令和の時代も沖縄そばの進化が止まらない
納豆にパクチー、坦々、バジルと個性豊かすぎる新しい沖縄そばのリーダーズ。
もはや沖縄そばとはなんなのか、とふと頭をよぎることもあったが、いやいや自由でいい。自由なのがいい。
時代とともにまた新たに生まれる沖縄そばのリーダーズをこれからも楽しみにしたい。
辛いもの好きの方におすすめなのが、沖縄本島南部の与那原(よなばる)町にある「与那原家」の「坦々そば」だ。
沖縄そばの麺の上にのっているのは野菜炒め、そして味の要となる肉味噌。スープも沖縄そばだしをベースにしつつ坦々麺のスープに寄せた仕上がりとなっている。
「すでにラー油は入っていますが、お好みで追加してお召し上がりください」とラー油が添えられてくる。年季の入った醤油さしがニクイ。
ピリ辛な肉味噌がたっぷりの野菜と絡んでなんともクセになる味わいだ。肉味噌をそのまま味わうもよし、全体的にスープに溶かして味わうもよし。
野菜の甘みもあってわりとマイルドな辛さなので、途中でラー油を足して辛味をプラスして楽しむのも乙だ。
ちなみに坦々そばはサイズが並と小から選べ、さきほどの写真に写っているのは小なのだが少食な方や女性ならばじゅうぶん満足できるほどのボリュームだ。
与那原家の豊富なメニューに並ぶもう一品の変わり種、それがこちらの「チキンそば」。沖縄そばの上に大きなチキンカツがどーんとのっているワイルド系だ。
揚げ物をスープに浸して少しふやかして食べるのが好きという方にはハマる食感。ジャンル的には立ち食いのコロッケそばと似ているかもしれないし、そうでもないかもしれない。
このチキンそばで特筆すべきはなんといってもチキンカツの美味さ。自家製パン粉を使っているという揚げたてサクサクのチキンカツは単体で食べても絶品。
人気が爆発しちゃうのも頷ける。
最後は沖縄本島南部の八重瀬(やえせ)町にある「喫茶ジャーン」の「8種の朝摘みハーブリーフそば」。
添えられている自家栽培ベビーリーフの量を見てほしい。かき氷かと見間違うレベルの盛り方だ。
まずはそのままシンプルにそばを味わって、途中からお好みでリーフを加えて食べてみてくださいとのこと。
自家製バジルが練り込まれているというほんのり緑色の麺は、つるっつるの食感で香り豊か。透き通ったスープにもレモングラスなどのハーブが使われており、トッピングの香ばしいローストチキン、バジル麺と相まってなんというか沖縄そばなのに沖縄そばじゃないような異次元の美味しさに達している。
途中でリーフをわさっと加えてみたが、ビジュアルがすごい。人間ドックの前日に食べたい沖縄そばNo.1。
それでもまだまだリーフが残っていたので、添えられきたハーブオイルをかけてサラダとして美味しくいただいた。
喫茶ジャーンは「石のゆ伊の前館」というよもぎ蒸しサロンに併設されている喫茶店。沖縄そばもさることながら、レトロでアートな店内の雰囲気も併せて楽しめる。
納豆にパクチー、坦々、バジルと個性豊かすぎる新しい沖縄そばのリーダーズ。
もはや沖縄そばとはなんなのか、とふと頭をよぎることもあったが、いやいや自由でいい。自由なのがいい。
時代とともにまた新たに生まれる沖縄そばのリーダーズをこれからも楽しみにしたい。
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