なくてもいいけどあると楽しい
今回、金箔を通常はのっていなさそうな料理に散らしてみたらおもしろいんじゃないか? そんな単純なはっそうから試してみたところ、もう、そのとおりとしか言えない結果になりました。
はっきり言って、人生の無駄とも言えるこの行為。けど、たまにはそんなことをしてみる日があったっていいじゃないですか。少なくとも、この世で金箔チューハイを飲んだことのある人物は、僕ひとり、百歩譲っても、いて数人な気がする。そのひとりになれたんだからさ。まぁ、まったく意味はないすけど。
同じく質素代表のカップ麺。これまた、業界のなかで個人的にダントツ好きな、
で試してみましょう。
いいですね〜! この意味のわからなさ。さっきの缶詰もそうだったけど、器がまず素っ気なさすぎるんですよね。なのになぜか金箔がどーんとのっている。そのアンバランスさが、脳のふだん使っていない領域をぞんぶんに刺激してくれ、どん兵衛を食べるだけという行為を、なんとも楽しい食体験に変換してくれます。
あちこちで再三言っていますが、僕のもっとも愛するおつまみ、それは、肉豆腐。当然、金箔散らしという晴れ舞台を用意してやりたいです。
そこで、いつものとおり、それはもう雑〜に、木綿豆腐、豚肉、ネギを、酒醤油味醂砂糖で目分量で加えた汁で煮込みます。
で、こいつを器に盛りまして、
いざ、
すると、おぉ! これまでと違って一応、器によそってあるからでしょうか? なんかこう、よくわからないけれども高級料理に見えなくはない。お正月に食卓に並んでいたら、必要以上にありがたがってしまいそうな存在感がある。
意外と金箔、器によそった料理であれば、なんでも違和感なく高級感をアップしてくれるのかもしれません。
好きな酒、と言ったって、日本酒ではありません。お酒ならジャンル問わず好きだけど、これまた最愛の酒であり、僕が家でもっともよく飲んでいるのが、甲類焼酎を炭酸水で割っただけの「プレーンチューハイ」。
いないんじゃないかなぁ? もしかしたら、人類の歴史のなかで、プレーンチューハイに金箔散らした人。いや、それを言ったら、今日ここまで紹介した料理、どれでも当てはまりそうではあるんですが、とにかく金箔チューハイ。これは絶対にかっこよくなるはず。
せーの、
いぇ〜! これはもう、あのね、出すね。もしも自分が居酒屋をやることになったとしたら、このメニュー。だって、見た目に景気がいいし、なんだか運気も上がりそうじゃないですか。チューハイ1杯350円。梅干および金箔プラスはそれぞれ100円増し。そんな店、あったら通う。
いよいよラスト。やっぱり外せないのは、駄菓子じゃないでしょうか? なかでも僕の大好きな、通称「ソースせんべい」。今回は彼に駄菓子界を代表してもらいましょう。
知ってますかね? 東京生まれの僕にとっては、子供時代のお祭り屋台の定番で、昔から大好物でした。ルーレットで出た目の枚数だけもらえて、ソースや梅ジャムを塗って食べる。大人になって驚いたのは、全国的に見ると、これを知らないという人がけっこう多いこと。
さらに驚いたことに、近年、地元のお祭りに行っても、まったく見当たらないんですよね! ソースせんべいの屋台。電球みたいな入れものに入ったジュースなどの新興勢力に駆逐されてしまったんでしょうか……悲しい。
だからこそ、今日はお前に、派手に金粉を散らしてやるからな!
あ、そういえばしばらく前、あまりにもバカっぽいほどのおめでたさに衝撃を受け、思わず衝動買いしてしまったプレートがあったよな。よし、最後は景気良く、あれに盛りつけてみよう。
この、日の出の部分に醤油などを入れ、刺身や寿司などを盛りつけて使うプレートらしいです(たぶん)。買った時点で満足して、そう使ったことはないんだけど。でもいいでしょう? そして今回の試みにぴったりでしょう?
わはは! 最高! 意味のわからなさが限界を突破している。こうやって自由に使ってみると、金箔って、だいぶシュールな食材ですね。
今回、金箔を通常はのっていなさそうな料理に散らしてみたらおもしろいんじゃないか? そんな単純なはっそうから試してみたところ、もう、そのとおりとしか言えない結果になりました。
はっきり言って、人生の無駄とも言えるこの行為。けど、たまにはそんなことをしてみる日があったっていいじゃないですか。少なくとも、この世で金箔チューハイを飲んだことのある人物は、僕ひとり、百歩譲っても、いて数人な気がする。そのひとりになれたんだからさ。まぁ、まったく意味はないすけど。
<もどる | ▽デイリーポータルZトップへ | |
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |