まとめ
合計789個、重量にして3kg超のコーヒーフレッシュが手元にあり、消費したのは16個である。いずれも外袋を開封した後は早めに消費をすることが推奨されている。そして私は全ての袋を開封済みだ。
コーヒーフレッシュの裏側には謎の数字が記されている。
漫画の『嘘喰い』で仕入れたこの知識だが、実物を数回確認したきりで、そもそも何を意味したものかは気にすら留めてなかった。
だが、改めて考え始めると相当に役割が不明だ。
そろそろ、本腰を入れてこの数字の謎を解き明かしてみようじゃないか。
まず初めに具体例を見てみよう。
例えばマクドナルドのコーヒーフレッシュにも数字が記されているのだ。
この数字の謎を解き明かすには、とにもかくにも情報が必要だ。実際に調べなきゃわからないことがあるのだ。
地域のスーパーを駆け回り、ネットショッピングサイトで探し回って、コーヒーフレッシュを買い漁ろう!
しかもこれが日本の全種類制覇という訳でもなさそうなのだ。
私のコーヒーフレッシュの認識への解像度が低すぎた。コーヒーフレッシュにはいままで曖昧に認識した無礼を謝罪しなければならない。ごめんね、コーヒーフレッシュたち。
ひとまず20種類のコーヒーフレッシュを並べてみた。
色や容器の形状の違いは製造工場の違いのようだ。
例えば茶色い容器は、いずれも製造所は名古屋製酪株式会社と株式会社東京めいらくのいずれかだったのだ。
そして肝心の数字だが、入手していた製品全てに数字が記されていた。
しかも、同一の袋内のコーヒーフレッシュであっても、ひとつひとつに違う番号が打たれている。
つまり、おそらくはコーヒーフレッシュと数字はかけがえのない関係にあるのだろう。その蜜月の中の秘密を解き明かしてみせねばならぬ。
そして、一応念のため数字ごとに味が違うかを確認したが、特に差はなさそうだ。
久しぶりにコーヒーを飲んだ、飲み過ぎた。カフェインで酔いつぶれそうである。
コーヒーフレッシュを楽しむには、コーヒーを飲まねばならないというのをこの瞬間まで忘れてしまっていたのだ。とんだあわてんぼうさんだ。
・(事実1)すべてのコーヒーフレッシュには裏に数字が印字されている。
・(事実2)数字ごとに味やフィルムに違いがあるわけではない。
ここまで、外観と味の検証を進めてきた。次は数字がどんな意味を持っているかを調べていこう。
まずは数字の意味を知るために、コーヒーフレッシュの種類ごとに数字の分布を調べよう。
ドン・キホーテの例を見てもわかる通り、この謎の番号は一つの袋で重複があり、全て別の数字というケースは一回も存在しなかった。
この数字の偏りがどれだけあるのかを統計の手法を使って測ってみる。
数字が非常に小さければ偏りが大きいということを意味する(ここまで書いて詳しい人は学問的に正確な議論をしたくなるかもしれないが、私も細かいことを書きたいのだ。互いに我慢の時間だ。)
そして最後に、製品ごとに出てきた最大の数字を調べてみた。
ここまでの事実を整理してみる。
・(事実1)すべてのコーヒーフレッシュには裏に数字が印字されている。
・(事実2)数字ごとに味やフィルムに違いがあるわけではない。
・(事実3)同じ袋に同じ番号が重複していることがある。
・(事実4)最大の数字は製品ごとに異なる可能性が高い。
・(事実5)数字のかたよりはあくまで自然な範疇にある。
この事実は、「コーヒーフレッシュは50面ダイスや80面ダイスの代わりにできそう」ということである。
そして最大の数が80前後でランダムな数字が出てくるものに何か心当たりはないだろうか?
私は、ビンゴマシーンしか思いつかない。
もしかしてコーヒーフレッシュの数字はビンゴゲームのビンゴマシーンの代用品として活用するためにあるのだろうか。
流石にそんなわけはないが、明確な答えは私の中には浮かび上がらなかった。
なので、いったん解答欄をビンゴマシーンということで埋めさせてもらおう。定期テストの最後の悪あがきと同じメソッドを採用だ。
答え合わせのために、メロディアン株式会社及びスジャータめいらくグループに数字の謎を伺ったところ両社ともに以下の答えが得られた。
・容器の裏側の数字は、充填機のノズルの番号である。
・製造ロットと合わせてノズルの管理のために識別している。
なるほど、私の予想は大外れに終わってしまった。
今回、私は番号ごとに味が違わないか検証したが、それが実際に品質に問題があった場合に利用されるものだったのだ。
合計789個、重量にして3kg超のコーヒーフレッシュが手元にあり、消費したのは16個である。いずれも外袋を開封した後は早めに消費をすることが推奨されている。そして私は全ての袋を開封済みだ。
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