ただしこの空芯菜、害虫の全国的なまん延を防止するため生のサツマイモや紅芋と並んで沖縄県外への持ち出しが禁止されています。
種から栽培するのは問題ないので、なかなか空芯菜が手に入らない地域の方は家庭菜園で育ててみても。
「プラスチック製ストロー?ああ、そんな時代もあったよね」と言いながら使い終わった空芯菜ストローをむしゃむしゃ食べる、そんな未来がやってくるのではないかと密かに期待しています。知らんけど。
その名の通り、芯が空洞になっている空芯菜
数ヶ月前、アメリカのコーヒーチェーン店『スターバックスコーヒー』が、2020年までにプラスチック製の使い捨てストローの使用を世界中の店舗で廃止するという方針を発表しました。
世界におよそ2万8000ヶ所あるスターバックスの店舗では年間推計10億本ものプラスチック製ストローが使用されており、微細なプラスチックごみによる環境汚染への懸念が高まっていることに対するアクションだそうです。
今後はストローを使う必要のない新型のふたを開発したり、紙製ストローの導入を検討しているのだとか。
それを受けてここ沖縄からご提案したいのが、より自然に負荷のない代替品『空芯菜(くうしんさい)』です。
空芯菜は別名エンサイ、ヨウサイなどとも呼ばれていますが、沖縄ではウンチェーという呼び方が一般的。スーパーに行けば、だいたいどこでも手に入ります。
中国〜東南アジア原産で春先〜夏にかけて旬を迎える美味しい島野菜です。特にごま油とにんにくでサッと炒めたものなんて簡単なうえにべらぼうに美味しくて、あっという間に一束食べきってしまいます。しかも1束150円ぐらいと安い。
そんな空芯菜は、その名前の通り茎の中が空洞になっているのです。これって、まさにストローそのものではないでしょうか。
友人から聞いた話によると、ベトナムでは既に空芯菜をストローとして提供しているカフェもあるのだとか。
これは沖縄も負けていられません。
じゃあ実際にスタバで試してみよう
というわけで近所のスタバにやってきました。
定番人気のスターバックスラテで空芯菜ストローの使用感を検証してみることにしましょう。
2018年11月現在、店頭にはまだ普通にプラスチック製ストローが設置してありました。いつ頃から廃止していくのでしょうね。
カバンから持ってきた空芯菜を取り出します。若干しおれているのは気にしない。
茎の部分だけをちぎり、おもむろにプラカップのストロー用切れ込み穴にセット!
元々のスタバのストローの色も緑色(もうちょっと濃いけど)なので、意外と違和感が無いのではないでしょうか。
ちなみに今回は空芯菜の束のなかでいちばん太い茎を選びました。
さて、飲み心地やいかに

体力の衰えが否めないアラフォーなりに、持てる肺活量のすべてを注ぎ込んだのですが、全く吸えません。ええ、1滴たりとも。あれ、おかしいな...。
よくよく茎を見てみると、節の部分にうっすら白い膜のようなものがついていることに気が付きました。おお、知らなかったよ。
というわけで爪楊枝が登場。これで膜をほじほじして貫通させます。反対側の節は切り口から爪楊枝が届くか届かないかギリギリだったので、爪楊枝ではなくある程度長さのある竹串とかのほうが良さそうです。勢い余って茎の側壁にまで穴を開けてしまわないように注意。

飲めた!ラテが飲めたよ!
プラスチック製ストローよりは一度に吸い込める量が少ないですが、ちゃんと飲めました。しかも空芯菜はくせが無いので野菜特有の青臭さも特に気にならず、いつもどおり美味しいスターバックスラテの味わいが楽しめました。
というわけで、空芯菜は驚くほどストローとしてちゃんと機能していることが分かりました。
どうでしょう。遠目から見たら、まさか空芯菜でスターバックスラテを飲んでいるとは誰も気が付きますまい。スタバのシャレオツ感を損なわずに実はエコ活動してるなんて、世界中のセレブが飛びつきそうじゃないですか?
飲み終わったら空芯菜ストローは食べてしまえばゴミゼロ(さすがに持ち込み飲食はマズいので店の外に出てからですが)。なんて素晴らしいのでしょうか。