投稿 2025年12月3日

曇ってるぐらいがちょうどいい、良い運動になった ~ まけおしみ大全

人生に必要なのは負け惜しみです。

たいていのことは望み通りにいかないので、そういうときに場を180度変えてしまうひとことが負け惜しみです。

「残り物には福がある」
「損して得取れ」
「ちくしょう、憶えてやがれ」

先人が残した言葉もたいてい負け惜しみです。うまくいかないとき、とっさに負け惜しみが言えれば勝ったも同然(個人の感想)です。

そのためのフレーズを集める投稿企画、初回はデイリーポータルZ関係者から集めた珠玉の負け惜しみをどうぞ。

1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと世田谷区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)

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負け惜しみは自分で言ったこと、人が言ってるのを聞いたフレーズで聞きました。 

「まぁ、くもってるくらいがちょうどいいよね」

あと旅行などで外出する際微妙な天気だと「まぁ、くもってるくらいがちょうどいいよね」とよく言います。晴れてる方が絶対いい。   (鈴木さくら)

ほら、晴れてるときに写真撮るとまぶしくてしかめっ面になっちゃうから(日陰で撮ればいいんですけどね)。

「この場所全然掃除してなかったから、掃除できてラッキー 」
料理酒をキッチンにこぼしたとき(橋田)

橋田さんは台風でバルコニーがびちょびちょになったときに掃除すると言ってました。 

「最近ずっと家にいたから良い運動になった」
どう考えても無駄な打ち合わせに行ったとき(林雄司)

やっぱり外に出てネタを探すのがデイリーの基本だから。 

「別におれ、スリムさで売ってるわけじゃないから」
文筆業の男性が言ってました。太ったからといって別におれはモデルではないから価値が下がるわけではない、と。

私もそう考えるようにしています。

「ま、推しに課金しただけだし」
いつも行くスーパーよりほかのスーパーが安かったとき(パリッコ)

いつもお世話になってるんだから。 

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「勇気ある撤退」
有名動物園と協業しようとして断られた部長の発言(林雄司)

うまくいかなかったとき、こう言えばいいのかと思ってメモしました。

「さてここからどう挽回するかが腕の見せ所だな…」
約束の時間が迫ってるのに電車乗り間違えたりすると「さてここからどう挽回するかが腕の見せ所だな…」と思います。たいてい挽回できずに遅れますが…(石川大樹)

よく石川さん遅れます。 

「これはウォッチアンドリリース」
ようやく釣れた魚を取り込もうとしたときにバレると、これは「ウォッチアンドリリース」であり「キャッチアンドリリース」よりも魚に負担のかからない逃し方だからって強がります。(玉置標本)

魚目線になるという手。 

「ちょうどポケットティッシュがほしかった」
先日福引きで末等のポケットティッシュが当たった時、ちょうどポケットティッシュがなくなったからほしかったんだよなとそのままカバンにしまいました。本当は1等の商品券がよかったです。(鈴木さくら)

商品券をもらって鼻を垂らして帰るよりはマシ!

「会社の飲み会ってむしろこういう方がいいよな!」
この前会社の飲み会で行った居酒屋のコースがめちゃくちゃしょぼく、ドリンクもハイボールの炭酸が弱すぎるという店だったんですが、「会社の飲み会ってむしろこういう方がいいよな!」と言いました。(爲房新太朗)

こういう方がいいよな!の根拠がなくていじらしい。 

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「多分まっすぐ帰ってたら事故って死んでた」
祖母宅から車で帰る途中で財布を祖母宅に忘れたことを思い出し、取りに帰ったせいで渋滞にも捕まって当初より3時間ぐらい遅れて家についたのですが、父に話したら「多分まっすぐ帰ってたら事故って死んでたね」と言われたで「じゃあよかったー!」と思いました(よざひかる) 

うまくいってたら死んでた、って考えると今がベスト。最高。 

「むしろおもしろい!」
先日食べたラーメンに味がなく、とてもまずかったのですが、「むしろおもしろい!」「これはみんな食べたほうが良い」「また来ちゃうかも」と言い合いました。でも二度と行ってません。 (林雄司)

最初の一口で「薄っ!」って思ったけど、これはじょじょに美味くなるやつかと思ったらなりませんでした。 

「こちらには心の余裕があるから」
ジムでマシンに横入りされたときに「まぁこちらには心の余裕があるから」と心で唱えました。(井上マサキ)

最終的に身体が鍛えられるのは我々です。根拠はありません。

「もったいぶらずにアクセル全開で食べられて贅沢だ」
賞味期限がギリギリの食品を発掘して慌てて食べる時、『もったいぶらずにアクセル全開で食べられて贅沢だ』と思うことで、心の平穏を保っています。(佐伯)

良いものをパクパクって食べられるぜいたくさ

「これが飲みたかったんだよ!」
JRと私鉄が隣りあう駅で、JRの改札をとおりホームの自販機でお茶を買ったところで乗りたいのは私鉄だったことに気づいたのですが、「これが飲みたかったんだよ!」と心の中でお茶にこだわりがある人のふりをしました。ちなみにそのお茶はどこにでも売ってる伊右衛門です。 (高瀬 雄一郎)

わざわざ別のホームの自販機に行ってまで買いたかった。同じに見える伊右衛門でも。

「あ、なーんだこういうやつね~」
知人が外国の街で初対面の女性に一緒に飲みたいと言われ、案内された店でぼったくられたときに思ったそうです。よく騙されているので、おれの人生によくあるやつだ、と思ったとのこと。(林雄司)

「はいはい、いつものやつね~」「言ってよ~」だそうです。急にモテるよりも騙されるほうが安心するのかもしれません。というのも負け惜しみ!


(暖かいほうが身体が冷えなくていい。中国では冷たいもの飲まないっていうからね。)
これは自動販売機で「あったかーい」 を押したときに思うことです。

さあ、ここまで読んであなたにも負け惜しみの心当たりがあるはず。言った負け惜しみ、聞いた負け惜しみ、言ったことはないけど思っている負け惜しみ。どんどん送ってください。

 

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