2日目
なるべく早く出立するつもりだったものの、明るくなってから行きたい場所があったため、結局6時頃にホテルを出る。行きたかった場所とは、名護市役所だ。
お天気の状態はまったくダメだが、市役所の建物はすばらしい。1980年代に建てられたポストモダニズム建築の名作⋯⋯ということらしいけれど、単純に市役所の建物として見たことない形でおもしろい。
いやー、今回の旅はこの建物を見るというのが目的の半分ぐらいだった。本当は、市役所が開いてる時間に来たかったが、そういうわけにもいかないので、写真を撮りおわるとひたすら本部半島をぐるっとまわることに。
この一周では、沖縄本島と橋でつながっている島にはなるべく行くというどうでもいいこだわりを課している。
本部半島には、瀬底島、古宇利島、屋我地島、奥武島と、橋で本島とつながっている4つの島があり、それぞれ忘れないように回っている。
本部半島を抜けて沖縄本島の左上の方をひたすら北上する。天気は良くもないが悪くもない。微妙なところでなんとか持ちこたえている。あと、これは全体的になんだけど、沖縄はどこも風が強い。マジでつよい。橋をわたるときなんてちょっと怖いぐらいきつい風が吹いている。
で、なんやかんやするうちに辺戸岬だ。
辺戸岬も、残波岬や万座毛と同じような琉球石灰岩の断崖絶壁だ。ただ、こちらの方は万座毛のような豪華な観光地ではない。ちょっと寂しさがただよう岬だ。
自撮りに元気がないように見えるのは若干疲れているだけであって、不満があったりするわけではない。
6時に名護を立ち、辺戸岬についたのがほぼ11時頃である。これから、折り返し、今度はひたすら南下し、うるま市を目指さなければいけない。
辺戸岬から南、辺野古あたりまでは、ほぼひたすら山道だ。
このあたりの森林の殆どは米軍の訓練場となっているため、観光的なものがあるわけでもなく、県道が一本通っているだけだ。途中に珍しいものなどはあまりない。
うるま市をめざして南下している途中、商店があったので、飲み物を買うために立ち寄る。嘉陽という集落だ。
沖縄、特にやんばる(北部)の集落には「共同店」と書いてある小さな商店がありがちだ。
この嘉陽にも共同店という店があり、ここは鍵がしまっていたものの、地区会館にいた管理人の方に声をかけたら飲み物を買うことができた。
管理人の方に共同店とはなにか聞いてみたところ、かつては地域の人たちが共同でお金を出し合って、地域に商店をつくるしくみがあったらしい。
これって、4年ぐらい前にやっていた朝ドラ『ちむどんどん』で出てきてた商店だったなと思い出した。
万座毛もそうだったが、自分が今まで見聞きしたことの答え合わせのような体験ができるのも、大人になってからの旅の醍醐味というところがある。
嘉陽の浜は、テレビのロケでもよく使われる場所らしく、確かに天気が良ければもっときれいな海が見られたかもしれない。
浜だけでなく、集落内にある貝塚の遺跡に生えているガジュマルの木も神秘的でなんだかめちゃくちゃいい雰囲気がある。
なんとなくただ立ち寄っただけだったが、とても印象に残る集落だ。
すっかり雰囲気に打ちのめされてしまい、共同店で売っていた嘉陽グッズも買ってしまった。

