「胸肉ですらプリついている」
江ノ島さんのコメントに期待を高めながら筆者もチキンをいただく。
まず、江ノ島さんの言う通り衣がパリパリで香ばしい。この時点でもう普段と大違いなのに、肉のプリプリ感とジューシーさがドドドッと押し寄せてくる。こんなにうまくて大丈夫なのか?
普段食べているチキンもおいしい。それは間違いない。でも、これは完全に「別物」だ。料理として楽しめる部分が全然違う。
さらにびっくりしたのが、次に食べたあばら周辺部位「リブ」だ。
胸肉にあたるところなので、パサパサしていると言われることが多いが、揚げたてだといつもよりプリついている。胸肉なのに!?
わたしは今、揚げ物のすばらしさを思い知らされている。
コールスローでチキンの脂をすっきりさせて、ポテトに移る。
いつもは揚げたてではないのでほっくり、しっとりしているポテト、という認識だった。でも今は違う。これ、チキンと同じくらい揚げたてで食べるべきやつだ。
外がカリカリなのは想像の範囲だった。注目すべきはその中だ。なんだがねっとりしている。いいじゃがいもを使っているお店のポテトフライの味がする。わたしこれ大好きです。
今回、人生にかかわる大きな発見をしてしまった気がしてならない。
体が追いつく限りオープンケンタッキーをしていきたい。むしろなぜみんなしていないのかが不思議なくらいだ。
コメダ珈琲みたいに開店前に行列ができてもおかしくないレベルでおいしい。でももし本当に行列ができるようになったら泣いちゃうので今のままでいいのかもしれない。こっそり楽しむとしよう。
実はこの記事は2日に渡って撮影しました
実はこの記事の取材、初日は江ノ島さんに地元まで来てもらいながら、筆者は寝坊をかましてしまった。
江ノ島さんは筆者を待ちながら揚げたてのチキンを一人で食べ、筆者は40分遅れで揚げたてでないチキンを食べることになった(お時間のある方はもう一度読んでいただけると時間軸にお気づきいただけるかと思います!)。
江ノ島さんを目の前に、初日は申し訳なさと後悔で正直全然味がしなかった。
本文に出てくる笑顔でチキンを食べる筆者は翌日に撮影したものであることをご容赦いただきたい。
謝り倒してお許しいただいたのだが、ビスケットを頼んだ筆者に江ノ島さんは「遅刻してもビスケットは頼むんだな、とちょっとは思いました」と言った。そのあとお笑いの話を2時間くらいしてから解散した。江ノ島さんは懐が深い。
「この失態、半年は引きずってケンタッキーを食べるたびに思い出してしまうかもしれない……」と不安になりながら再チャレンジした翌日、揚げたてのチキンは無事、筆者の満面の笑みを引き出してくれたのだった。