布袋さん役はこの人!
コンプレックスの「BE MY BABY」を再現、検証するにあたりボーカルの吉川さん役を筆者が務めることは誰からも異存がないが、問題はギタリストの布袋さん役である。
布袋さん役の宮城マリオさん
そこで白羽の矢を立てたのがエアギタリストとしてもお馴染みの宮城マリオさんである。
ちなみにエアギタリストとしてもお馴染みのと書いたが、他に何についてお馴染みなのかは不明である。
ギター関係というだけで布袋さん役に宮城さんを選んだとはいささか乱暴だとは思ったが、3年ぶりに会う宮城さんはスキンヘッドで白髭を生やしまさに布袋様のようであった。今回はそれを理由にダブルミーニング的に抜擢したということにする。
コンプレックス復活の場面を完全再現
コンプレックスはデビューから一年半後の1990年から活動休止。約30年後の2011年の東日本大震災の発災を受け、武道館にて復興支援チャリティーライブを開催のため一日だけの限定復活を果たした。
そのライブ冒頭、ステージの左右からそれぞれ吉川晃司さんと布袋寅泰さんがBE MY BABYのイントロに乗って登場し握手をかわすシーンがある。
まずはその模様から再現して、読者の皆様のご機嫌を伺うことにしよう。
「ビーマイベイベービーマイベイベー」
「ビーマイベイベービーマイベイベー」
「ビーマイベイベービーマイベイベー」
決して盆踊り的になることなく、見事なダンスが完全に再現ができたところで、いよいよPVの撮影に移ろう。
注)岡村さんがまねしたかった動きはこちらです。 (85秒あたり)
セッティング
「BE MY BABY」のPVはこちら。
定点カメラの映像で中腰で歌っている。今回はこちらを真似してお二人の腰痛がどうだったかの検証を行うことにする。
まずは特徴的なローアングルのため三脚を最短状態にしてカメラを設置。
地上20㎝にカメラを設置
つづいて布袋さん扮装のために一番それっぽいカツラを用意したのだが、宮城さんは「カツラのサイズが小さくてこれ以上入りません」と言って半分しか被れなかった。
結果、布袋さんのヘアスタイルとは似ても似つかないものとなってしまったことをお詫びいたします。
誰だこれ
宮城さんはエアギタリストではあるが、ギタリストでもあり自室には数多のギターが所狭しと置かれている。
そのため撮影を依頼した際に事前にコンプレックスで布袋さんが使用していた赤いレスポールのギターを持ってきて欲しいと伝えておいた。だが、当日現場に行ってみると「同じ赤なんで今回はこっちにしました」とゾーさんギターを差し出されたので、私は顔には出さないように心の中でずっこけたのである。
PV再現開始
頭の中で音楽を再生させながらお読みください。
まずは無音で浮かび上がるバンドロゴ。
コンプレックス改めコンプライアンス
「ビーマイベイベービーマイベイベー」
「ビーマイベイベービーマイベイベー」
「ビーマイベイベービーマイベイベー」
「ビーマイベイベービーマイベイベー」
「ビーマイベイベービーマイベイベー」
「ビーマイベイベービーマイベイベー」
「ビーマイベイベービーマイベイベー」

BEMYBABYの文字と二人の映像が交互に入れ替わる演出。
そうそうコレコレ!この勢いに乗って歌いってみよう!
4分7秒ワンカットで踊り切る
歌いってみよう!とはりきってみたものの、歌い出し直後から息が切れ始める。
開始直後から息は切れ始めている
01:23経過。着ているのはDAISOのレインコート
02:22経過。コートを翻して宮城さんと立ち位置を入れ替わり
宮城さんのギターソロ
開始02:51経過。ジムでインストラクターに励まされながらスタジオレッスンをしている気分になる
時計を気にしてカメラみてない
終盤は息が完全にあがり〝早く終われ〟の思いで残りの秒数だけが気になる。
とにかく太ももが痛い
ここまでやってみて、腰は痛くないが、太ももがかなり痛くなることがわかった。
画面後方へ行くと少し休めるのが嬉しい
また画面後方にいると、太ももの痛みが軽減されることもわかった。それは、画面前方にいる際は、頭が画角から外れないように前かがみにならざるを得ないためである。
勢いあまってカツラが飛ぶ
「君がすべてさ」のところです
BE MY BABY
03:13経過。吉川さんによる正拳突きも忠実に再現
太ももの痛みが限界に達し腰をおろして半分休憩しながら踊る。
04:07経過。PV撮影終了
ようやく4分7秒経過。体力的になんとかかんとかと言う感じでPV撮影終了。
BEMYBABY/COMPLIANCE
本家ではありません
う~む、それにしても我ながら再現度が高い。〝コンプレックスの現在〟などとショート動画で悪用されないか心配である。
宮城さんに感想を聞く
撮影終了後、宮城さんに腰や太ももの痛みについて確認したところ「ボクは一日一万歩歩くようにしているのでぜんぜん大丈夫でした」と言っていた。
「ボクは毎日一万歩歩くようにしているのでぜんぜん大丈夫でした」
しかし私は、ほとんど後方にいただけだからでは?と思ったのである。
吉川氏は太ももが辛かった可能性
撮影後、あらためて本家コンプレックスによる「BE MY BABY」のPVを何度も見返してみた。
すると以下の部分で太ももの痛みを隠すように吉川氏が膝をついて小休止していると思われる場面を確認できたのである。
・01:22~01:33の11秒間
・02:18~02:23の4秒間
・02:37~02:47の10秒間
・03:15~03:27の12秒間
・03:44~04:01までの16秒間
しかも02:22には「抱きしめたいー」と歌いながら横になって寝返りをうつ。ちなみに横になる寸前には痛みに悶絶するような表情が滲んでいるようにも私にはみえた。
また、ほとんどの場面で画面後方にいる布袋氏においては、
・01:25~01:27の2秒間
・02:21~02:33ギターソロ時の12秒間
・04:03~04:07の2秒間
の16秒間、全体のわずか7%しか膝をついていない。
一方吉川氏は04:07のうちの41秒、全体の16%を小休止的行動に充てており、私同様太ももが痛かった可能性が高いという結論に達したのである。
基礎体力の高い当時20代半ばのお二人と、運動不足アラフィフの私とではそもそもの体力の違いがあるので一緒にするなという話だが。
編集部からのみどころを読む
編集部からのみどころ
つりばんど岡村さん、2年ぶりの登場です。
2年ぶりの記事はコンプレックスの再現。2000年以降の出来事はすべて最近、そんな時間が溶けたような世界観も久しぶりです。そのカオスのような時間のなか、宮城さんのカツラが飛んだ瞬間は永遠だと思いました。
最後のコンプライアンスの動画はぜひ音を出して聞いてください。震えます(笑いで)(林)