特集 2019年2月14日

レシピや昔話を取扱説明書風に1枚でまとめる

こういうことです。気に入って1枚絵をTシャツにプリントしました。

自炊を始めてかれこれ10年くらいになります。
始めはレシピ本でどうにか。そのうちはクックパッドとかスマホでレシピを見るようになりました。

しかし、レシピ本はレシピがページまたぎだったり、スマホは手が汚れてスワイプが難しいときがあったり、料理動画には置いていかれてしまったりします。読み進めることが料理の邪魔になることが多いのです。

そこで、「レシピを1枚にまとめたら便利では?!」と考え、得意な取説風で紙1枚にまとめてみました。

1987年埼玉生まれの栃木育ち・群馬県在住。
週末は群馬の温泉を巡っています。
漫画やイラストを描いたり、それに付随した講師もたまにしております。(動画インタビュー)

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参考にした取扱説明書のイメージ。これから説明する部品の全手順を1枚にまとめたものです。

まずはオムレツ

最近よく作るオムレツを1枚にまとめました。なぜ最近よく作っているかというと、YouTubeでセイキンさんがオムレツ専用機でオムレツを作っていて美味しそうだったからです。

我が家にはオムレツ専用機が無いのでフライパンでのレシピです。

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バターが決め手。バターがあるのとないのとでは香り・味が違います。

うまくまとまりました。

器具を記載したのは、卵をつかった料理は初心者向けというイメージがあるからです。ここから慣れていきましょう。

実際に運用してみよう!

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オムレツレシピを紙に印刷しました。A4サイズです。
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台所のいい感じのところにレシピを貼ります。※火気に注意してください。
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見上げればレシピあり。

情報が1箇所に固定されているので余計な動作がなくなるので快適です。

料理を中断してページをめくったりスマホをスワイプしたりするストレスが減りました。

ただ紙なので水にはすこぶる弱く、そこは要改善です。火を扱う料理も注意が必要です。が、そこらへんは本のレシピ本とあまり変わらないか。

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うまくできてただ見て欲しいオムレツ。私はしっかり焼きが好きなので両面焼きます。

ここでお知らせ

オムレツやこれから出てくるレシピは自炊をしていく上で    アレンジにアレンジを重ねた私の適当レシピです。味の保証はできません。

おにぎりと詰め弁の差

レシピではないのですが、自分でお弁当を作るようになっておにぎりの工程の多さにびっくりしました。まとめるとなんと手数の多いこと!

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格好よく握るイラストを描きましたが、私はおにぎりを三角に握れないのでおにぎりをつくるときは専用の型を使っています。

おにぎりが大好きだけど、この工程の多さにびっくりして以来、詰め弁当にしています。

この日はアツアツのご飯をどうにかしたり、握ったり出来たおにぎりをアルミホイルに包んだり、朝からてんやわんやでした。おにぎり…おそるべし。

最後に1品 筑前煮

最後は私の大好きな筑前煮を1枚にします。好き。とは言いつつ、いつも記憶を頼りに適当に作っているので毎回味が違います。いい機会なのでまとめました。

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文字も和風に変えました。下準備の簡潔さに震えが出ます。

オムレツは比較的画面がスッキリしていましたが、筑前煮はワクワクする密度になりました。

野菜は買ったり洗ったり切ったりと面倒なので冷凍品です。こんにゃくはマストです。食物繊維!
これで毎回同じ筑前煮を楽しめることでしょう。

レシピ編・感想

これは一昔前によくバズっていた可愛い1枚絵のレシピのお堅い版ではないかと感じました。

今回のレシピは絵で表現していて昭和を感じます。時代に逆行している気がします。

作成過程をTwitterにあげていたら男性の反応がすこぶる良かったです。

料理をする友人と料理が苦手な友人と遊ぶ予定があったのでレシピを見せてみました。

料理をする人→だいたいわかる
料理が苦手な人→見てもわからない

とのことでした!

次は昔話をまとめます。

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さるかにばなしをまとめる

レシピまとめで情報を1枚に整理するメソッドが身につきました。『これって他のものにも応用できるのでは?』と思ったので、レシピ以外に挑戦してみます。

昔話、『さるかにばなし』をまとめました。

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参考にさるかにの絵本を3冊購入。一番右の本にいたっては表紙でネタバレしてる。

3冊とも内容が違います。

親カニが死ななかったり、牛フンの存在が抹消されていたり、最後はみんなで仲良くしたりと自分の知っているシビアな『さるかにばなし』はそこにはありませんでした。

今回は親カニの死、小ガニの誕生、猿の死、など私の記憶にある『さるかにばなし』に則した1枚絵にします。

さるかにばなしの内容、覚えていますか?

全体を1枚にまとめる前に、ストーリーを分割して、シーンごとに図にしていきます。

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お腹をすかせた猿が柿の種を拾い、おにぎりを持ったカニと出会うところからスタート。猿がカニに「おにぎりは食べると一瞬だが、柿は実ればずっと食べられるよ」と柿の種とおにぎりを交換。おにぎりを柿の種に交換したカニは地面に柿のタネを植えます。

「カニがスコップを持てるか?」と聞かれたら「あら、ファンタジーってご存知なくて?」とファビュラスに返す予定です。

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柿の種はぐんぐん育ち柿の実を実らせます。うっかり!カニは木に登れません。そこへ先ほどの猿が。「僕が木に登って柿の実をとりますよ」と木に登ります。が、食べてばかりで一向にカニに柿を渡しません。
カニは猿に柿を要求します。うるさく思った猿は「これでもくらえ」と硬い柿をカニにダイレクトアタック!カニは死亡。死のショックで子ガニを生みながら…

1つ目の山場、猿とカニの死闘。こうして図にしてみると、山場なのに全くワクワクしない殺風景さ。躍動感がないからでしょうか。

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子ガニは、栗・蜂・うす・牛フンに事情を話し「猿を懲らしめよう」と奮い立ちます。

こう見ると、みんなすごく弱そう。人間が踏めばだいたい倒せるメンツですね。ウンチは踏めばこちら側にダメージが。うすは踏んづけたらバチが当たりそうです。

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猿の留守中に協力者がスタンバイします。猿が帰宅。火で暖をとる猿に栗が弾けてバチーン!痛い!とよろける猿に蜂が顔をグサッ。家から出ようとする猿の足に牛フンが滑り込み猿が転ぶ!その上にうすがドーン!猿はうすによって圧死。親の仇を無事とれた子ガニたちの勝利。という話です。

どの本も、うすが屋根の上に乗っていました。これが私のツボでした。擬人化はされていましたが、「よっこいしょ!」と屋根に登っているうすを想像したら面白くなってしまいました。

以上を1枚にまとめたのがこちらです。

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こんな直接的にウンチを描いたのは初めてです。

うまくまとまっているでしょう。

楽しくなってもう1つまとめたものがあります。

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時代の流れにのって暴力的表現を抑えた1枚。カニと協力者がどうやって懲らしめたかは想像にお任せします。的なまとめです。

最後、猿に攻撃をする箇所を消しました。

猿をこらしめるシーンは絵本だとコミカルに描かれているのですが、図だと複数による一方的な暴力に見えたからです。

みなさんはどちらが好きですか?私はあとの方が好きです。理由は、一目見て『さるかにばなし』だとわからないからです。見る人に考える余地を残すところが気に入りました。


1枚にまとめる快感がすごくいい

1枚にまとめるのは大変でしたが、ビシッとまとまるとうれしいです。脳汁が出ます。

どこを入れてどこを省くのか結構考えるので、たくさん頭を使いました。
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さるかにばなしのまとめがすごく気に入ったのでTシャツにプリントしました。中はTシャツ仕様に少し変えました。
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Strong SATUIというパワーワード

しかし、レシピもさるかにばなしも、ある程度知識がないと1枚絵を出されても理解できないという課題もありました。

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