わざわざ遠くで待ち合わせする

待ち合わせが遠いと道中が盛り上がる？ 

病み上がり、空腹、無駄、と三拍子そろったこの状況に、若干不満気味の江ノ島さんに取り入ろうとしてくれたのか、月餅さんが江ノ島さんの好きそうな話題を振ってくれた。

月餅「最近わたしドラゴンボールにはまってるんですよ」

江ノ島「え！そうなんですか、Zですか改ですか？（ドラゴンボールの種類の話のようです）」

月餅「改？かな」

なんでも月餅さんはドラゴンボールをまったく知らなかったのだけれど、大人の教養として見ておこうかと手をだしたらまんまとハマったのだとか。

江ノ島「いいですよね、僕はセル編が好きなんです」

江ノ島「話してたらなんかまた見たくなっちゃったなー。あ、田町ですね、田町にもうまい中華屋さんがあるらしいですよ。降りちゃいましょうか。」

ーー降ります？いいですよ、予定変更しても

江ノ島「え、どうしようかな、でもいいです」

安藤・月餅「いいですっていうのはどっち？」

江ノ島「いいですいいです、目黒行きましょう」

月餅「行きましょうよ目黒。目黒のチャーハンは江ノ島さんが食べたいって言ってたんやつですよ」

そうなのだ、今回の目的地は江ノ島くんがかねてから希望していた中華屋さんなのである。それなのに待ち合わせを遠くにしたことで空腹に負け、途中で降りようとしていたのだ。おそるべし待ち合わせ効果。

 期待に胸を膨らませながら電車に揺られること数十分、目的地の最寄りで気である目黒駅に到着した。さっきも言ったが江ノ島さんの職場の隣の駅である。

目的地は駅からさらに15分ほど歩くらしいが、僕らはすでに東京駅で待ち合わせをしてここまでやってきたのだ。15分くらい歩いてやるよ、という気分になっている。

江ノ島「会社の近くです」

ーーでもほら、移動中にたくさん話ができたじゃないですか。楽しくなかったですか

江ノ島「まあ楽しかったですけど」

ーー月餅さんも楽しかったですよね

月餅「楽しかったって言わせてませんか」

ーーそういうわけでは

月餅「ドラゴンボールの話ができたのは良かったですけど、電車だと周りがうるさくて、たまに話が聞き取れないことがありました。わかんないところは愛想笑いでごまかしました」

江ノ島「僕は月餅さんと安藤さんの声がでかいな、と思って、たまに愛想笑いで他人を装っていました」

そういった思惑が行き来するのも遠くで待ち合わせたおかげだろう。総合して楽しかったということでまとめたい。

ようやく到着

夏も終わり、夜は風が涼しく感じられる今日この頃である。こういった気持ちのいい時期にみんなで歩くというのはいいものじゃないですか。

ね！

ーーもうすぐ着きますが、遠くで待ち合わせてみてどうでしたか

月餅「私は方向音痴なので一旦みんなと会ってしまえばあとは着いていくだけで済むので助かりました。おなかが空きました」

江ノ島「目的地に着くまでにいろいろ情報交換できるのはいいですね。いつも食べて終わりですから、こんなに話したことなかった気がします。おなかが空きました」

現地に到着したあとはいつも通りみんなでご飯を食べて帰ったのだけれど、帰りの電車でもけっきょくドラゴンボールの話で盛り上がった。二人には「安藤さん、これ記事になりますか？」としきりに心配されたので意地で書きました。

あえて遠くで待ち合わせると楽しい

あえて遠くで待ち合わせることによるメリット・デメリットを考えてみると、良し悪しは半々くらいに思えるけれど、実際やってみるとなかなか楽しいし、メンバー間の絆が深まると思うのでおすすめです。

いつか岩手あたりで待ち合わせてラーメン食べに行きましょうよ、秋葉原の。