特集 2023年2月15日

絶品お弁当&元アダルトコーナーに水墨画〜ローカルコンビニ「ナイトショップいしづち伊丹店」

一念発起で開店

いしづち伊丹店が開店したのは1983年ごろ。当時40代だった月本さんは、もともと家電製造の会社に勤めていたそう。ある日、まどかチェーンにいた親戚から「店をやってみないか」とのお誘いが。

月本店長:店長経験もないし、料理も得意ではなかったけど、やってみようと思いました。

むぎこ:まったく違うお仕事なのに、なぜチャレンジできたんですか?

月本店長:当時は若かったからでしょうね。新しい事でも「体を張ったらできる」という自信があった。

月本さんのチャレンジ精神に胸が熱くなりました。(感銘を受けすぎて、あとでこのお話を自分のことのように友だちに聞かせてまわりました。)

水墨画と月本店長

 いしづちを開店させるには、開店費用は自分で負担すること、そして夫婦でお店をやることが条件だったそう。

いわゆる「ボランタリーチェーン」で、それぞれのお店が独立していて、チェーンを形成して助け合うやり方です。個々が独立していたから、本部が消滅してもある程度は大丈夫だったんでしょうか。

あと、夫婦そろっているのが条件なのは、妻がお弁当、夫がその他経営というゆるい役割分担が期待されていたからのよう。いしづちにそんな条件があったなんて初耳です・・・!

むぎこ:伊丹店の周りは住宅街ですが、なぜこの場所に開店したのですか?

月本店長:今は東と西の道路が拡張されてしまいましたが、以前はいしづちの前にある道路がメインの道路だった。本部がここに出店しないかと持ちかけてきたんです。

今のお店の周りはこんな感じです。

 

いったん広告です

お年寄りも子どもも訪れるお店に

男性向け商品が多かったため、男性メインのイメージが強かったいしづち。今はどんなお客さんが来るのでしょうか。

月本店長:この辺りの工場で働いている人や、運送業の人が多いですね。お昼を買いに来ます。

むぎこ:そういえばこの近くに鉄工所がありました。

月本店長:あと、一人暮らしのお年寄りがお弁当を買いに来ることが多いですよ。ほかにも子どもがよく来ます。

子どものためのお菓子コーナー。クッキーをばら売りにして子どものお小遣いでも買いやすくされています・・・!(「あめちゃん」の箱にはプロポリスのど飴もバラ売りされていた)

月本店長:幼稚園から来ている子もいて、そんな子はお金の計算がすごく上達する。

むぎこ:成長の場でもあるんですね

月本店長:昔よく買い物に来ていた子どもが、最近久しぶりに店に来たと思ったら、もう結婚していて驚くなんてこともありました。

ローカルコンビニのよさが溢れでるお話・・・これまた感動して友だちに即言いふらしてしまいました。

伊丹店があるあたりはスーパーが遠いため、卵やお米も販売しはじめたとのこと。地域にとことん密着しています。

 ナイトショップいしづち伊丹店は現在夜7時に閉店し、アダルトコーナーもなくなって、あまり「ナイトショップ」ではなくなった模様。しかし、さまざまな変化を経ながら長年営業をつづけ、お弁当あり水墨画ありの地域に愛されるお店として輝いていました。


みなさんのお越しをおまちしております

老若男女さまざまなお客さんが訪れるいしづち伊丹店。

月本店長はまだまだお客さんをウェルカムです。

いしづちファンの方はフクロウ君の看板とお弁当を懐かしむことができますし、はじめての方もお弁当に水墨画にかなり楽しめること間違いなしです。

ナイトショップいしづち伊丹店 兵庫県伊丹市森本2丁目202-1
TEL:072-770-5500 営業時間 午前6時-午後7時 定休日:日曜日、祝日 

伊丹空港の飛行機が間近で見れる「伊丹スカイパーク」も近くにありますので、大阪に来たさいにはぜひご来店を!

 

 

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