特集 2022年10月12日

大人だって逆上がりがしたい!完結編

​​(前回のあらすじ)
根っからの運動音痴ライター、米田梅子。

子供のころはできなかった逆上がりを、大人になった今ならできるかもしれないと思い立ち、幼児体操のコーチから、二週に渡り指導を受けることに。
しかし一回目の取材では体力の限界により未達成のままダウンしてしまった。(1回目の記事はこちら)

一週間の自習期間を過ごしたのちの二回目、逆上がりマスターは叶うのか!?

逆上がりチャレンジ企画完結編です。

愛知県出身、東京都在住のデザイナー。イラストを描き、写真撮影をして日々を過ごす。
最近は演劇の勉強に熱中。大きなエビフライが好き。

前の記事:大人だって逆上がりがしたい!入門編

> 個人サイト 梅ログ

取材2回目 自主練習の成果

あっという間に一週間が経ち、2度目の取材の日がきた。
酔い止めの薬を飲んで準備万端。早めに成功させて、目が回る前に帰るぞ!

念入りにストレッチを行い、意気込んだ後半戦一投目。

いい感じに両足が上がったものの、体が鉄棒から離れてしまう
空手帯を装着するとどうか
スッ

足を上げてからもたつかずに回れた!ついでに悲鳴も控えめになっている! 

想定よりもよい出来栄えに照れ笑い

 「足のふりが早くなった」「腕が近づくようになった」など、先週と比べて良くなった点を褒められて、自主練習しておいてよかった〜と思う。
1回目と2回目の取材の合間の数日に、教えてもらったトレーニングや筋トレをしていたのだ。

できないなりに自主練習した甲斐があったな

すべり出しは好調。あとはうまいこと体が持ち上がるようにがんばるだけ。

幼児と同じ順番で慣らす

膝が鉄棒に乗る前に胴体が離れてしまう問題は、腕の引きつけと足の振り上げ・蹴り上げのタイミングと、そのスピードで解決できるらしい。

ゆっくりとした動作だと体を引きつけておかなければならない時間が長くなるので、はやいほうがいいとのこと。考えてみると当たり前だが、言われなければ気づかなかった。

でも気づいてから体で感覚を掴むまでがまた難しい

米田:ふだんの教室は何人くらいでやってるんですか?

河野先生:幼児が10人前後です。1回につき1時間。
年少さんくらいから少しずつ難易度を上げて、それまでにいろんな動作を覚えてもらいます。

米田:なるほど。ではその積み重ねを、一通りやらせてもらってもいいですか。

河野先生:いいですよ。気分転換もかねてやってみましょうか。

いきなり幼児さんクラス開校だ。

河野先生:「鉄棒に慣れてもらうために、最初はぶらさがるだけです。それから体を丸めてブランコみたいに揺らしたり。」

繰り返しになるが、子供は軽いので体が持ち上がる。子供ができて、大人にできないこともある。

河野先生:「年少から年中で豚の丸焼きや前周り、燕のポーズなど。年中の後半から逆上がりをします。」

「豚の丸焼き」昔は得意だったな。当時とくらべて明らかに体にかかる負担が強くて複雑な気持ち
お母さん、あのとき「なんで鉄棒できないの」とか言ってごめん
燕のポーズ。これができると逆上がりのフィニッシュがきれいに決まる
布団干し。こわいけど、なつかしい。ふしぎな感覚
さらに、後ろに回る感覚をつかむ練習としてマット運動が続いた。映画「エクソシスト」のマネが得意だったあの頃の記憶が輝く
できるできないの差が激しい。子供のうちに体を動かす大切さを思い知る
いったん広告です

逆上がりに戻る 

……体があたたまってまいりました(疲)

そして逆上がりに戻ってきた。ここまで(ギリギリ)できたので、急に難易度が上がったように感じる。相変わらず逆上がりはできない。
でも、一連の流れのおかげで少し鉄棒に慣れた気がする。

実は、また酔ってしまう恐怖からの提案だったが、やってみてよかったかもしれない。
脚を上げて、お腹を近づけて……と逐一頭で考えなくても、自然と体が動くようになってきた。

あとは地道に補助つきの逆上がりを繰り返す

雑談のあいだに逆回転

「なぜ河野先生はこのスクールの体操の先生になったのか?」「仕事のリフレッシュ方法は?」など、企画とは関係のない話をしながら練習をしていると、一日目に引き続きカメラを回していた林さんが言った。

「雑談の合間に回るくらいのほうが、ちゃんと回れてませんか?」

言われてみると、そんな気がする。

河野先生:「花火大会が中止になって、代わりにおじいちゃんおばあちゃんの家に遅めのお盆休みに行く」っていう話を何人かの子供たちから聞きました。

米田:あー、いいですねえ。

河野先生:私の家の近所の夏祭りも延期になって。さらに中止になるのかなって思ったりして。

米田:地域によっても判断が違いますよね。

河野先生:サッカーの中村俊輔選手はシューズにすごくこだわりがあって、試合の前半と後半でシューズを変えることがあるんですよ。

林:へえ

河野先生:汗を吸ってシューズが重くなるかららしいです

林:すごいなあ

林:あははは

あんまり見られていないと思える状態だと、追い詰められている感覚がない。「ちゃんとやらねば」と考え込みすぎていたのかもしれない。

また、二人の話の合間にたまに相槌を打つくらいがちょうどいいことも分かった。話に加わろうとすると動きが雑になるのだ。

会話をしている人のあいだに逆上がりをしている人がいるようすは、客観的に見るとコントである。

二日間の集大成

そうこうしているうちに二時間が経過。一回目は開始15分でフラフラになっていたのが嘘のよう。体力的にもかなりレベルアップしているな。

最後に練習の成果を見せたい。果たして逆上がりはできるようになったのか……!? 

せーの
だめでした
でも帯があれば一人でも回れるようになったので十分えらい

きつめに巻いていた帯をゆるくしても回れている。
取材以前は「なんとなく」で体を動かしていたが、一連の流れを把握した上で、体が動くようになったと感じた。

帯があればできるということは「引き付ける力」をつけば完全な逆上がりができるようになるということ。今後は引き続き、懸垂ができるほどの筋力づくりから行いたい。

米田:教室に通っている子供が逆上がりができるようになるまで、大体どれくらいかかりますか?

河野先生:私たちの教室では4種目(マット、跳び箱、鉄棒、平均台)を2週ごとのサイクルでレッスンしているのですが、上達がゆっくりな子でも、年長さんでは週一回教室に通って4~6ヶ月(その間鉄棒は4~6回)でできるようになります。もちろん、それでもまだできない子もいますけど。

米田:2回の取材でマスターするのはやっぱりむずかしかったか……。
ぜんぜん体が持ち上がりませんでした。私は筋力のなさが枷になっている気がします。

河野先生:野球選手のイチロー選手は筋トレをしないことで有名ですが、あれは野球に必要な筋肉は野球をすることでついているということらしくて。
必要な動きを繰り返していれば、その動きに合わせて筋肉がつくということなんですね。
だから普段から逆上がりに似た動きをしてみるといいかもしれません。

米田:「逆上がりに似た動き」とは、具体的には、どんな動作ですか?

河野先生:シャッターの上げ下げとか……。腕周りの筋肉を使う動作ですね。

米田:じゃあ、店を始めましょうかね……。

日常の動作で、逆上がりに必要な筋肉を使う動きは少ない。そんな理由もあり、逆上がりはむずかしい技なのかもしれないとのこと。

でも、逆上がりができると、「窓のひさしを掴んで上にあがる」というようなスタント的な動きをする際に役に立つそう。
勝手に建物の上にあがるなら絶対にできたほうがいいな。
逆上がりとスタントの共通点を知ったら、トム・クルーズに親近感がわいてきた。

逆上がりへの道はまだまだ続く。米田先生の次回作にご期待ください。


逆上がりの夢を見た

二度目の取材を終えた夜、逆上がりの練習をする夢を見た。
蹴り上げる瞬間に脚がビクッとして何度も目が覚め、その日はよく眠れなかった。
自分が思っていた以上に、逆上がりができるようになりたかったのかもしれない。

記憶にない楽しげな写真が残っていた。夢かも。

撮影協力
とひとことでは言えないぐらい協力していただいたのは…

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