まとめ
今回わかったことは、へちまは乾燥させる過程で食べられる果肉部分がなくなっている。
そして残っているのは繊維であり、繊維はどうあがいても繊維なのだ。
...うん、知ってた!
でもなんでもやってみるのが大切だと思うのだ。読後のモヤモヤはタワシで洗ってスッキリしていただければ幸いです。
最近はエコな視点から注目を集めているという昔ながらの天然スポンジ「へちまタワシ」。
しかしへちまは沖縄ではタワシではなく食べ物なのだ。
もともと食べられるなら、タワシになったへちまだって料理したら美味しいのではないか。
へちま。沖縄や南九州以外では、主な目的はタワシとして使われるウリ科の野菜。
しかし沖縄の人にとってはへちまは方言で「ナーベーラー」といい、夏に食べる定番の野菜のひとつである。
主な料理方法はナーベーラーンブシー(へちまの味噌煮)。
他にもお味噌汁に入れたり、天ぷらなども美味しい。
さてそんな沖縄の人にとっては食材、県外の人にとっては乾燥させてタワシとして使われるへちま。
乾燥させていたとしても、もともと食べられるならば、タワシからの原点回帰もできるのではないか。
つまりタワシになったへちまをどうにかして食べてみたいというのが今回の目標である。
目標である(キリッ!)と言いながらすぐに食べるなと言ってしまうのだが、良い子は真似しないでくださいの部類である。
購入したへちまタワシの注意書きにも書いてあった。
「本来の用途以外のご使用はお避けください。」
へちまタワシの本来の用途は体洗い用。
まさか口に入れるとは思われていないので、タワシになるまでの過程でどんな薬品が使われているかわからないし、保管方法なども不明なので食べない方が無難である。
でも見て。このシンプルな「材質:天然ヘチマ」という表記。
オンリーワンである。
特長に書かれた「使い続けるうちに繊維が柔らかくなり」という魅力的な謳い文句。
好奇心が抑えられない!
ということでまな板の上のへちまである。
がっつり食べるのは怖いので、食材にするのは少しだけにしておく。
まずは刺身。
刺身というか、水洗いしたものを食べるだけなのだが。
感想
あかん。
味なし、ただただ硬いだけ。
ティッシュペーパーでもない、紙でもない、段ボールを食べるとこんな感じなのかなと思った。
油で揚げた素揚げ。
おおお戻った!というのは嘘でこちらは同じ日に作った素揚げのナス。
そしてこちらがへちまタワシの素揚げ。
焼く前と後での印象の変わらなさがすごい。
感想
あかん。
油を揚げた良い匂いはするが、ただただ硬い。
脳裏に骨粗しょう症とかに出てくる骨の断面図が浮かんだよ。
最後は沖縄のへちま料理の定番「ナーベーラーンブシー(へちまの味噌煮)」を作ってみたい。
これまで全然駄目だったが、料理は下処理が大切。
洗っても焼いても硬いままだったので、重曹を溶かした水にしばらく浸けておき、柔らかくなることを期待したい。
6時間後。なんだか少し膨らんだような気が...?
まぁ、嬉しくなって触ったときに全てを察したのだが。
察したので、本来であればナーベーラーンブシーに一緒に入れる豆腐やお肉(スパムとか)は省いて、へちまだけ煮た。
感想
あかん。
骨に甘辛い汁を浸して吸っているような感じ。
へちまの存在意味が食材じゃなく匙になってしまった。これは。あかん。
今回わかったことは、へちまは乾燥させる過程で食べられる果肉部分がなくなっている。
そして残っているのは繊維であり、繊維はどうあがいても繊維なのだ。
...うん、知ってた!
でもなんでもやってみるのが大切だと思うのだ。読後のモヤモヤはタワシで洗ってスッキリしていただければ幸いです。
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