特集 2023年5月31日

生茶を手作りする

本物の生茶を飲んでみよう

そういえば製品の生茶ってどんな味だったっけと、今更ながら買ってきたのだが、生茶ってこんなに濃かったのかと驚いた。どれだけ茶葉を使っているんだ。しかも国産茶葉。

色も濃いが味も濃い。そして手作りの生茶とは似ているようでかなり違う。渋味が穏やかで甘味が強い。そうだそうだ、生茶はこういう味だった。

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小さいペットボトルが売っていなくて2リットルで購入。
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生茶ってこんな濃い色だったのか。
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「摘みたて生茶葉のようなあまみ、香り」とある。「のような」が気になる。
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おや、生茶の横に小さく緑茶と書かれているな。

原材料名を確認してみると、「緑茶、生茶葉抽出物(生茶葉)」とあった。

おおお、もしかして生茶って生の茶葉だけで淹れたお茶ではなく、緑茶に生茶葉の絞り汁的なものをプラスしたものなのかしら。

そして私が作って飲んでいたのは、生茶葉抽出物オンリーのお茶ということか。そりゃ色も味も違うはず。

だから生茶に「ほうじ煎茶」という商品も存在できるのか。生茶なのにほうじ煎茶ってどういうことだよと思っていたのだ。

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生茶は緑茶がベースらしいぞ。
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2リットル入り生茶のベルマークは3点。

ネットをちょっと検索したところ、キリンホールディングスの「商品ブランドの歴史」というコーナーで生茶も紹介されており(こちら)、「この“テアニン”を多く含む玉露とかぶせ茶の茶葉を使用し、さらには生茶葉抽出物を加えた、それまでにはなかった、お茶のうまみやあまみを実感できる緑茶飲料が誕生しました」と書かれていた。やはり緑茶+生茶葉抽出物=生茶という方程式のようだ。

また生茶の商品ページ(こちら)には、生茶葉はかぶせ茶(摘む前に布などを被せて栽培したもので、甘味や旨味となるテアニンが多く、渋味や苦味になるカテキンが少ない)を新鮮なうちに凍らせて、細かく挽いていると書かれていた。直射日光を浴びて育った垣根の茶葉だと、どうしても苦くなるらしい。

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凍らせてマイクロ粉砕していたのか。
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凍らせた茶葉を粉砕してみよう

よし、わかった。凍らせた茶葉はまだ残っているので、ミルミキサーで粉末にして、それで生茶葉抽出物を作ってみようじゃないか。

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スパイスを粉にする道具で粉砕します。
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ガー。
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マイクロ粉砕とはいかないが、まあ十分細かくなっただろう。この時点で今までとは段違いで生の茶葉の香りがする。
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お湯を入れる。見るからに濃い。
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生茶はホットよりもアイスのイメージなので冷やしてみようか。
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一応濾しておく。

これは生茶ではなく生茶葉抽出物であり、玉露とかぶせ茶のお茶に適量加えるのが本来のスタイルなのはわかっているが、せっかくなのでこのまま飲んでみよう。手作りするからこそ味わえる100%生茶である。

どうだ、市販品に負けない色の濃さ。

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左が市販の生茶、右が手作り生茶。

手作りのストレート生茶を飲んでみると、粉砕したときに感じた茶葉の鮮烈な香りそのままの味がドーン。しっかりと青臭い。これが好ましい青臭さの範疇かどうかは意見が分かれるところだろう。

茶葉の青汁感がものすごく高まっている。まろやかさこれぞ氷結生茶ストロング、まろやかさゼロ、度数が高いぜ。

成分を解析した訳ではないので推測だが、かぶせ茶ではなく直射日光を浴びて育った垣根の茶葉なので、カテキン盛りだくさんな味。ちょっと濃すぎたかなと倍に薄めてみたが、本質的な味は変わらなかった。薄くなっても野性味が強い。好きな人ならハマるかも。

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さすがは生茶葉だけで作っただけあって、緑が鮮やかである。

これは生茶の原液と呼ぶべき存在なのだろう。やっぱり緑茶で割って飲まなければ生茶にはならないか。

ティーバッグ(しかなかった)で淹れた緑茶に二割くらい混ぜてみたら、ベースとなるお茶が力不足ではあるが、なんとなく本物の生茶っぽい味になったので満足した。

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これが俺の手作り生茶だ。

この日はストロングなお茶を飲み過ぎてしまい、眠気が一向にこないのであった。


個人的な好みでいうと、今回作った手作り生茶シリーズの中では、最初に作ったお湯を淹れただけの生茶が好きだったりする。いやでも冷凍したものも味に深みがあったし、粉砕した生茶葉抽出物のストレートも個性的でよかった。

今年は摘ませてもらった茶葉を全部生茶の実験に使ってしまったが、来年は緑茶もちゃんと作って、そこに冷凍生茶葉粉末を加えて、完全無欠の手作り生茶(ただしカテキン強め)を淹れてみようと思う。

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