台原森林公園まで来たら、ぜひ足を運んでほしい場所がある。
他にも「めちゃくちゃ飛ぶ紙飛行機についての解説」や、「河原の石を分類した展示」など、デイリーポータルZ的な見どころが目白押しである。ぜひ足を運んでみてほしい。
さて、せっかくだから観光らしい観光に出かけたいところだ。
とはいえ元仙台市民の筆者は青葉城跡は何度も行ってしまったし、定義山に油揚げを食べに行くには少々遠い。
八木山動物公園や仙台うみの水族館に行くのも楽しいが、今回はかねてから気になっていたスポットに向かってみたいと思う。
地下鉄南北線・旭ヶ丘駅から北仙台駅まで戻り、バスに乗ること約20分。
正式名称は大観密寺・仙台大観音といい、牛久大仏(120m)に次いで日本2位の巨大仏だ。
筆者は仏教についてほとんど知識がないのだが、仏像を眺めるのが好きだ。(こんなことを言うと罰当たりなのだろうが)造形としてそうとうお洒落だと思う。蓮の花に乗っていたり腕や頭がたくさんあったり、凄腕の造形師が造った大きなフィギュアを観賞するような気持ち。
仏教の用語もなんだか格好いいし、世界観の設定も興味深い。この世に多くある「わかると面白いんだろうな」ジャンルの1つだ。
それぞれの仏像に説明文が付いているのだが、「手と目が1,000個あるのでメチャ人救えます!」とか、「人を救うための網を持ってます! しかもなんと! 絹でできていますー!」 とか、ありとあらゆる手段で救済してくれるホスピタリティにちょっとほっこりしてしまう。仏様が登場するソシャゲみたいなのが開発されたらいいのに。
仙台から都内へ戻る昼行バスは、だいたい16時から17時頃が最終便である。昼行便ならばその日のうちに都内の自宅に帰れるため、翌日予定があるならば早めに引き上げた方がいいだろう。
仙台という街、駅周辺だけ見ても飲食店の美味しさがパワフルすぎる。バスに乗る都合で飲めないが、おいしいお酒の宝庫でもある。ご飯を食べるためだけに仙台に行きたいくらいだ。
一万円あったら仙台に行こう
さて、この日の観光に使った金額はこんな感じ。
・東京〜仙台バス料金(往復)……5,440円(今回は保険をかけたため+1,000円)
・朝食(大衆食堂半田屋)……800円
・仙台での交通費……1,140円
・スリーエム仙台市科学館入館料……280円※
・仙台大観音拝観料……500円
・遅めのランチ(仙令鮨)……1,500円
※スリーエム仙台市科学館の入館料は改装時の臨時料金
バスの保険金を除けば税込9,660円。約1万円で半日以上ゆるい観光ができる計算だ(ただし高速バスの料金は季節や曜日によって大幅に変動するため注意が必要である)。
県外の方から「仙台の観光ってどこに行けばいいの?」と訊かれて答えに窮するのは仙台市民あるある(と勝手に思っている)だが、仙台のいいところは街そのものの雰囲気だったり、食事のおいしさだったりするので、アテもなくバスだけ予約してふらふらするのがいちばん楽しいのかもしれない。
「なんとなく知らない街を散歩してみたい」気分の方は、ぜひいちど仙台旅行をご検討いただきたい。
ちなみに筆者はこのあと「仙台でしか買えない酒を買おう」と酒屋さんをハシゴし、合計4万円くらい散財しています。煩悩、払えなかったみたい。