デジタルリマスター 2023年11月10日

日清カップヌードルを自作してみた(デジタルリマスター)

カップヌードルパワー、ビルドアップ

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ちょうどカップヌードルの容器に入りました。適当でもなんとかなるもんだ。

あいたカップヌードルの容器に前のページで作った麺と具を入れてみた。思った以上にカップヌードルな見た目にうれしくなってしまう。

僕の興奮度は撮影された写真を見ればわかる。同じような写真を何枚も撮っているときは興奮してるときだ。この場合もその例の通り、自作カップヌードルの写真が何枚もカメラに残っていた。

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全体的に具が堅そうで、彩度が高い感じがします。なぜならフリーズドライじゃないから。
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右が普通のカップヌードル。左が自作カップヌードル。全体的に具が大きすぎたかもしれない。

この時点の見た目は成功を予感させるおいしそうさだろう。大きな具材が、むしろ本物のカップヌードル以上においしそうだ。これは期待できる!この時はそう思いましたね。

お湯をそそいで3分待つべし

見た目的に完成したという事で、早速沸騰させたお湯を注いでみた。お湯の量はカップの内側の線まで。一見同じ条件に見えたのだが、実際に注がれたお湯の量は100mlほど自作カップ麺の方が多かった。

キッチンタイマーをセットして待つこと3分。ピピピピピピピと2つのカップヌードルが完成した。

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カップ麺は沸騰させたお湯で作るのが肝要。ポットのお湯でなく、やかんのお湯がベストです。
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雲行きが怪しくなってきた

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見事に完成したカップヌードルに対して、見た目的に不味い自作カップ麺。やばい。

3分後。両者には決定的な違いが現れていた。見事にふっくらと出来上がった本物のカップヌードルに対し、どうにもこうにも薄暗い自作カップヌードル。見るからに具が戻っていない。

お湯の量にも違いがある。本物は注がれたお湯を具と麺が吸ってスープの水位が下がっているのだが、自作の方は3分前とあまり違いがない。どうしたことだ。

食べ比べてみる

まずは本物のカップヌードル。いつもの味だ。ふかふかの細平麺はスープの醤油味をよく吸っている。噛むとなんの抵抗もなく口の中でバラバラになる。

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いつもの見た目と匂いと味。間違いなくカップヌードル。

コロチャーは、さすがに肉だ。肉の線維感と甘めの味付けが実に良い。玉子ははんぺんのような弾む食感で、麺と一緒につるつる入っていく。エビはやや生臭さを感じるものの、この価格帯の商品に入っていること自体が偉い。

うん、これは美味い。変わらない安心の味だ。

では自作の方はどうだろう?

全体的にまだ出来てなかった

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お湯の力で生麺に戻ったフライ麺。

麺がなんだか生だ。いや、戻ってはいるのだが、お湯で戻ったのは「ゆでる前の中華麺」という姿だった。確かに、揚げるときに袋から出した生の中華麺をそのまま揚げた。茹でずに揚げたのは、茹でた麺という水っぽいものを油に入れるのが恐ろしかったからだ。

生麺を揚げたものをお湯で戻したら生麺に戻ったのだった。

フライ麺ってそういう事だったのか。お湯で戻すと、揚げる前の存在に戻るのだ。

でもって具は、嘘でしょ?ってくらい固いままだった。特にエビと肉。ガチガチである。玉子は食べようと思えば食べられるが、ボソボソしておいしくない。

唯一カップヌードルの具材と似た感じになったのはネギだけだった。

まだまだ終わらんよー!

うまく戻りませんでした、失敗です、おわり、じゃあ芸がない。まだリカバリーの方法はあるはずだ。具も麺も戻ってないって事は、つまり時間とエネルギーを使って戻せば良いに違いない。

カップヌードルを電子レンジに入れて加熱してみた。生麺状態に戻ってしまった麺を茹でようって魂胆だ。たぶんこの方法はいろんな人から怒られるので真似しないでください。

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電子レンジで茹でる。危険だから真似しないように。

カップの中で茹でられた中華麺は、だいたい見事に茹で中華麺になった。おお、すばらしい。これがフライとボイルの力か。

ただ、他の具材は未だ戻らず。漢文風に書くと「未戻」の状態なのでもっと待ってみることにした。そして待つこと6時間。ようやくエビと肉が食べられる姿に戻り、柔らかくなった。

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茹でた中華麺になった。予想以上のラーメンぶりである。

6時間後、結構食べられる感じの自作カップヌードルが出来た

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乾燥具材もだいたい戻った。これならおいしく食べられるはず!

フライ麺はお湯で戻り、茹でられて火が通ったことでちゃんとしたラーメンの麺になった。みんなが思ってる以上に普通のラーメンっぽい麺だ。具は、まだやや固さはあるものの、食べられる程度。干しエビや干し肉は噛むほどにうま味がしみ出してくる。

ただ、スクランブルエッグはどうにもいただけない感じになってしまった。それ以外は、イケる。

にしても、完成まで6時間である。カップヌードルとしてはややスローフードすぎる。3分でちゃんと食べられるようになるフリーズドライって本当にすごいんだな、と思った。僕も天日干しじゃなくてフリーズドライにすればよかったよ。

フリーズドライってどうやるのかよくわんないけど。

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どれどれ、時間が経っておいしくなったかな。
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おお、これは美味い!そして僕の髪は伸びすぎだ。

まとめでーす

この記事を書いてわかったのは、「カップヌードルすげー!フリーズドライ万歳!」である。熱湯を注いで3分でおいしく食べられる食事が出来上がる。炭水化物、タンパク質、塩分、脂質がしっかり摂れる。ややカロリーが低いが、そこはおにぎりを追加するなどしてカバーすればいいし、ダイエットに良いという考え方も出来る。

僕は以前「30日間カップ麺生活」というのをやったのだが、その時は1ヶ月で7kg痩せた。

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2005年の4月に食べたカップヌードル。肉以外には変わらないように見える。

カップヌードルのすごさがよくわかったので、これからは素直にカップヌードルを食べようと思う。もう二度と自作してみようとは思いません。だって、カップヌードルの方が安くて美味くて簡単だ。

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