日曜たのしさ一万尺 2023年7月18日

からくり発明家、岡山の奇人、ぴかぴかのおじさん、コタツ記事の偉人~ローカル偉人教えてください4

大分県別府市・油屋熊八

①    なにをした人?
・別府を温泉観光地として有名にした立役者

②    偉人エピソード
・彼が創業した亀の井ホテルと亀の井バスは現在でも現役バリバリ

③    地元からの慕われ方
・別府駅前にある「ピカピカのおじさん」像の人です。偉人像とは思えない笑顔とポージングがインパクト抜群です。

(投稿:れむ)

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以前、別府温泉に行ったとき、駅前にあった変な銅像を写真に撮ったんですが、それが油屋熊八でした。
その時、ウィキペディアでどんな人か調べたんですが……。

・愛媛県宇和島生まれ(実は別府の人じゃない
宇和島町議員に当選
・大阪に出て米相場で大儲け
相場に失敗して素寒貧になる
アメリカを放浪、洗礼を受ける
・妻のいた別府に戻り「旅人を懇ろにせよ(旅人をもてなす心を忘れてはいけない)」という聖書の言葉を合言葉に、亀の井ホテルを創業
・バス事業を始める(亀の井バス)

と、ジェットコースターのような人生を歩んでおられます。

別府温泉を全国的にピーアールするアイデアと行動力がすごく……。

・自身の手のひらがデカイことを利用し、昭和6年に「全国大掌(だいしょう)大会」という手のひら(掌)の大きさを競う大会を開催
・バスに女性の案内係を乗せる。日本初のバスガイドと言われる
「山は富士、海は瀬戸内、湯は別府」の標柱を富士山に建てる

などのほか、古来よりあった「温泉マーク」を温泉の印として積極的に利用するなど、一人で広告代理店のようなことをやっていたようです。

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別府駅前の油屋熊八の銅像。逆行で見づらいんですけど、右下に子鬼がつかまっています、そして手がデカイ……確かに、今までの銅像観を破るインパクトがあります
いったん広告です
茨城県・長久保赤水

①    なにをした人?
・正確過ぎて機密扱いのものを作成した伊能忠敬よりも先に、庶民向けとしてほぼ正確な経緯線の入った日本地図を20年以上かけて初めて完成させ、出版した人。

②    偉人エピソード
・この地図の面白い所として、この人が日本各地をくまなく旅をして、地形を把握したわけてはなく、家の前を通った旅人や商人などに、現地の地形を聞いて完成させた点。

③    地元からの慕われ方
・地元では、高萩駅前に銅像が建てられたり、実際作成された日本地図のレプリカが売られてたりします。

(投稿:たぬき)

168.jpg

伊能忠敬は千葉ですが、茨城には長久保赤水がいます。
赤水の地図は、庶民向けの日本地図として広く普及したものだけあって、日本だけでなく、海外の図書館や博物館にも収蔵されているものが多いようですね。

「人から聞いた情報だけで、当時としては正確な地図を作った」って、コタツ記事の偉人じゃないですか。素晴らしいと思います。

取材に行って書く記事も面白いですけど、人に聞いて調べて書く記事も面白いですよね。(この企画のことを暗喩)

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人から聞いた情報だけでこんなに書ける? 『改正日本輿地路程全図』(1779年 初版)アメリカ議会図書館蔵

ローカル偉人たちに敬礼

というわけで、各地のローカル偉人を見てみました。

インターネットやらなんやらで、常に情報を検索できる私達は、ついなんでも知っているような気になりますが、本当は知らない事ばかりです。

今回のこの企画で、光のあたらない、忘れかけられているような偉人をいろいろと発掘できたのではないかと、勝手に自負します。

あなたの町の偉人は、どんな人ですか?

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