ニンニクを潰してカップ麺に入れてたら、モヒートを飲みたくなったので作ってみる、までのお話。
ラーメン屋さんに行くと生ニンニクを出してくれるお店がある。2,3片の生ニンニクをゴリッと潰してラーメンに入れると、なんだか力が湧いてきそうな味になる。生は良い。
家でもあの味を!と思ってニンニク潰し(Garlic press)を買いました。しばしカップ麺などに潰した生ニンニクを入れて楽しんでいたのだけど、「これ、なんでも潰せそうだな…」と思ったのでやってみた。
なんでも潰せました。
これがニンニク潰しだ
みんな大好き、Amazonで購入。
1680円でした。金属製でしっかりした作り。
丸っこくて持ちやすい。高級感もある気がする。
裏側。
ハンドルを開いて、ニンニク室にニンニクを入れて握力で潰すと穴から潰されたニンニクが出てくる仕組み。おろしニンニクみたいに細かくはならなくて、粗みじんになります
ニンニク室にはだいたい2,3片のニンニクが入る。
ところで、ニンニク潰しって打つのが面倒なので、略称を与えたいと思います。『Garlic PresS』なので、略してGPSでどうでしょうか。
GPSを実際に使うとこんな感じ
試しにラーメンを作って、GPSを使う様子をご紹介します。もしかしたらほら、GPSを使ったことない人もいるかも知れないし。
日清の爆裂豚道という袋麺。具は入ってないのでモヤシとチャーシューを用意しました。
太麺でスープの味がバカみたいに濃くて、ラードみたいな脂も付いていて、いわゆる二郎インスパイア系袋麺です。
ニンニクを3片ご用意しました。
ではGPSでニンニクを潰していきましょう。使い方は簡単。でもちょっと力が要る。
GPSのニンニク室(NNS)に入れて、ハンドルを閉じてゴリッとやります。
ちょっと握力が要るので、非力な方は両手を使うといいかも。
GPSの穴から出たニンニクをこそげ取るのには、もんじゃ焼きのヘラが便利です。
はい、こんな感じになりました。生にんにくを食べ過ぎるとお腹を壊すので程々の量にしておきましょう。
3片でこのくらいの量になります。
あー、くっさ、あー、うっま。味が濃くて脂っぽいものとの相性が最高ですね、生ニンニク。
もはや細いうどんでは?って感じの太麺も良い。爆裂豚道、名前はバカみたいだし味もバカみたいだけど、僕は好きです。
この太麺をワッシワッシ食べるのがよい。
金ちゃんラーメンニンニクマシマシ
二郎インスパイアみたいな強いカップ麺だけでなく、金ちゃんラーメンもニンニクマシマシにすると美味しくなります。
潰すときの「ゴリゴリ」って感触もエンターテイメントです。
だいたい3片くらいのニンニクなんだけど、一片が大きくて、金ちゃんラーメンのカップが小さいので多く見えます。
たくさん出ました。GPSの中に残った奴も箸で集めて食べます。
ちょっと前に、生にんにくを食べすぎて腸内細菌が全滅して入院したという人が話題になりました。僕も年齢と共に胃腸が弱ってきて、辛いものや脂っぽいものを食べ過ぎるとお腹を壊します。
ひとくち食べて、「あ、これは腹を壊す味だ」って気づいたので加熱しました。
煮込んだ上で大きなどんぶりに入ったラーメンと、お湯を注いで3分待ったカップ麺では熱量が違うので、にんにくの生具合が強い。
強すぎるので、別の容器に移してレンチンしました。(金ちゃんラーメンのカップのまま電子レンジに掛けるのはやめましょう)
今時の電子レンジは「チーン」って言わないので、レンチンって言葉も意味が分からなくなってますかね。大丈夫ですかね。レンピーって言ったほうがいいでしょうか。どうでもいいですね。
多めのニンニクも熱を入れれば大丈夫。無事食べ切り、お腹も壊しませんでした。よかった。
撮影後、ちゃんと美味しくいただきました。
ラーメン+ニンニクは飽きたので逸脱する
キラキラと輝いていた非日常も、家で味わえるとなると日常に堕ちます。 そこでラーメンニンニクから外れて、別の料理にもGPSを活かそうと思います。
小さめのフライパンにオリーブオイル。瓶の口にキッチンペーパーを巻いてるのは、液垂れが凄いからです。
オリーブオイルは飲み物ですから、いくら飲んでも体に悪いということはない(あります)。フライパンにたっぷり注いでニンニクを潰し、加熱。
また3片のニンニクを潰しました。
オリーブオイル+ニンニクの相性といったら。ぺこ&りゅうちぇるの相性を越えるんじゃないでしょうか。
加熱中からずっとおいしい。匂いがすでにおいしい。
ガーリックオリーブオイルは何につけて食べても美味しいけど、定番のフランスパンを用意しました。
フランスパンは軽くトーストしてあります。
包丁とまな板でニンニクをみじん切りにするのは億劫でした。まな板が臭くなるし、細かくなったニンニクを集めるのも面倒だし。GPSを使うと、洗い物が少なくて済みます。
うまー、いくらでも食える気がします。
ニンニクの皮は剥かなくてもOK
ちなみに、ニンニクの皮は取らなくても潰せます。
皮のままNNSに入れてみる。
皮をむくのが面倒だったりするので、手間を掛けたくないならこれが楽です。
残るのは皮と繊維。
ニンニクから他の食べ物にも展開していく
考えてみれば、ニンニクだけでなくあらゆる食材を潰せる気がします。例えばそう、生わさびとか。
買ってきました静岡産本わさび。
GPSのニンニク室に入る大きさに切ったワサビを入れてゴリッと。
…GPSだと、全地球衛星測位システムのGPSとかぶってて分かりにくい気がします。GPSって略称はやめましょう。「ニンニク潰し」なので、NNTにしましょう。ニンニク室はNNSにします。
つまりこうなります。
NNTのNNSに入る大きさに切ったWSBを入れてGORIっと。
粗みじんになりました。
本ワサビへの冒涜って感じがしますね。本来なら鮫皮のおろし器でネットリおろしたいところですが、今回は「試み」なので許してください。
これはこれで美味しいが、ワサビを食べ過ぎた感があります。
噛むと、カリッというワサビの食感があり、辛味と香りが口から鼻に抜けて泣けます。食べ終わったらお腹の辺りがモワモワする感じ。強い…。
胃腸をいたわって大根を潰した
大根は消化酵素が含まれているので胃腸に良いっぽい。なので、次はNNTでDKNを潰していきます。DKNってのは大根です。
適当な大きさに切ったDKNとごはん。
ワサビはけっこう硬かったので、実は潰すのがけっこう大変でした。DKNは適度な硬さなので気持ちよく潰せます。
少量のDKNおろしが出来た。
DKN_ORSって、少しだけ作るのが面倒ですが、NNTを使うと少なくても簡単な気がします(個人の感想です)。硬さが適度なので、潰すのも気持ちがいい。
GHNにDKN_ORS、じゃこと醤油。
はい次、パルメジャーノレッジャーノ
おろして使うものと言ったらこれ、パルメジャーノレッジャーノ。PRMGNRGN。いやもう、略称にするとわかんないな。
いわゆる粉チーズの素。
白いチーズが映える赤いスパゲティをこさえました。
美味しそうでしょう、おいしいですよ。
適当な大きさに切ったパルメジャーノレッジャーノ。
チーズおろしも家にはあるんですが、洗うのが面倒で…(NNTのほうが洗いやすい)
NNSにチーズを入れてニューっと押し出したら、あらやだ、なにこれ気持ちいい。力は大して要らなくて、穴からニューっと出てきました。
押し出す感触がとても気持ちいいので、おすすめ。昔、こんな感じで粘土を押し出して髪の毛にする人形なかったっけ?
クリームチーズみたいな柔らかいやつは中でネトネトになる気がするので、パルメジャーノレッジャーノみたいなハード系チーズがいいと思います。
思ったより多めになりました。
はい、絶対うまいやつできました。
フロマージュ(チーズ)とスパゲティのマリアージュ。
トマト味のスパゲティなんてのは、掛かってるチーズが多ければ多いほどおいしいですからね。
おいしかったのでまたやろう。
夏の麺と言えば、そう、素麺
これからの季節はやっぱり素麺。ラーメンに潰しニンニクなら、素麺には潰しネギと潰しミョウガでしょう。
薬味は適当な大きさにざく切り。ミョウガ、ネギ、木の芽(山椒の芽)。
NNTのNNSにMYGとNGとKNMをIN。
結構入れちゃっても大丈夫。
潰すと穴からMYG汁が吹き出すので、麺つゆの水面に向けたほうがよいです。
穴から出たやつをもんじゃ焼きのヘラで削ぎました。NNSに残った絞りカスもつけ汁に入れちゃいます。
正直に言っちゃえば、ここらへんの薬味は普通にまな板で切った方が楽かなって気もします。が、潰したほうがより香りが引き立つのと、「潰す」のが気持ちいいので、これはこれでアリ。
いつもよりミョウガの風味が強かった気がします。
フルーツもいけるな
この感じだとフルーツもいける気がしたので、潰していくことにしました。イチゴから。
大粒のとちおとめ。潰すにはもったいない気もする。
昭和時代、イチゴはスプーンで潰して砂糖を溶かした牛乳と混ぜて食べられていました。その名残の、変な形のスプーンが家にありました。
イチゴを潰す専門のスプーン。
NNTでITGを潰すのって、なんか昭和の食べ方っぽいですね。
イチゴが一瞬でペーストになりました。やりすぎた感もある。
牛乳と混ぜてみたけど、なんていうかこう、潰しすぎちゃった感じで、これはそのまま食べるか、あるいはかき氷に掛けたらおいしいかもって感じですね。
最近のイチゴは単体で甘いし、そのまま食べたほうがいいと思います。
オレンジはジュースになった
これって、いわゆるコールドプレスジュースみたいなもんでしょうか。 単に潰してるので熱は加わってないし、栄養素そのままって雰囲気があります。
オレンジの皮を剥いて適当な大きさに切った。
オレンジ半分で、だいたいこのくらいのオレンジジューズになりました。
手間を掛けて飲むほどのものじゃないので、コールドプレスとか面倒な事しないで、そのまま食べたほうがいいんじゃないかって思いました。
率直な感想としては、少ない。フルーツは潰さずそのまま食べたほうがいいかも。
ははーん、モヒートいけるな?
食材を次々と潰してみて気が付きました。これはモヒートが一瞬で作れるな?
ミントは勝手にプランターで版図を広げており、使わないとうちのプランターがミントに没してしまうので、積極的に使っていきたい。
夏になるとミントが茂るのでモヒートを作ります。モヒートは、ミント、ライム、ラム酒、砂糖、炭酸水を混ぜた飲み物で、色も味も夏っぽい。
本当の作り方とは全然ちがう道具と手順でやるので、プロには笑われるかもしれないけど、KINISHINAI。
ミントとライムをNNTのNNSに入れてPress。
NNSに入れる順番は、ライムが最初で上にミントの方がいいです(写真は逆だけど)。
本当はグラスにライムと砂糖を入れてマッシャーで潰して、次にライムを入れて潰して氷、ラム酒、炭酸水を入れるんですが、手順をすっ飛ばして順番も入れ替えてます。
ミントとライムを一緒に潰して、砂糖は別のコップでお湯に溶かして冷ましておきました。 その方が混ぜやすいから。
強く潰すとミントが粉々になってしまうので、そんなに力を入れなくてもいいと思う。
僕はミントの香りが強いほうが好きなので、思い切り潰してすべての材料を粉々にしました。
ミントの葉っぱがお茶っ葉みたいになってますね。飲むのにけっこう邪魔だけど風味が濃厚。
見た目や作り方はともかく、ちゃんとおいしいモヒートが出来ました。潰し具合は自分で調整できるので、原型を留める程度に加減してもいいと思います。
今後モヒートはNNTで作っていきます。
握力があればひき肉を作れるな?
握力の限りを尽くしていろんな食材を潰してきた訳だけど、全力を出せば肉もいける気がしてきたので、やってみました。
ステーキ用の肩ロース。100g250円くらい。
肉を適当な大きさに切ってNNTにセット。
やれる気がするんですよ。(NNTの耐久性を超えて壊れる可能性もあるが)
筆者はたまに岩を登ったりするので、ちょっとだけ握力が強い気がします。それなりに重い体を腕で支えるには腕力も必要なのです(体重が軽くて上手い人はそんなに筋肉が付いてなかったりもするけど)。
体が重くてテクニックがない人は筋肉が付いていきます。腕力で解決するからです。
そんな握力で牛肉を握ったところ、ブリブリっと押し出されてきました。安めの肩ロースは筋が多く、力が要ります。
もんじゃ焼きのヘラでは切り離せなかったので、包丁で削ぎました。
豚肉のほうが柔らかくて、楽々押し出せました。
合い挽きのひき肉にしようと思って豚肉もやった。
作業が終わったら、なんとも言えない猟奇性が出てしまいました。なにこれ。
料理中の写真とは思えない。
牛肉のスジ部分がどうしても最後まで押し出せず、仕方ないので別に焼いて食べました。適当に繊維が切れており、これはこれで食べられる硬さ。
牛肉のスジだけ焼肉。まぁ、食える。
力ずくて作ったひき肉がコチラ。粗挽きな感じで美味しそうですね。
左が豚肉、右が牛肉。
パン粉と混ぜて捏ねて味を付けてハンバーグにしました。手挽き引きに肉のHNBG。
焼きますよ?
付け合せはじゃがいもにしました。これもNNTで潰します。
潰す必要は全然ないけど、潰したかった。
茹でたじゃがいもは大変に柔らかく、肉と比べたらなんも抵抗もなく押し出されました。癒やしの感触。
無抵抗主義のマッシュポテト。
モンブランみたいの出来た。
HNBGが焼けて、はい完成。
やだー、なんかおしゃれー。
手挽きのひき肉は、なんかゴリゴリした食感もあり、肉食ってる!って感じがして好ましく、なかなか良い。
むしろ普通のひき肉よりいいかもしんない。ただ、作るのがめんどくさい。
マッシュポテトは、まぁ、普通にマッシュポテトでした。
肉とマッシュポテトを一緒食べると口内調味されてちょうど良くなる。
要は、NNT自慢でした
「ニンニクを潰す」という能力を手に入れて嬉しくなり、いろんなものを潰してみたんですが、思ったよりなんでも潰せました(握力次第)。
惜しむらくは、NNSの密閉性が低くて素材が漏れちゃうとこですかね。漏れた分をNNSに戻して再プレスしなきゃいけないし、洗うのがやや面倒になってしまいます。
プレスパーツの隙間から漏れてしまう。
高精度にピッタリ噛み合って漏れないNNTがあればいいんですけどね。今のところ見たことないので、欲しいなら作るしかないかな…。もしくは、そういう商品を知ってる方がいたら教えてください。