いつか川原社長に会いたい
さすが名店、また来たくなるほど濃いとんこつでおいしかった。今度は川原社長と写真を撮りたいので、令和になったらお店の前を通ってから帰ろうと思ってます。
1990年代、日本でも戦争があったことはご存知だろうか。戦争が起きたのは、東京都道318号環状七号線。通称「環七」で起きた環七ラーメン戦争である。
昼夜問わず交通量が多いこの通りでは多くのドライバーたちがご飯を求めていた。特に脂がたっぷりのこってりしたラーメンが人気で、今でもあるホープ軒や土佐っ子ラーメンなどが人気のお店であった。そして、その人気店の中に「なんでんかんでん」というお店があった。
※この記事は2019年のゴールデンウィークとくべつ企画のうちの1本です。
「なんでんかんでん」というお店を聞いたことがないだろうか。ラーメン好きだけではなく、テレビ好きな人々のもきっと馴染みのある名前だろう。
社長の川原ひろしさんは日本テレビで放送されていた「マネーの虎」(吉田栄作が司会で、一般の方々が当時有名な社長たちに自分のアイデアをプレゼンして、投資をしてもらう番組。ノーマネーでフィニッシュですというワードが流行った。)を中心に、様々なバラエティー番組にも出演し、その日焼けした肌、強烈なインパクトキャラクターで有名になった人である。
2012年に閉店をしたが、2018年9月高円寺に復活した。そして、余談ではあるがそのころ、私も高円寺に引っ越してきた。
開店した当初、お店の前には行列ができており、様々なメディアに紹介され、にぎわっていた。今はある程度落ち着いているが土日は結構混雑している印象だ。地元の人の感想である。
この日はいなかったが、週の半分はいるそうだ。去年のクリスマス、サンタクロースのコスプレをした川原社長を店先で見た。なんだか縁起がいいものを見た気持ちになった。平成の思い出に一緒に写真を撮ってもらえばよかったな。
明らかに普通のラーメン屋と違う。あの有名なお店に来たというだけでちょっとテンションが上がっていたのにこんな博物館みたいなことをされたらめちゃくちゃテンションが上がる。
麺についている粉を落とすぐらいでさっとゆでる「こな落とし」。今では博多ラーメンのゆで方のひとつとして定着しているが、実はなんでんかんでんが命名したらしい。常連の学生が硬さを競ううちに段々とエスカレートして、「こなを落とすぐらいでいい?」と聞いたところから生まれたそうだ。
カップラーメンぐらい早く出てくるので、昨日の夜から何も食べておらず待ちきれない人、早く食べたい人におすすめだ。
食用塗料で文字が印刷されたのり。宮内庁やディズニーなどの広告にも使われたことのあるのりである。自分の記事もここに掲載して宣伝したい。近々しようと思います。
これでもかというぐらい濃厚なとんこつの風味が口の中で広がって、細めんの歯ごたえとスープとの絡み具合がそれはもうありがとうございます。思わず感謝してしまうぐらいおいしい。
おいしくて替え玉を無限に頼みそうになったが我慢した。太るといけない。おいしいものを食べて活力がわいたので明日も頑張ろうと思う。
先ほどで終わりだと思っただろう。気になっていたメニューがあるので来た。
名前にバカがつく愉快なラーメン、食べてみたいじゃないか。
麺が見えないほどの具材が乗っている。味付けたまごにうずら、チャーシュー、のり、岩のりとてんこ盛りである。
さすが名店、また来たくなるほど濃いとんこつでおいしかった。今度は川原社長と写真を撮りたいので、令和になったらお店の前を通ってから帰ろうと思ってます。
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