特集 2021年1月20日

豪華にラッピングしたら100円ギフトでも嬉しい

「はい、これプレゼント!」

12月中旬、同僚の誕生日に映画館のギフトカードを渡した。

黒くて小さい箱を開けると、カードが一枚入っているだけ。

単純な仕組みと飾り気のない箱に、もっとラッピングすれば良かったなと思った。

1995年、海の近く生まれ。映画と動物とバーベキューが好きです。オレンジジュースを飲んでいたコップに麦茶を注いでもらう時でも「コップこのままでいいよー!」と言えます。

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ラッピングの威力が知りたい

ラッピングも含めてプレゼント、とよく言われる。
相手の好きな色のリボンをかけたり、大きさや形で中身を想像させたりと、あける前からドキワクのプレゼントは始まっている。

小さい頃は大きなリボンに可愛い包装紙の”The プレゼント”をもらっていたが、もうあげももらいもしなくなった。
だが、豪華なラッピングって絶対に嬉しい。
エコや過剰包装を考えたちょうどいいラッピングがマナーとされているが、豪華なほど嬉しいに違いないのだ。

ラッピングの威力はどんなもんだろう。気になってきた。

豪華にすれば、中身が伴っていなくても嬉しいのだろうか。
そうでもないもの=100円のものを包んだら、普通にもらうより嬉しくなるのだろうか。

100円プレゼントをラッピングしていく

ということで早速、100円のプレゼントを5つ買ってきた。選んだのは、圧縮袋、綿棒、仏像のスクラッチアート、電池、ハンガーだ。

これをラッピング資材で豪華に包んでいこう。何気なくとっておいた袋やリボンが日の目をみるときが来た。


1つ目は圧縮袋。

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1番大きなLサイズを選んだ。

よく一緒に旅行する友人が、毎回服を圧縮して持ってくるので、これをプレゼントしたい。また旅行しようね、というメッセージもある。

まずは丁重感を出すために薄紙で包み、さらに包装紙で包む。

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シワにならないように1発で決めなければという緊張感で手が汗ばみ、シワができる。

さらにリボンを巻き、花をつけた。

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花をつけるといい感じになる。

花は針金でくくるタイプでつけ方が難しかった。

気が抜けるほど軽いが、結婚式のような色合いで華やかだ。

 

2つ目は綿棒。

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芯が強くワタが柔らかい、こだわり設計。

大掃除をすると言っていた、一人暮らしの友人にプレゼントしたい。

まずは薄紙とリボンで可愛く包んでいく。

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高級なジャムみたいでかわいい!これは見た目で嬉しさ加点するはずだ!

そういえば、その友人はお酒が好きなのだ。雰囲気出してボトルっぽくしよう。
さらに上から、高級感のあるラメ入りの包装紙で筒状にし、リボンと花をつけた。

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花をつけるとそれっぽくなる。

軽いので渡すときにバレてしまうが、見た目で想像が膨らむ。
ラッピングには、まず想像で楽しんでもらうというエンターテイメント性もあるのだ。

3つ目は仏像のスクラッチアート。

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竹串でシートを削るとキラキラが出てくるアートキットだ。

見た瞬間、自分が欲しくなって買ったのだが、歴史好きな友人にプレゼントしたい。
仏像の名に恥じぬよう、一層豪華に包ませて頂こう。

お歳暮で届いたワインの箱に薄紙を詰め、さらにふんわり薄紙で巻く。

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開けた時にご開帳感が味わえる。後光も見える。

さらに包装紙でつつみ、熨斗をつけた。

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熨斗をつけると、こんなにめでたい。

もう誰にも100円とは言わせない。そんな気迫のあるプレゼントだ。
見た目が大きければ大きいほど中身の想像の幅が広がって楽しい。

4つ目は電池。

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いざと言うときにうれしい備蓄である。

汎用性の高い単4電池は、カメラが趣味の友人にプレゼントしたい。

時計をもらった時のクッションのついた箱で包んでいく。

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説明書は取り除き、見えないところに忍ばせる見栄えの心遣いも忘れない。

さらに細いリボンをかけて花を添えた。

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花への信頼は厚い。

ブランドの包みに惑わされないか不安はあるが、プレゼントを渡す気持ちは変わらない。
喜ぶ顔が見たい、ただそれだけなのだ。

5つ目はハンガー。

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1本100円でハンガーはなかなか買わない。

これでいい服をかけてね、と服が好きな同僚にプレゼントしたい。
「これでいいもん食べな。」と割り箸を渡すような粋さがある。

まずは花をつける。

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当たり前のように花をつけていた。

形や触り心地でバレないようにするため、薄紙で包み、ラッピングバッグに入れた。

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それでもハンガーの形がうっすら出てしまう。

三角のものを包むのは難しい。

全部で5つのプレゼントができた。

買ったラッピング資材は300円程度だが、家にあった1万円以上のものが入っていた高級感溢れる箱たちのおかげで豪華に仕上がった。

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どれも100円のものが入っているとは思えない。

みんな喜んでくれるだろうか。

中身を見た時のガッカリ感を軽減できるのか、普通にもらうより何倍嬉しいのか、反応が気になるところだ。

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プレゼントしに行こう

プレゼントにはお祝いがつきものだ。
今回は「頑張ってセーターを手洗いした!」など日常的なおめでとうを聞き出して祝うことにした。
そして渡した後に簡単なアンケートに答えてもらう。

圧縮袋をプレゼントする

まずは知り合って10年来の友人、片桐さん。
今日シーツを洗濯してから来たらしい。

ナミノリ:シーツを洗濯して偉いね!おめでとう〜!

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片桐「ありがとう〜!花がかわいい!」と嬉しそう。

見た目は高評価だ。早速開けてもらおう。

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片桐「すごい固結びしたね。」

豪華さに気を取られて、開けやすさを忘れていた。
花の針金をぐるぐると巻きつけて、リボンもギュッと固結びしてしまったのだ。
ラッピングにはホスピタリティも重要なのだと気づかされる。

片桐:包装紙って嬉しいね。自分で頑張って包んでくれた感じがして。
ナミノリ:よかった〜!丁寧に開けてくれて嬉しい!
片桐:これは破いちゃいけないなって思ったよ。

ラッピングを含めてプレゼントと言うのは、こういうことなのだろう。
あげる人への気持ちも一緒に包める。そして開ける人もそれを感じることができる。

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片桐「あ!また包みだ!」どんどん開けていく。
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片桐「圧縮袋だ!でも嬉しい!」

片桐:前にナミノリが「旅行の時に毎回圧縮袋使ってるところが好き。」って言ってくれたことがあったよね。

想いが伝わって、私も嬉しい。

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ナミノリ「ささ、遠慮なく開けて。」

片桐:いやもう、中身開けなくてもわかるよ。
そういえば私も中身をチェックしていなかったな…。

賑やかなピンクの袋から出てきたのは、ロゴも何もない透明な圧縮袋だった。

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ちょっと気まずい。

片桐:すごい、シンプルだね。

〇プレゼント後のアンケート
見た目    花が可愛くて嬉しかった。見た目が長方形でノートや便箋かなと想像した。

開ける時 楽しい。開けにくくて中身何かな?の時間が長かった。

中身のガッカリ感 ナミノリからの圧縮袋の想いがあり、ガッカリしなかった。

普通にもらうより何倍嬉しい?    3倍!なんでもない日常を祝ってくれるのも嬉しい。

ラッピングの開けやすさ、プレゼントを選んだ想いが大切だと分かった。

そして中身のチェック、自分が使ってみてよかった保証もあるとさらに良さそうだ。

綿棒をプレゼントする

続いては同じく高校からの10年来の友人、丸山さん。
最近、健康診断の採血を頑張ったらしい。

ナミノリ:採血耐えてえらい!おめでとう〜!

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丸山「ありがとう。」と照れている。

ボトルかなと思ったけどすごく軽い…!と中身に興味津々だ。

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喜んでくれるかな・・・
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丸山「お!まだ包んである!かわいい!」

開ける時間=楽しい時間を長引かせるために、重ね包みしたのだ。

丸山:なにこれ!綿棒!?

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綿棒を持ってこんなに嬉しそうな人初めて見た。

ナミノリ:これから大掃除だし、一人暮らしだから日用品がいいかなと思って。

プレゼントは想いが大事だ。こう思って渡したんだという気持ちが伝わると、嬉しさが増す。

丸山:ありがとう。ナミノリがにやにやしながら包んでいるのが想像できたよ。

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ナミノリ「ささ、遠慮なく開けて。」

丸山:開けないでもわかるよ。
と言いながらも試しに使ってくれた。

〇プレゼント後のアンケート
見た目 ナミノリのカバンからボトルみたいなプレゼントがチラ見えしてて、それをもらえるんだ!と嬉しかった。

開ける時 楽しい。片桐さんのをみてて中身がそうでもないと知ってても楽しかった。

中身のガッカリ感 ガッカリはしない。

普通にもらうより何倍嬉しい? 3倍!普通に渡されたらいらないけど、プレゼントだから嬉しかった。

普通だったらいらないものが、豪華なラッピングのおかげで3倍嬉しいものに変わった。

これが真の威力なのではないか。

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仏像スクラッチアートをプレゼントする

続いては、以前近所に住んでいた7年来の友人、久野さん。前から飼いたかったメダカをやっと飼い始めたらしい。

ナミノリ:メダカを飼うことができて、おめでとう〜!

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久野「ありがとう。でかい!お歳暮みたい!」

久野:包装紙ってあけるの楽しいよね。

引越し祝いも渡せていなかったので、豪華にしてよかった。

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久野「ワインの箱みたい。なんだろう?」

ワクワクしながらあける人を見るのも楽しい。

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久野「お!?なんだこれ?仏像?」

ナミノリ:仏像のスクラッチアートだよ!

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久野「へ〜!こういうの意外と好きだな!1人で仏像見に行ったりするし。」

正直、一番心配していたプレゼントだったが、予想以上に喜んでくれた。
自分で包むと喜んでくれた時の嬉しさも格別だ。

〇プレゼント後のアンケート
見た目 熨斗で格がある感じがした。

開ける時 楽しい。箱がしっかりしていてイイもの感があった。

中身のガッカリ感 一瞬なに?と思ったけど、好きなものでよかった。

普通にもらうより何倍嬉しい? 10倍!普通ならいらないものくれた感じがするけど、これは嬉しかった。

普通だったらいらないものが10倍嬉しい結果となった。

もちろん中身も重要だが、嬉しさはラッピングの豪華さに影響している。

電池をプレゼントする

続いては、同窓会で仲良くなった高校の友人、南雲さん。
育てているミントが大きくなったらしい。

ナミノリ:ミントが成長して、おめでとう〜!

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南雲さん「ありがとう!え?このブランドって…!」

ブランドの包みでハードルが上がって焦る。

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南雲さん「え?なにこれ、電池?」と笑ってくれて安心した。

しかし、嬉しいというよりは驚いていた。
ブランドの包みからの電池は落差がありすぎて、嬉しさが薄れてしまうと分かった。

〇プレゼント後のアンケート

見た目 高級感があって嬉しかった。

開ける時 楽しい。

中身のガッカリ感 なに?と思った。

普通にもらうより何倍嬉しい? 2倍!

ブランドの包みからはブランドのものが入っているという期待しか生まれない。

反対にノーブランドの包みは、幅広い期待があるのだ。と同時に、期待にそぐわないものが入っているかもしれないという保険にもなっている。

ハンガーをプレゼントする

続いては、いつも一緒にランチに行く同僚の佐藤さん。年末に大掃除したらしい。

ナミノリ:一人で大掃除は偉いね!おめでとう〜!

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佐藤「ありがとう!もう中身分かったかも。」

渡した時の感触で想像がついたようだ。
佐藤:でも嬉しい!ちょうど欲しいと思ってたんだよね!

ラッピングを開ける前に、中身の感想が聞けて新鮮である。
佐藤さんの理想のハンガーでありますように。

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佐藤「あ、いいね!ボトムもかけれる!」

よかった。中身のハンガーもお気に召していただいた。

〇プレゼント後のアンケート
見た目 中身がわかってしまった。

開ける時 中身がわかってたけど楽しい。

中身のガッカリ感 欲しいものだったからガッカリ感はなし。

普通にもらうより何倍嬉しい? 4倍!

まとめ 

ラッピングの威力は、しっかりとあった。

豪華にすればするほど見た目で嬉しい、開けて楽しい、期待も広がる。

今回のプレゼントで分かったことがある。

・ラッピングをすることで100円のプレゼントが平均4.4倍倍嬉しい
・ラッピングをすることでいらないものがちゃんとしたプレゼントになる
・開けるのはみんな楽しい!包装紙が特に楽しい
・花をつけると見栄えが良くなる
・開けやすさ、見た目でバレないことを意識して包む
・ブランドの包みは惑わせてしまうので、ノーブランドで包む

自分で包んだものを開けてもらうのは、ドキドキの裏に恥ずかしさがあった。
バレンタインデーに市販のチョコではなく、手作りのチョコを渡すような感覚だ。

もし友人や大切な人へのお祝い事があるのなら、下手でも自分の手でラッピングしてみて欲しい。
プレゼントを渡すというイベントが、一味違って感じられるはずだ。


プレゼントを渡した5人に「プレゼント嬉しさグラフ」を書いてもらった。
プレゼントがあるよ!と言ったとき、渡されたとき、開けているとき(楽しい)、中身を見たときで嬉しさを数値にしてもらい、グラフにした。
結果がこちらだ。

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一番嬉しいタイミングは人それぞれあるものの、全員があけるで高い水準になった。
みんな開けるときがこんなに楽しいのだ。
もっと楽しく開ける工夫をしたら、もっと嬉しいプレゼントになるのではないだろうか。
次にプレゼントを作るのが楽しみになってきた。

 

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