小学生くらいのときは折り紙でよく遊んでいたので、その頃をちょっと思い出したりしました。今回作ったのは折り紙ではなくゴミですが。
ちなみに僕が普段捨てるときはパタパタ系で、これでもかと小さく小さく折って捨てます。
街で見かけたポイ捨て禁止の紙ゴミのアイコンを集めてみて、実際に作れるかどうか試してみました。
ある日、難波を歩いていたところ、1枚の張り紙に目が留まりました。
よくあるポイ捨て禁止の張り紙ですが、なんとなく違和感を覚え、じ~っと見ているとその正体がわかってきました。
このクシャっと丸まった紙ゴミ、どこがどうとはハッキリ言えないものの、微妙にイメージしてるやつと違う気がする。
その違和感をなんとなく抱えたまま、他のところも注意深く見て回ったところ――
見つけました!コレです!
頭の中に浮かんでいた、見慣れた紙ゴミ!
やっぱりさっきのとちょっと違う気がする!
見比べて初めて気づきましたが、デザインの方向性みたいなのは近いものの、角の数や巻き具合などがかなり違う。
同じくらいの大きさにして重ねてみてもこんな感じでした。
わずかな差異かもしれませんが、知ってしまうと非常に気になるところ。
この日以来、見かけるたびに紙ゴミのアイコンを撮り集めていき、これ以外の種類も見つかってきたので、まずは分類分けをしてみました。
最初は例に挙げたものと同じ、クルッと丸まっているものを。
まずは同じ形で色違い。
手もゴミの輪郭も青いです。
rubissh(イギリス英語で「ゴミ」)という英単語も学べたのでお得でした。
こちらはゴミの形こそ一緒ですが、微妙に輪郭が細くて角が丸い。
あとは手の位置がゴミに近くて、親指が触れちゃってます。
手を離した瞬間なのでしょうか。珍しいですね。
基本的に手から捨てられてるものばかり集めていましたが、こういう手なしもあります。
空き缶に比べるととても小さく、かじられたナルトみたい。
これは手描きのポイ捨てアイコン。
グルグル系を参考にして描いたようで、しっかりと巻いてあります。
あとは赤い斜線の角度が大胆でたまりませんね。
ポイ捨てではないですが、団地のゴミ捨て場にもグルグル系がありました。
1枚をクシャクシャにしたというよりは、薄い2枚の紙がずれて重なっているような、不思議な感じの紙ゴミでした。
再びポイ捨て系。
柔らかいタッチで描かれているので、紙ゴミも柔らかそうに見えます。
なんとなくティッシュっぽい。
ここは投法が特殊。
強力な回転がかかっているのか、重力を無視して内側に向かって浮かび上がっています。怖い。
紙ゴミが丸っこいのも、猛烈な回転によるものなのかも。怖い。
ここはピクトグラムを使って全身で否定しているタイプ。
対比すると相当デカい紙ゴミのような気がします。
あとは紙ゴミの巻き方が今までとは逆でした。
ここのは輪郭と巻きの線の太さが違うからか、グルグルが取って付けたような感じに。
しかし巻き込んだ部分は絶対条件みたいですね。
ちなみにここもレアな逆巻きです。
グルグル系のラストは巻きが上に来ているパターン。
割と最近に貼られたもののようで、だからかは不明ですがちょっとデザインを変えてきてますね。
次はモヤッとボールのようにトゲトゲした紙ゴミを。
まずは漆黒なトゲトゲゴミ。
もしかしたら紙じゃなくて、こういう物体なのかもしれないけど、紙だったらトゲトゲだと思ったので一応入れました。
こっちはほぼ間違いなく紙ゴミ。
微妙に巻いているようにも見えますが、完全に巻ききってはいないようなので、トゲトゲに分けました。
さらにトゲトゲしい紙ゴミも。
記号的に若干の巻きが入っていますが、立体感がないので星のかけらのような感じもします。
トゲトゲのラストは、ほぼモヤッとボール!
質量感が既に紙っぽくないですが、ここまでの流れからすると、紙ゴミの可能性も捨てきれない気がします。
続いては、無造作に丸くクシャっとなっている紙ゴミを。
クシャクシャ系は巻きがなく、ややリアルに書き込まれているものを選びました。
ティッシュなどが該当しやすいですね。
これはフードホールにあったので、もしかしたら紙ナプキンとかかも。
一緒に捨てられてる箸が割り箸っぽくなくて若干怖い。
クシャクシャのラストは、優しいアンダースロー。
この紙ゴミの形もなかなか特殊で、投げ方といい妙に品があります。
もはやゴミではなく花のようにも見えてくるので、不思議な気分になりました。
これまでは球状に丸めた紙ゴミでしたが、次は折って捨てられたパタパタ系を。
まずは割とよく見かけたタイプ。
手の広げ具合がえげつないのと、折られた紙の原型が気になるところです。
ここはわかりやすく、几帳面に四つ折り。
商業施設のゴミ箱だったので、食事の紙ゴミではなくフロアマップとかを想定してるのかも。
アイコンできれいに折られていたら、なんとなく真似して捨てそうなのでいいかもしれないですね。
こっちは妙に複雑な形に折られている紙ゴミと、ハンディサイズのドラム缶のような空き缶。
単純に折らないところに、捨てた人の個性みたいなのが垣間見られて楽しいです。
パタパタ系のラストは超抽象的紙ゴミ。
折られてはいるものの、決して体積を減らそうとかではなく、デザイン的。
紙飛行機を作ろうとしてミスった紙とかかもしれませんね。
本当はどこかしらに分類したいのですが、微妙に入らなかったものをとりあえずまとめました。
これはグルグル系でもないし、かといってそんなにトゲトゲもしてないようなアイコン。
岩っぽいので、ゴツゴツ系とかでしょうか。
続いては海の中の昆布のようにたゆたう紙ゴミ。
コンビニにあったゴミ箱なので、レシートを想定しているのか、丸めも折りもせずほぼそのままですね。
こっちは折られてはいるものの、さほど几帳面ではないのかグチャグチャに。
もうちょっと頑張れば、折り紙のカエルっぽくなりそうな雰囲気があります。
ここまで様々な紙ゴミを集めてきましたが、見ていくうちに別の疑問がわいてきました。
それは――
本当にこんな紙ゴミはありえるのか、ということです。
最初のグルグル系も「そんなにグルグルになるかな?」と思ってましたし、いろんな種類が集まれば集まるほど、どうすればこんな形になるのかということに興味が出てきました。
というわけで、いくつか実際に紙ゴミを作ってみようと思います。
最初はキッカケとなったグルグル系にチャレンジ。
紙は、微妙に端っこが日焼けてしまったコピー用紙を使います。
その両端からしぼるようにひねりつつ、丸めていくと――
できた!
紙をねじってから捨てるのはありそうなので、これは割と現実的かも。
ぎゅうぎゅう詰めのゴミ袋の底とかにありそう。
では次はトゲトゲ系を。
トゲトゲ系はとりあえずトゲトゲにしないといけないので、全体的に紙を揉んで凹凸をつけつつ、肉まんとか餃子のようにヒダを作って丸くしました。
それを広げると――
完成!
モヤッとボール感こそ物足りないですが、これも紙にしてみると既視感があるゴミに。
続いてはパタパタ系でも印象に残っているこれを。
まずは真ん中に折り目があるので、半分に折って、
見よう見まねで左側を折ります。
ちょっとクシャッとなっちゃいましたが、続行。
同じように右側を折れば、完成!
折ってるときはいい感じだと思ってましたが、ちょっと細長くなっちゃいました。
もしかすると、元々の紙ゴミは正方形の紙だったのかもしれませんね。
最後もパタパタ系に挑戦!
選んだのはこの複雑な形。
コピー用紙を手に、どう折るべきか色々思案した結果――
切っちゃいました!
もはや持ち方すらわからないこの物体を、
こうして、
こうすると、
こうなりました!
そのまま折るのを諦めたおかげで、かなり近い形状になった気がします。
これでわかったのは――
あまり現実的じゃない紙ゴミのアイコンもある!ということ!
だけど作ろうと思えば作れそうなので、それが実証できてよかったです。
小学生くらいのときは折り紙でよく遊んでいたので、その頃をちょっと思い出したりしました。今回作ったのは折り紙ではなくゴミですが。
ちなみに僕が普段捨てるときはパタパタ系で、これでもかと小さく小さく折って捨てます。
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