にしん食べ歩きツアー
嬉しいことに、にしんを食べさせてくれる屋台は、アムステルダムの中心部にはぽつぽつと点在しています。まだお腹に余裕があるので、屋台をハシゴしていきましょう。
オランダ語の「Haring」で検索したもの。
赤いマーカーのところはだいたい、にしんをその場で食べさせてくれるか、販売してくれる場所です。ただし間違い探しのようにキース・ヘリング(Keith Haring)のパブリックアートが観られる観光名所が一か所紛れ込んでいるので、注意されたい。ここに、にしんは、いません。
二軒目のにしん屋台はこちら。
職人然とした白髪のおじいさんからサンドイッチを手渡されて、とてもびっくりした。パンがめちゃくちゃ軽いのだ。端をかじってみるとフカフカしている。ヨーロッパのパンは堅くてどっしりしたものとばかり思っていたけど、こんな羽毛布団みたいなパンもあるのだな。
そしてこのパンとにしんがよく合うこと!大トロみたいな脂のノリは相変わらずだけど、先ほどよりもずいぶん塩気がくっきりしている。サンドイッチ用の味つけなのだろうか。ピクルスも酸味きつめ、歯ごたえしっかりめで、柔らかなパンとのコントラストが楽しい。
そもそもにしんの塩漬けは店舗ごとに味の個性があるものらしく、地元のひとには”お気に入りのにしん屋”というのがあるらしい。すごい。オランダのにしん文化、すごい。ここまでで腹八分だけどもう一皿くらいならいけるぞと、にしんを求めて運河沿いを歩き出す。次はどんなにしんを食わせてくれるんだ。
普通に街中の店は営業しているのに、にしん屋でまさかの3連敗を喫した。実はこの日は魚市場がやってないとか、そういうことなのでしょうか。空が暗くなり、ぽつぽつと雨も降ってきたので残念ながらここで打ち止めとなりました。
つい日本人の悪いクセがでる
翌日の晩。外食の気分でもないので何か簡単なものをと、ホテルの隣にあったスーパーをうろうろしていました。
最初にオランダでにしんを食べたときから、一度ぜひ試してみたいことがあったのでした。オランダにもしょうゆの小袋があって、よかったぜ。
外国の料理にしょうゆをかけたがるのって、典型的な日本人あるあるギャグみたいですけど、冷静に考えるとしょうゆって全ての魚介類をうまくさせるのすごくないですか。これ日本で売ってたら週に3回は買うなという味でした。
おそるべし物価高
先ほど「外食の気分でもないので」とかっこよさげにいいましたが、実際のところは「外食なんてできるか!という気分」でした。
ファストフードのハンバーガーセットが14.5ユーロ(2300円!)
中華料理屋の餃子が9ユーロ(1440円!)
日本料理店のチャーシューメンが16ユーロ(2560円!!)
圧倒的な円安と物価高。噂には聞いていたものの、暴力的な価格である。日本の帝国ホテルでラーメン食ってもたぶん2500円はしないだろう。知らないけど。
その点、にしんは街中で食べても一皿で3〜4ユーロ。しかもべらぼうにうまいんだからありがたいものです。オランダで食うに困ったらにしん。渡航予定のある日本人向けの本質情報でした。