自作のまるたまおにぎりチャーシューマヨの味は?
それでは、同窓会気分でいただきます。あの頃の感動は蘇るのか。
卵のなまくささ、マヨネーズソースのくどさ、ご飯の味のなさ、焼豚が発するパチモン感。具材の悪いところばかりが全面に押し出されている。
まったく本物と違う。何もかもが違う。玉ねぎとスペースシャトルくらい違う。
本物のまるたまおにぎりチャーシューマヨは具材同士が渾然一体となっていて、一口目から最後までずっとワクワクさせてくれるのだ。
ご飯に鶏ガラスープの素と醤油で味付けをしたのはよかったかもしれない。ほんのり味がついていたという後輩の証言とも一致するし、ご飯そのものに味があると、具材のない部分も美味しく食べられる。
でもダメ。決定的になにかが違う。仏作って魂入れず。そんな言葉が頭をよぎり、ふて寝した。
なすすべがない。
……そうだ。学生時代と同じ行動をとれば、脳への刺激となって記憶が取り戻せるかもしれない。ドラマとかでそんなシーンをよく見る。
楽器だ。トロンボーンだ。
現役当時、どれだけやっても出せずに辛い思いをした上のGの音がすんなりと鳴った。
やったぜ!
食べきれなかった試作品を冷蔵庫に入れて寝た。
翌朝、勝手にできていた「まるたまおにぎりチャーシューマヨ」
翌朝、朝ごはんとして失敗作を食べることにした。作りすぎたし食べなきゃしょうがない。
失敗作だったはずのまるたまおにぎりチャーシューマヨがすこぶる冷えて美味しくなっていた。
必須要件は温度だったのかもしれない。あれだけバラバラだった具と米が、芯まで冷やすことで一気にまとまった。
まず、冷えてギュッと締まったご飯が甘みを増している。これが一番大きいかもしれない。マヨネーズソースもぬるいときはボヤけてクドい味だったが、冷えていればキリッと洗練されていて美味しい。
常温のときに気になった卵の生臭さもチャーシューの安っぽさもなぜか問題なくなっている。不思議としか言えない。
自作まるたまおにぎりチャーシューマヨの決め手は冷たさだ。
上手くいったということで、ポイントを簡単にまとめておこう。
【たまご】
味付けせず(少しの砂糖と醤油を入れてもよい)、よくかき混ぜてレンジでチンして厚めの薄焼き卵をつくる。
【ご飯】
鶏ガラスープの素と醤油で味付けをする。単体で食べられるくらい強気で味付けしていい。
【チャーシューマヨ】
チャーシューは1cmくらいの角切りにする。マヨネーズにサラダ油と醤油を少し加えてサラサラさせたソースであえる。
これらを組み合わせて徹底的に冷やす!以上!
冷えたご飯のうまさに気づくことになるとは思わなかった。
そういえば、冷えた飯を美味いと言ったのはどこの誰だったか。偉いお坊さんだった気がする。調べてみると道重信教氏、浄土宗の僧侶でした。道重さん。あなたの言うことが今ならわかります。
ところで道重って珍しい苗字ですよね。なんと元・モーニング娘。の道重さゆみさんはこの方の親族にあたるんですって。道重さゆみさんと言えば「うさちゃんピース」のポーズが有名ですよね。
わたしは学生のころモーニング娘。が好きで、写真を撮るときにうさちゃんピースをよく使ってたんですよね。
さゆみんを推していたことが、まさか10年後に冷や飯の美味さに気づいて道重信教氏を調べる瞬間とリンクするとは思いませんでした。
自分の過去と現在の行動が一本の線でつながっているんです。
すべてのことに意味があります。
わたしの人生は回収されていきます。
あなたの物語はどうですか?

