まとめ
それにしても、線路脇には片手袋以外にも様々なものが落ちている。それらを調査してみて分かってくることもあるはず。
山手線乗降客数2位の池袋で大豊作なら…。高まる胸の鼓動を必死に押さえ、次は1位の新宿駅に向かう。
しかし、ホームに降り立ってみると、なにか様子がおかしい。
どうも線路内の工事をしているようだ。思えば片手袋が豊富だった池袋駅は、片手袋以外にも様々なものが落ちていた。
しかし新宿駅は工事の人が毎日落下物を回収しているのか、そもそもあまり物が落ちていない。
池袋駅以上のお祭り騒ぎを想像していたので、少々肩透かし感を味わった。そこで山手線縛りをやぶり、他の路線もチェックしてみた。すると、やはり結構あるじゃないか!
何故か少しホッとして東京駅に乗り込んだが、なんとこちらもサバの漁獲量並みの不漁。山手線以外を隈なくチェックしても、ただの1枚も片手袋を発見できなかった。
智恵子だったら「東京駅には片手袋がない」と言ったはずだ。
せっかくの調査が右肩下がりで終わってしまうのは、なんだか寂しい。そこで昨年の調査でたまたま立ち寄り、豊かな漁場であることが判明した総武線秋葉原駅に向かう。
総武線のホームから線路脇を見た瞬間、夫婦揃って「これはあるね!」と声を出してしまい笑った。上手く言語化はできないが、2人ともこの日の調査を経て“線路脇系片手袋がある雰囲気”が分かるようになっていたのだ。
そして期待通り、ここには沢山の線路脇系片手袋が存在していた。ラピュタは本当にあったんだ。
念のため山手線のホームにも行ってみた。
こちらの構内は調査には不向きだったが、それでも幾つか発見できたのだから秋葉原駅のポテンシャル、ちょっと恐ろしい。
たった4駅の調査だったが、昼から始めて終わったのが18時近く。やはり研究に近道はない。
これが今回の調査で出会った片手袋の内訳である。
全く未知のものだった線路脇系片手袋が、今回の調査を通じておぼろげながらに掴めてきた。
調査から導き出せること
・階段やエレベーター近辺に発生しやすい
・色々な物が落ちているような駅に多い
・軍手やゴム手袋の作業系より、ファッション系が多い
一方で、調査をしたからこそ生まれた新たな疑問もある。
今の私は、これらの疑問に対する答えを持ち合わせていない。しかし、何も分からなかったところに疑問が生まれる、というのはむしろ大きな前進なのである。
私一人では到底手に負えない線路脇系片手袋。もしかしたら他ジャンル、例えば鉄道に詳しい方の知見を重ねることで分かることもあるはず。皆さんもよく利用する駅で、是非探してみて欲しい。Twitterなどに「#線路脇系片手袋」で投稿してくれれば、人類をまた一歩前進させるための原動力となるだろう。
それにしても、線路脇には片手袋以外にも様々なものが落ちている。それらを調査してみて分かってくることもあるはず。
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