ぼくはすっきりしました
なんだか小理屈をこねくりまわした、よくわからない記事になってしまったような気がする。申し訳ない。でもぼくはいちおうすっきりしました。
まだ見ておきたい腰巻きビルがたくさんあるので(吉祥寺の「いせや総本店」とか横浜のビルとか)、引き続き向き合っていきたいと思います。
「腰巻きビル」と呼ばれる建物がある。再開発で建物が新しくなるときに、以前そこにあった古い建築の外側部分を、新しいビルに貼り付けた形式をそう呼ぶ。古い良い感じの建築を保存する方法のひとつとされている。
今回、東京、神戸、大阪を巡り、腰巻きビルとじっくり向き合ってみた。そのレポートというか、見て回っているときにぼくの心中を去来したことどもをを書き連ねてみました。
まずはとにかく代表的な腰巻きビルを見てみよう。東京を代表する腰巻きビルはJPタワーだ。
上の写真を見れば「腰巻き」の意味が分かるかと思う。吉田鉄郎設計による、1930年代に建てられた東京中央郵便局の主に外壁部分が保存され、高層ビルの「腰巻き」になっているというわけだ。
JPタワーになったのは2012年のことだから、以前の姿を覚えている人も多いだろう。あらためてまじまじと鑑賞したが、窓のプロポーションとかかわいいよね。
2つめの代表腰巻きビルは神戸の海岸ビル。元の建物は旧三井物産神戸支店として1918年に竣工というから、100年物だ。
阪神淡路大震災で壊れてしまったものを、その外壁を保存して、同じ場所にビルを建てるときに「腰巻いた」。
海岸ビルのアクロバティックな装いを見れば、ぼくが今回あらためて腰巻き見て行こう! と思い立った気持ちも若干ご理解いただけるのではないか。
そして3つめは大阪代表として大阪証券取引所ビルを。
こちらは1935年に竣工したものが取り壊され、2004年に新しいビルが建ったときに、円形のエントランスホールだけが腰巻きとして残った、というもの。
以上、まずは代表的な腰巻きビルをご覧いただいた。で、ここからが問題だ。なぜぼくが今回「向き合う」なんて言い出したのか。
じつは腰巻きビルは専門家の間ではおおむね評判がよろしくない。 誰が命名したのか分からないが「腰巻き」という言葉の選び方にも揶揄を感じる。
建築とは本来、外観と内部および構造がしかるべき理由を持って一体となっているものであり、内装や構造はもはや全くの別物になっているビルの外側、しかも低層部分に古いファサードを貼り付ける、というのは、いただけない。建築への愚弄ではないか、というわけだ。まあ、新築でも外見と中がてんでバラバラのものたくさんあるけどね。
「こんなことで『保存』したと思うなよ」ってことだろう。その通りだと思う。
そういうややこしい話のなか、上に挙げた3つは「腰巻きビルとしてはまだまし」という評価を得ているものだ(もちろん異論はある)。大阪証券取引所ビルは「腰巻きビルに見えない」という理由で評価されていたりする。
腰巻きビル否定派の言いたいことは分かる。死んだおじいちゃんに会いたい、という願いを叶えるべく、その顔だけを他の人の体にくっつけて、しかも人格も別の人、というアンドロイドを作られても、「おじいちゃーん! 会いたかったよー!」とはならないだろう。端的に言って、キモい。腰巻きビルはフランケンシュタインの怪物に近い。
でもなあ、なんかこういう腰巻きビル完全否定にはしっくりこないんですよ。もちろん腰巻きビル推進派ってわけでもないんですが。もやもやした複雑などっちつかずの思いがぼくのなかにありまして。
ひとつだけ言えるのは(真剣にこの問題について考えている人の前で大きな声で言えないんですが)「腰巻きビルちょっと面白いな」って思っちゃったんですよね、そのグロテスクさを。なので揶揄が込められた「腰巻き」じゃない呼び名を使いたいんだけど、上手いものを思いつかない。しょうがないからこの記事でも「腰巻きビル」と呼ぶことにする。
そんなわけで、今回、腰巻きビル密集地帯である神戸、大阪、東京を実際に巡って、向き合ってみよう、となったわけです。結論は出ないかもしれないけど、座ってあれこれ考えてるよりはましだろう、と。
上の大手町野村ビルもあまり評判がよくない。これまで紹介した腰巻きビルの多くが、高層部分いわゆるガラス張りで、その点が「腰巻き部分と合ってない」と言われ、もっと腰巻きビル批判の一要素となっている。その点この大手町野村ビルは腰巻き部分と上の高層部分がなんとなく「調和」しているように見える。
が「いや、こういうことじゃないんだよなあー」と言いたくなる。率直に言うと、かっこわるい。
そして、やっぱり、でも嫌いじゃない。このかっこわるさ、いい。よくないけど、いい。
悩ましい。ほんとうに、ぼくは腰巻きビルとどういうお付き合いをすればいいのだろうか。
ここで迷いを吹っ切るために「いくらなんでもあれはひどい」と評判の腰巻きビルを見に行った。神戸地方裁判所だ。
噂に違わぬ腰巻きっぷりだ。これはすごい。腰巻き控訴だ。最高裁までもつれ込む勢いだ。
と思う一方、でもやっぱり「面白いぞ!」と思っちゃったわけです。ぼくの「面白がり力」をどうにかしてほしい。
東京駅前のJPタワーなどとは違って、中心市街地から離れた場所にある。見たところ敷地に余裕もあるので、旧館の趣をとっておきたいのなら、そのままは保存して新館を別に建ててもよかったのではないかと思う。どっちつかずの玉虫色の回答は裁判所にふさわしくない。きっちり白黒つけてほしい。ここで裁判を受けるのが不安になる。裁判長、異議あり。
とはいえ、わざわざこれを目当てで見に行った身としては「よくぞやってくれた。わざわざ神奈川から来た甲斐があった」とうれしくなった。かくして向き合えば向き合うほど、腰巻きビルを愛おしく思う事態に。どうなるこの旅。どうなるこの記事。
気を取り直して、腰巻き先進国神戸の腰巻き作品をもうひとつご覧いただきたい。
上の朝日ビルディングは、1934年にできた旧神戸証券取引所を腰巻いたもの。腰巻きビルへの批判として大きなものに「デザインがちぐはぐ」というものがあるが、これなどまさにその代表ではないか。もちろん神戸地裁には負けるが。
そして、またしてもこのちぐはぐさに対して「嫌いじゃないぜ」と思ってしまった。いや、これどう見てもよろしくないデザインだが、またもや「面白い」と思っちゃったなー。
上の鳥居越しの風景を見て、ふと思ったのは、たしかに建築単体で見たときに新旧それぞれのデザインがちぐはぐなのは、もうちょっとどうにかならんかと思うが、こうして引いて見ると、そもそもぼくらが暮らしている街がちぐはぐの寄せ集めなのだった。
これは東京のもうひとつの腰巻きビルキング、歌舞伎座にも言える。
冒頭ではJPタワーを東京代表としたが、こちら歌舞伎座の方が代表にふさわしいかもしれない。設計三菱地所と隈研吾という登場人物は両ビルに共通している。ちなみに大阪の新歌舞伎座も隈氏によって現在着々と腰巻き中である。隈研吾は「腰巻き建築家」と言ってもいいかもしれない。
これも実際現地で見るとセットバックした高層ビル部分はほとんど視界に入らず、腰巻いているようには見えないこともあって、評判は悪くない。
それにしても大阪証券取引所といい「腰巻きビルに見えないから評価される」というのはどうかと思う。ぼくが優秀な設計者の皆さんに目指して欲しいのは「腰巻きビルとして素晴らしいデザイン」なのに。
で「そもそもまちがちぐはぐ」の話にこの歌舞伎座が関係していると思ったのは、三原橋交差点からこれを見たときの風景だ。
どうだろうか。こうしてみると、腰巻きビルかどうかという以前に、間に収まっている出光のビル(このビルかわいいよね)がそもそもちぐはぐなのだ。
東京にしろ神戸、大阪にしろ、およそ日本の都市は、都市全体がいわば「腰巻き化」しているわけで、そういうなかで個別のビルの風景をどう考えるかということには、根本的に問題があるなあ、と改めて思った次第。もちろん街全体のちぐはぐさが個々のデザインを免罪するわけではない。「どうせちぐはぐなんだからどうでもいいじゃないか」などとは決して思わない。けど、むずかしいよねえこの問題。
ちなみにぼくをはじめとして腰巻きビルの問題について悩む人に対して「そんな腰巻きビルに文句があるんなら古い物はきれいさっぱりなくしてしまえばいいじゃないか」「腰巻きじゃないちゃんとした保存がいいんだったらお前が金を出せばいいじゃないか」といった意見が散見される。さきの「いいじゃないか」などとあわせてこの手の思考放棄をぼくはかねてから「景観問題における『ええじゃないか運動』」と呼んでいる。資本の論理が決めることに従うだけだったら、歴史も文化も政治も必要なくなってしまう。
あと「代案も提示しないでダメ出ししてんじゃないよ」という意見もよく見る。代案がなければ批判するなというのは暴論だ。こういう意見を「代案・キートン」と呼んでいる(くだらない)。かの名女優に対してなにも思うところはなく、ただ言葉の響きだけでそう言っているわけで、失礼きわまりない。ご本人に会うことがあったら謝りたい。会うことないだろうけど。
さて、神戸で「面白いな」と思ったことが後2つあって、ひとつは冒頭の海岸ビルの隣にある商船三井ビルディングだ。
ご覧の通り、これは腰巻きビルではない。本気の保存である。隣の海岸ビルの腰巻きっぷりを批判する向きの方々は、必ずこの商船三井ビルをひきあいに「同じようにできなかったものか」とおっしゃる。気持ちは分かる。
いまさらだが正直に言って、ぼくは近代遺産系の建造物にあまり興味がない。そんなぼくでもこの商船三井ビルはかっこいいと思う。その理由は、ビルの裏を目撃してしまったから。
補強である。見事に支えている。商船三井ビルが成立している理由を背後で目撃した。先のたとえで言うなら、おじいちゃんが亡くならないようにあの手この手で延命している風景だ。ものすごいリアルである。
もともと「工場萌え」なんつって土木の構造物に興味があってフォトグラファーになったぼくからすると、これこそが「保存」のあるべき姿のように思ってしまう。一般的な「腰巻きビル反対派」とは違う理由で「保存」に賛成したい。賛成の理由は、こういうがんばりが見たいから。
たぶんぼくが腰巻きビルに対してなんだかんだ言いながら違和感があるのは、かなり無理をしているはずなのにその工法や構造を隠そうとするからかもしれない。
いやどうだろう。考えすぎかな。
東京駅も十分腰巻きビル化する可能性があったはずだ。そうならなかったのは工学・工法あるいはデザインの問題ではなく、容積率を他へ移転するという、法的なエンジニアリングが施された結果だが、逆に言えば、だからこの周辺のビルが腰巻き化するようになった、と言えるかもしれない。うむ、むずかしい。そしてデイリーポータルZっぽくない話だ。すまん。
さて、神戸の「面白い」のもうひとつは、現在新たに生まれつつある腰巻きビルである。
神戸阪急ビル東館がそのひとつだ。
1936年に竣工したかつてのビルは、阪神淡路大震災によって被災。それが2021年に腰巻いた姿でよみがえるという。
ぼくが興味深く思ったのは、旧居留地など、もともと良い感じの近代建築が多く残っていたこと、そして震災によってその多くが被害を受けたこと、という経緯がこのあたりに腰巻きビルを生み出している点だ。
もう一点興味深く気づかされたのは「保存」というキーワードについてだ。それは神戸で見たもうひとつの今生まれつつある腰巻きビルによる。
西元町駅前に建設中のマンション「ザ・パークハウス 神戸タワー」がそれである。
もともとは1900年に完成した三菱合資会社神戸支店の建物を施設を、アパレルメーカーの「ファミリア」が取得。ファミリアホールという施設として利用されていたという。
それが今回三菱地所レジデンスに売却され、いよいよ腰巻く。という経緯だ。
それにしてもJPビルといい歌舞伎座といいそしてこのマンションといい、三菱地所の「腰巻きっぷり」といったらない。日本を代表する腰巻きデベロッパーと言っていいのではないか。
ともあれ、ぼくがはっとしたのは、この物件のマンションポエムである。
ぼくはマンションポエム鑑賞家としてならしている人間だ。これまで全国の1200件あまりのマンションポエムを分析している。そんなぼくから見ると、この腰巻きマンションのポエムは「腰巻きビルとは何か」という問題に一筋の光を投げかけているように思う。
そのウェブサイトからポエムの数々を味わってみた。
ぼくはかねてから、ある文章がポエムの体裁をとるときにはそこになにかが隠されている、と主張してきた。マンションポエムの場合はマンションそれ自体を隠しているのだ、と。なぜならこんにちマンションが売っているのは立地だから。
そういう観点からこの腰巻きマンションポエムが何を「隠している」のか考えてみた。そしてたぶんそれは「保存」ということになるのではないか。
この物件のポエムは「保存」という言葉の周辺を謳いまくる。「遺産」「時の積層」「継ぐ」そして「生け捕り」。 いや、ほんとうに味わい深いな「生け捕り」。
腰巻きビル反対派の主張の焦点は「保存ではない」ということだ。腰巻いたからって保存だと思うなよ、というのはまったくもってその通りだと思う。一方で「だからって完璧な保存以外は認めないっていうのか」というのもその通りだと思う。
「できる範囲でましな方法をとった」結果が腰巻きなのだろうか。「まし」という考え方には何やら危ういものも感じる。これはほんとうにやっかいな問題だ。
そこでふと思ったのが「保存」を基準に考える限り、腰巻きビルは常に不完全な回答にならざるを得なく、そのとき腰巻きにまつわるお題目 はすべて「ポエム化」するのでは、ということだった。つまり、腰巻き建築は「保存ポエム」 なのである。「それで保存だとか言うなよ」と批判されてしまうのであれば「保存」の用語を隠さざるを得ない。その顕著な現れがこのマンションのポエムだ。
うむ、なにかすごいことを言ったような気もするが、そうでもない気もする。とりあえず、ぼくがいかに腰巻きビルに対してどういう態度をとればいいか悩んでいるか、だけをくみ取っていただければ。
なんだかデイリーポータルZっぽくない話ばかりしている気がする。建築に興味のない方には退屈、というか何言ってるのかよく分からない記事になってしまいました。すみません。
ともあれ、今回腰巻きビルと向き合った結果思ったのは。とりあえず「保存」という考え方から完全に離れたほうがいいな、ということだ。保存か否か、保存とは何か、とかからぼくが思っちゃう「もやもや」を説明することはできなそうだ。
これに関してさらに言うなら、ぼくにとって重要なポイントは「そもそもどのような建築が保存されるべきか」という問題がある。これまで見てきたように、腰巻きビルの元は、ほとんどが1920~30年代に建てられたものだ。
さっきもちょっと言っちゃったが、この頃の建築に、ぼくはそれほどぐっとこない。高度経済成長期に建てられた「かわいいビル」とか団地とか工場とかを愛でているぼくからしたら、どうしてこれらの建造物が「保存」されないのか! と言いたくなる。「溶鉱炉を腰巻きにしたビル」とかあっていいんじゃないか。腰巻き団地とか。
「これは保存するにたる建築だ」という合意そのものがじつはあやしいんじゃないか、とぼくなんかは思うわけです。腰巻きビルが神戸や大阪中之島や東京丸の内に集中していること自体になにか問題があるのではないか。
で、保存としてどうか、を基準にしないとしたら、じゃあ腰巻きビルとどう向き合うんだ、ということになる。
それに対する目下の回答は「スペクタクル」だ。
なんだそれは、って感じですが、まあ下のビルを見てください。東京大学工学部2号館です。
話には聞いていたが、実際見るとほんとうにすごい。
これを見て「これが理想型だ!」とぼくは思ったわけです。「いやこれ、まさに『保存』じゃん」という声も聞こえますが、まあ聞いてくださいよ。
まず、これは腰巻きビルではない。巻いてない。そして古い建物の保存という意味では、確かに胸を張って保存されていると言っていいが、一方で、外観の保存という観点からすると腰巻きビルのほうがまし、とも言える。たぶん建築保存の方法としては賛否両論だろう。
で、ぼくはこれが保存として正解かどうかは置いておいて「見栄えがすごいからOK!」と思ったわけです。いや分かりますよ、すごくバカそうなこと言ってますが、まあ聞いてくださいって。
これ、完全にぼくの思い込みですが、構造物における「現時点で工学的にぎりぎり可能なチャレンジ」って常にスペクタクルな光景を伴うと思うのです。
面白い、と思いつつ腰巻きビルに対してぼくがどこか「ぬるいな」と思うのは、チャレンジが足りないからではないのか、と。もちろんチャレンジの内容には工法以外にもファイナンス的なチャレンジとか法的なチャレンジとか合意形成のチャレンジとかいろいろあるけど。
……うーん。上手く説明できていない気がするな。
えーと、完全保存だろうが腰巻き的な「中途半端な」保存だろうが、そもそも古い建築を何らかの形で残そうよ、と思ったのは、それが現在では再現不可能な価値を持っていたからなはず。それに対しては今から100年後に「なるほどこのときの保存方法はこうだったのか面白いな」という方法で対処すべきだと思うわけです。つまり現時点でできうる限りの無茶なチャレンジを。そしてそれはとりあえずスペクタクルな見栄えかどうかで判断できるのでは、と。すくなくともぼくのような建築の門外漢にとっては。
例えば、これまた丸の内に東京銀行協会ビルヂングという腰巻きビルがあった。
これは1916年に建てられた東京銀行集会所という建物が、1993年に腰巻きビル化したもの。それがわずか20年ちょっと後の2016年に解体された。
この東京銀行協会ビルヂングの例はとても示唆的だ。つまり、中途半端な腰巻きビルには、2度の「保存」の価値がないわけだ。なぜなら腰巻きするにあたって、のちのちまで残しておくべきと思われるようなその時点で最大限の工学的チャレンジが行われなかったから。
……以上がぼくが今回向き合った結果だ。暫定的な答え。「なにをもってスペクタクルなのか」っていう問題があって、それって単に議論のすり替えに過ぎないと言われれば返す言葉もないし、工学的な観点に寄りすぎるのはぼくの趣味でしかないから、正解とは言えないけど。まあ、でもぼくとしてはとりあえず満足です。
なんだかぼくだけが満足してみなさんをぽかーんとさせたまま終わろうとしている本記事ですが、最後に。
腰巻きビル集中地帯である丸の内に「ニセ腰巻きビル」がある。丸ビルと新丸ビルだ。
これらは腰巻きビルではない。下の部分も完全に新築だ。これって「腰巻きビルの様式化」と言えるのではないか。
これは腰巻きビルっぽくしたわけではなく、かつての「百尺規制」という高さ制限を現在に踏襲したデザインだとも思うけど。
百尺規制をきっかけに、周辺にある腰巻きビルが様式化した、と見ていいのではないか。つまり腰巻きビルのネクストステージである。
そしてこれもまた「面白い」と思っちゃう。
つくづくやっかいな人間だな、ぼくは。
なんだか小理屈をこねくりまわした、よくわからない記事になってしまったような気がする。申し訳ない。でもぼくはいちおうすっきりしました。
まだ見ておきたい腰巻きビルがたくさんあるので(吉祥寺の「いせや総本店」とか横浜のビルとか)、引き続き向き合っていきたいと思います。
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