特集 2026年5月9日

マイケル・ジャクソンのように2分間停止してみる

マイケル・ジャクソンは、1992年ルーマニア公演に於いて公演開始直後、ステージに機械式の仕掛けによって噴射されるように飛び出し、そのまま約二分間停止するというパフォーマンスを行った。

その間、熱狂した観客からは割れんばかりの喝采を浴び、また失神者も続出したという。

かっこいい!

私もやってみたい!

しかし、加齢のため歩いているだけでよろけてしまうことがあるこの私に、ジャンプ直後に二分もの間、微動だにせずに立っていられることができるだろうか?

また二分間、熱狂する観客側もどんな気分がするのか試してみよう。

「健やかなるときも、病めるときもアホなことだけを書くことを誓いますか?」 はい、誓います。 1974年生まれ。愛知県出身、紆余曲折の末、新潟県在住。

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> 個人サイト 日本海ぱんく通信

マイケル・ジャクソンのルーマニア公演はこちら

注)動画開始00:20から2:00あたり

これを私が忠実に再現し検証を行います。

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さっそくやってみよう!

まずは、ステージに見立てた公園の、高さ30センチほどの石のうえに勢いよく飛び出してみよう。

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サングラスでマイケル・ジャクソンに扮してしゃがむ。梶原一騎に扮している訳ではない。
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人力のセリでステージへジャンプして登場する
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ここから仁王立ち状態になり…
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遠くを見つめて
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二分間停止する
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二分間停止する

さて、ステージに登場することができた。あとはこのままフラついたりすることなく、二分間停止していられるかである。

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仁王立ち

撮影者である友人(宮城マリオさん)が30秒ごとにカウントダウンしてくれる。

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ベルトがねじれていてすみません

しかし、カウントダウンの声はなかなか発せられず、時間が普段の三倍くらい長く感じる。

観客がいる訳でもなく、公園でただ中空をみつめて停止している状態で、淡々とした宮城さんの声が、ときどき聞こえてくるだけである。

あまりに時間が立たないので脳内で観客の歓声を想像しながら待つ。

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マイケル!マイケル!マイケル!

それにしても時間が経たない。普段の生活で二分などはほんの一瞬で過ぎてしまうものだが、カップ麺の出来上がりを待つなどの明確な目的もなく、ただ時間が過ぎるのを待つということは、けっこう辛いものなのだと実感。

マイケルもルーマニアまで行って仕掛けによってステージに噴出され、観客が宮城さん一人であったなら、二分も停止せず、5秒くらいで動き出したはずである。

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ギャァーーーーーーーーーッ!!
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マイケル!マイケル!マイケル?
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二分経過

しかし、意外にもフラつくことなく、疲労でこっちが失神することもなく、なんなく二分間停止していることができた。

私にもある程度の身体能力があるということだろうか?

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宮城さんにもやってもらう

では、撮影者を交代して試してみよう。宮城さんもフラつかずに立っていられるだろうか?

正直に言えば、フラついて欲しい。コケたりもして欲しい。

一体どうなるのか?それでは、宮城さん行ってみよう。

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ジャンプして…
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石の上に立って
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マリオ!マリオ!マリオ!
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ギャーーーーーッ!!
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二分経過

宮城さんもまた、二分間、普通に微動だにせずに立ててしまった。

ジャンプ直後に二分間停止することは、特別な身体能力がなくても可能であることがわかった。

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観客側もやってみる

では、観客側はどうか?微動だにしない相手に対して二分の間、熱狂し、歓声を送るとどんな気分になるのか?

それでは、やってみよう!

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マイケルが登場したと仮定してカメラに向かって歓声を送る(小声で)。
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マイケルーー!キャーーーーッ!!!
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ギャーーーーーッ!
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ようやく30秒経過

マイケル側のときは、ただ立っていればよかったので、多少時間が過ぎるのが遅くても疲れるということはなかった。

しかし、観客側をやってみると、カメラに向かって声援を送る我々に対し、道行く人々からの視線を感じ、羞恥心の強いかたならば別の意味で失神してしまう可能性がある中、とても疲労を感じることとなった。

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精神的にとても疲れる

一分もすると、自分でやっておいてなんだが、「もうわかった」という気がしてきた。

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一分経過

また歓声のパターンも「ワーーーーッ」か「キャーーーーッ」か「マイケルーーーーッ」のせいぜい3パターンしか思いつかなかったことも辛いと感じる原因であった。

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一分半経過

だんだんと元気がなくなる自分たちに

「笑顔で行きましょう!」

「前後入れ替わりましょう!」

「残り30秒!」

と声をだして励ましあう。

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二分経過

ようやく長い長い二分間が経過した。

撮影終了後、宮城さんと

「観客側はやはり、対象がいないと辛いですね」

「しかもその対象がマイケル・ジャクソンですもんね」と言い合い、マイケルの偉大さを再確認することとなった。


観客の方がつらい

よく考えてみると、我々はこれが二分で終了であるとわかっているからまだよかった。

何分で終わるか分からない状態ではとても耐えられなかったに違いない。

もしかすると実際のルーマニアの観客たちは、マイケルが何分で動き出すかわからず、停止したまま公演が終ってしまうのではないかと「どうかこのまま終わらないで」「お願い動いて!」との思いから熱狂、失神してしまった者もいるかもしれないと感じたのである。

二分間停止パフォーマンスは、マイケルより、観客の方がつらく、待たせる側よりも、待つ側の方が辛いということを証明させる結果となったのである。

編集部からのみどころを読む

編集部からのみどころ
2分間制止するのはマイケルよりも観客の方が辛い。やってみないと分からないことが導き出されました。マイケルと共通しているのはサングラスだけというのも潔い。
後半の観客になるパートで、二人が息切れしながら前後のポジションを入れ替わっているようすはコンプレックスのときと同じです。このパターンで世界中のいろんな人になって息切れして、「息切れ芸」を確立して欲しい。(林)

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