動画もごらんください
メガホンとカチンコがそばにあれば、どんなものでも役者にみえることがわかった。
また音声をつけるとより役者度があがるため、1分40秒程度の動画も用意したのでぜひご視聴いただきたい。
※音がでます。
役者になりうる対象は、アリや小鳥などの小さなものから、太陽や流れ星などの大きなものまで無尽蔵にあるため、また機会があればまたやってみたい。
映画やドラマのメイキングといえば、役者のそばで監督がメガホンで指示をだし、助監督がカチンコをならすアレである。
そんなシーンを幾度も目にしている我々には、メガホンとカチンコがそばにあれば、どんなものでも役者にみえるのではないか?
だとすれば日常のありふれた風景が、楽しくなるに違いない。
だったらやってみようじゃないか。
どんなものでも役者にみえるかどうか検証するために、まずは監督と助監督の扮装をする。
今回のこだわりポイントはメガホンの色である。メガホンの色は、あくまで黄色。理由はハッキリわからないが、赤や青ではダメである。ドリフのコントの影響か、映画監督のメガホンといえば、もうイエロー一択なのである。
そして、トゥナイト直撃世代の私にとって監督といえば山本晋也監督だ。彼の作品は一作品もみたことはないが、監督といえば山本晋也監督なんである。ということで彼を意識したアポロキャップとサングラスにしてみた。
それではこの格好で検証していくことにしよう。
検証のために行った公園に噴水があった。なんの変哲もない、いわゆる普通の噴水である。
ではこの噴水が役者にみえるかどうか、監督と助監督を配置してみよう。
なんと!あたかも噴水が撮影に向けて身構えているようにみえるではないか。
つづけて撮影開始を告げる掛け声をかけてみる。
合図とともに水を噴き上げるさまは、まるで噴水が、噴水役を演じているようだ!
通常時よりもはりきって水を噴き上げているようにみえる。
思惑どおり、メガホンとカチンコがあれば噴水が役者にみえたのである。
そこから少し移動すると、独特なかたちの遊具があった。
ここにも同様にメガホンとカチンコを持って
と掛け声をかければ
ほとんど誰も知らない女の60分的遊具が、世界的に有名なミニオンズのようにみえてくるのである。
よーーし、この調子であらゆるものをどんどん役者にしていこう!
海水浴場へ向かって歩くと、海開きに向けてスピーカーを設置している人たちがいた。
ここでメガホンとカチンコを持って
と掛け声をかければ
スピーカーを取りつける人が、スピーカーを取り付ける人の演技をしている人のようにみえるのである。
さらに移動して海に来た。今度は波が役者にみえるかやってみよう。
まず、砂に文字を書いて
ここに監督と助監督を配置して掛け声をかける。
そうすると
近くにメガホンとカチンコがあることで、打ち寄せてきた波があたかも文字を消す演技をしているかのように見えてくるのである。
海を離れて少し歩くと工事現場に設置されたLEDの看板があった。
今度はこれを役者にしてみよう。
すると、電光掲示板が、電光掲示板の演技をしているようにみえた。メガホンとカチンコの力は偉大である。
つづいて街まで移動すると、くるくる回る理髪店の看板があった。
顔写真がついている珍しいタイプだ。
ここにも監督と助監督を配置してみる。
そして、本番開始の掛け声を
と言ってみると
ここまでの結果、メガホンとカチンコの力でどんなものでも役者にできることがわかった。
だとすれば、とてつもなく大きなものを役者にしてみたい。
大きなもの大きなもの…そうだ!飛行機を役者にしてみよう!
飛行機を役者にするため、飛行機の離陸がみえるところへやってきた。
しかしタイミング的になかなか飛行機は離陸せず、炎天下の中、数十分待つことになった。
すると、飛行機見物に来ていたおじさんが、飛行機待ちの我々を本物の撮影クルーと思ったらしく近寄ってきた。
そして何の撮影か確かめるためにカチンコの文字を覗き込んでいたが何も書いてないので偽クルーだとバレてしまった。トップガン3とでも書いておけばよかった。
そこへ離陸する飛行機が轟音をともなって近づいてきた。
慌てて撮影開始の掛け声をかける。
離陸の演技を始める飛行機
空高く飛び立つ飛行機を役者にできた!
と思っていたが、あとで映像を確認すると、そこには企画の趣旨を忘れ、カチンコそっちのけで飛び立つ飛行機に対してはしゃぐように手をふり、そのうえ背中で飛行機の姿を遮っている助監督役が映っていた。
今回、いろいろなものを役者にしてきたが、助監督役だけは役者にすることができなかったようである。
メガホンとカチンコがそばにあれば、どんなものでも役者にみえることがわかった。
また音声をつけるとより役者度があがるため、1分40秒程度の動画も用意したのでぜひご視聴いただきたい。
※音がでます。
役者になりうる対象は、アリや小鳥などの小さなものから、太陽や流れ星などの大きなものまで無尽蔵にあるため、また機会があればまたやってみたい。
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