特集 2021年12月17日

沖縄っぽいクリスマスツリーを作る

クリスマスを沖縄に寄せたかっただけなのに

クリスマスのイメージといえば「寒空の下、人々が肩を寄せ合いながら、イルミネーションを見ている」みたいな感じだと思うが、いかんせん12月でも暖かい沖縄ではカレンダーを見たらクリスマスが近づいているのはわかっても、肌感覚としては全然感じられないのだ。夏が終わったのはわかるけど、寒くはないので感覚でいえば10月ぐらい。

しかし、クリスマスは近づいてくる。
沖縄の気候がクリスマスっぽくなくてクリスマス感が出ないなら、いっそ逆のことをしてみたらどうか。
そう、クリスマスを沖縄っぽくするのだ。

大阪出身。沖縄に流れ着いて10年ぐらい。「ぱちめかす」という沖縄方言が、やることと響きのギャップがあって好き。

前の記事:ドラゴンフルーツの皮が想像以上にマグロすぎる


クリスマスツリー

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数年前のクリスマスイベント。子供だけじゃなく大人も半袖だ

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こちらは我が家のクリスマスツリー。
12月の頭ぐらいにツリーは設置したが、夜に設置したのにも関わらず、暑くて半袖で窓を開けた。
またツリーには雪を模した綿もあるが、沖縄に雪は降らないので、子供たちは綿は雲だと認識しているようである。
南国あるあるだろうか。

これじゃあいけない。
オーストラリアではサンタはソリじゃなくサーフボードにのって海から来るじゃないか。
沖縄でも沖縄らしく、地域にあったクリスマスをやらなければ。

沖縄のものをオーナメントにしよう

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街を全部は変えられないので、我が家だけでも沖縄クリスマスをしたい。
クリスマスツリーに飾るオーナメントを沖縄のものに置き換えよう。

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お店などで売っていないものは手作りする。

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できた!

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作っていたのはオオゴマダラ(喜界島、与論島以南に分布している蝶)のサナギを模したオーナメント。
オオゴマダラのサナギは金色に輝きめちゃくちゃきれいなのだ。オーナメントにぴったり!

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茶色いシートもオーナメント化する。

沖縄に置き換えたものを見てみよう

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ツリーの上に飾ってあった星とリース。
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星はやはり、スターフルーツ。
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そしてリースはイラブー(エラブウミヘビ)の燻製。
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金のボール。
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色を採用したオオゴマダラのサナギ。
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ボールの形を採用したサーターアンダギー。
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金色のベル。
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手作りのため形がいびつすぎるが万国津梁の鐘。

第一尚氏6代目の尚泰久王の命によって鋳造され、首里城正殿にかけられた銅鐘である。
本物は緑がかった黒色をしていて、現在は博物館に保存されている。

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こんなの
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雪の代わりは、パリッコさんも推してくれていた沖縄のお菓子「天使のはね」。
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モールの代わりには那覇大綱挽の手綱を用意したかったがなかったので、とりあえず園芸用のワラ小縄を(那覇大綱挽など一部の綱挽きでは終わったあと、縁起物として手綱などを持ち帰ることができる)。
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沖縄では旧暦行事として各地で綱挽きが行われる
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オーナメントになるかと思ってテックス板。

テックス板とは小さな木片に「危」と書かれた殺虫剤を染み込ませた害虫駆除の板。さすがに本物は危ないので手作り。
テックス板の詳しい記事はこちらを

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こんなの
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さぁ飾ろう!

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ということで、飾ってあった装飾を外し裸になったクリスマスツリー。ここに沖縄の装飾を飾り付けていくぞ。

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まずは大綱引きの縄。

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そこにテックス板。
...飾っているのに、どんどん打ち捨てられた感が出ているが、続けよう。

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イラブーリースは黒くて目立たない。

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天使の羽。クリスマスツリーに飾るネーミングとしては最高だが、ツリーの上に食べ物を乗せると、なんともいえない不安が押し寄せて少しだけしか飾れなかった。

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物置を探したら大綱引きの手縄が出て来たのでこれも飾ろう。

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小縄よりは本物の手綱の方がモールっぽいのがわかった。 

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サーターアンダーギーは賞味期限が長いので、クリスマスツリーを飾っている間に腐ってしまうことがないのでオーナメント向きかも。
しかし重いし、油が!と思ってしまい、飾ること自体は躊躇をしてしまう。

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一旦引きで見てみよう。
なんだこれ。

何かを飾るのをやめれば持ち直しそうな気もしたが、とはいえどれが犯人なのかもわからない。

彩りを添えよう

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ここでオオゴマダラのサナギである。
色があるだけで、ちゃんとしたオーナメントっぽい。

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だいぶ持ち直したんじゃないか。

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万国津梁の鐘も追加。

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そして、最後。
スターフルーツ。

完成!これが沖縄版クリスマスツリーだ!

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通常版
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沖縄版

...。
物悲しい!

南国は陽気なはずじゃなかったのか。クリスマスツリーにしたらなぜこんなに悲しくなるのか!
光ってないからか?電飾を巻いてみようか。

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メリークリスマス!

できあがったのは廃材からなんとかクリスマスを祝いたい漂流中の無人島で作ったようなクリスマスツリーである。
何がいけなかったのかはわからないが、もしかしたら全部ダメだったのかもしれない。


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家族に怒られそうだったので、オオゴマダラ以外は元に戻しておいた。

オオゴマダラのサナギだけは大正解だったので、オオゴマダラ飼育施設は夏ごろからクリスマスツリーを設置して蛹が自然に木につくようにしていたらすごくいいと思う。ぜひ本物を見てみたい!

ではみなさん良いクリスマスを!

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