特集 2020年12月18日

島ぞうりをキラキラさせて沖縄っぽく冬を感じたい

雪も降らなきゃ12月でも半袖だ。そんな沖縄だけど冬を感じたい。それも沖縄っぽく感じたい。そう思って電子工作をした。電子といえばレンジしか知らないのに、だ。

大阪出身。沖縄に流れ着いて10年ぐらい。「ぱちめかす」という沖縄方言が、やることと響きのギャップがあって好き。

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憧れのキラキラシューズ

「沖縄も冬がやってきた」。
保育園の前で、半袖の子供たちに囲まれながらそう思ったのは11月に入ってすぐのことだった。
夏だと20時近くまで明るいのに、18時のお迎えの時点ですでにあたりが薄暗くなってきたのだ。
これが冬だなと、なんとなく感傷にひたっていたら、手を繋いでいた娘が大きな声で叫んだ。

「あの靴ほしー!」

あの靴とは、キラキラ光る靴だ。暗くなると半端なく目立つやつだ。

光る靴ってかっこいいもんね。
じゃあお母さんが作ってあげようね。島ぞうりで。

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全沖縄人が愛用する島ぞうり(一部誇張表現あり)

島ぞうりとは、いわゆるビーチサンダル、ビーサンの沖縄での一般的な呼称。
ここ沖縄では履き物の定番として一年中売っている。価格はだいたい300円~500円くらいだろうか。
そして子どもたちは誇張なしで年中島ぞうりを履いている。
どうせ光るならいつも履いているやつで。ということで、本日は島ぞうりをキラキラに光らせたいと思う。

ちなみにわたしは島ぞうりの新たな可能性を試していろいろ作るのが好きだ。

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ローラー島ぞうりとか。
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ジャンピング島ぞうりとか。

まぁどれも思ったようにできなかったのだけど。

さぁ作ろう

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最初の案としては100円均一で購入したタッチライトを改造しようと思っていた。
タッチライトをかかと部分に仕込み、踏んで光ったら光ファイバーで島ぞうりの側面に広げる作戦だ。

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光ファイバーがうまく側面に巻けるかが問題だ

でもその案を聞いた同僚が言うのだ。
「テープ状のLEDを使った方が綺麗じゃない?」って。

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同僚は前にこんなのを作っている

この冠がキラキラに光る写真を見たら、それもそうだ!と思ってしまったのだ。
そこですぐに電子部品屋さんに行った。

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方法はなんでもいいけど、踏んで光らせたい

でも電子部品屋のおじさんに相談したら、LEDテープを光らせるには大きな電力が必要で、靴の中に仕込む単三電池だと8本ぐらい必要だから、移動する用には不向きなんじゃないかと言われた。
おそらく島ぞうりに仕込めるのは単三電池2本ぐらいが限界。重たくなるし。

おじさんはわたしが何をしたいのか全然理解してくれてなかったけど、なんとかこれならいけるんじゃないかと用意してくれたのがこちらの部品である。

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電池を入れるソケットと抵抗器。
抵抗器が何のためなのか説明されたが全然わからなかった。

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かかと部分に仕込むスイッチ。

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少ない電力でも光るらしいLED発光アソートメント

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そして設計図。

それぞれを設計図通りに繋げば光るよと教えてくれた。
ちなみにわたしの電子工作レベルは「スイッチとライトはどうやって何で繋ぐんですか?」という質問をするぐらい、電子工作をする最低ライン以下の以下レベルなので、おじさんはずっと頭を抱えていた。申し訳なさに汗をいっぱいかいた。
ちなみに正解は赤黒の電気用軟銅線らしい。

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久しぶりの電子工作

いや、でも初めての電子工作ではない。父の仕事および趣味が電子工作だったので家には用具や部品がゴロゴロ転がっていたし、小学生のときは父から課題を出されてラジオとか作らされていた。
だから設計図と部品があれば、ハンダ付けぐらいは余裕なのだ。

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と思ったが20年の壁は思ったより高かった。明らかにハンダ付けが全然できないわけで。

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ハンダは友人の会社に借りに行ってたのだが、あまりにわたしができないできないと言っていたら、かわりに友人が見本を見せてくれた。
友人からは「これは電子工作とは呼べない。ただ電球をつないでいるだけ」と言われた。キィ。

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1時間以上かかって(友人にも手伝ってもらって)なんとか電池とスイッチとライト一個を繋げられた。
ちゃんと点灯するのかスイッチを押してみよう。

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ウヲー!!ひかったーーーーー!!!やったー!!

ドラマ「北の国から」で家に電気がついた名場面ぐらい、めちゃくちゃ嬉しかったんだ。父さん、やったよ。

光ったり光らなかったり

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なんとなくコツをつかんだので、家に帰ってから15分で4つのライトをつないだ。
最初のと合わせたら5個である。
これだけあれば片方は十分である。

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ニヤニヤしてスイッチを押してみる。2/5しか光らない。
最初に喜んだ白いライトすら光っていない。

ネットで調べてみると、LEDは熱に弱いからハンダ付けはサッとやらないといけないとか、もしかしてLED端子に繋ぐ線が逆なのだろうか、とかここから試行錯誤を何度もするのだが、なんどやっても黄色と赤のライトしかつかない。
後から考えるとハンダ付けをしなくても点灯の確認はできたのだが、いちいちハンダ付けをしていたから、繋げた!光らない...もう一度!光らない...とやればやるほど心が疲労していった。
子供を寝かしつけてから3時間ぐらいこんなことをしていた。
もう買った導線も残り少ないし、もしやと思って赤と黄色だけのライトを繋いでみると。

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ついた。

単三電池2個ぐらいの電力では赤と黄色いがいは光らないってことなんだろか。赤と黄色以外のLEDが壊れていたのだろうか。電圧計とかがないので不明だが、余分にいろんな色を買っておいて良かったなと思った(青だけとかならもうどうしようもなかったから)。

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完成した配線を島ぞうりに仕込む。

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側面に切り込みと前の方に穴を開けた。

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赤い四角いのがスイッチ

スイッチを島ぞうりに仕込んだ。
本当はかかとにスイッチを仕込みたかったが、踏み込んで壊れてしまうと悲しいので足の指でスイッチを押すことにした。

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LEDライトはハンダ部分が剥き出しで発火しても怖いので島ぞうりからは飛び出させた。

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電池部分は土踏まずのところで落ちないように支えている。
なんとかできた!なんとかできたよ!

これで歩くと、ちゃんと島ぞうりは光るのだろうか。

島ぞうり光る

それではご覧ください。

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光ったー!

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きれいだね。できたね。良かったね。
いろんな感情が溢れて、キラキラをしばらく見つめた。

沖縄なのにちゃんと冬っぽい。冬っぽいのに沖縄だ。いい。とてもいい。

ただ作りとしては雑すぎてこのまま外出するとすぐに感電、漏電などをしそうである。
さらなる改良をしたいが、電子工作の腕を磨くことも必要なわけで。

朝になって娘に光る島ぞうりを見せたら、「綺麗だけどお母さんが履いて」と言われた。賢い子である。

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