春めいている
それにしても、意外と生き物がいない(単純に私たちの目が節穴だった可能性もある)。特に、蛙・蝶・蜂。いてほしい時に限って見当たらない。
宙を見ながら2人でふらふらと歩いていると、子どもを呼び止める親の声がした。
「蜂さんいるからそっち行かないで!!!!!」
日向:え!蜂いるって。
佐伯:蜂いるならそっち行こう。
佐伯:わ~!いる〜!
日向:いるね〜~!
佐伯:蜂を見つけて喜べるなんて、いい日だな~。
日向:そういえば『水温い』て書いたんだった。
佐伯:今日まぁまぁ寒いよ。
日向:触ってみるか~。
日向:うーん、温かくはないね。でも冷たくもない。
佐伯:へー、意外。冷たくないなら『水温い』でいいんじゃない?
日向:一応水道水も触っとこうかな。
日向:冷たッ
意外といない春の者たち
日向:『春の川』も見たいんだけど、これってぜんぶ池なんだよねー
佐伯:池は池で、蛙が飛び込んでくれたら最高なんだけど
日向:池と言えばさあ、小学校の時、同じ学年の男子が校庭の一角にある池に落ちまくってたよね。
佐伯:うん。そんで、そのあとその一角全部立ち入り禁止になったよね。
日向:特に山本コウタ(仮名)と吉野タクヤ(仮名)が常習犯でさ。
佐伯:吉野タクヤいたなーーーーーー!ヨシタク!懐かしっ。
日向:学年で有名な男子ってフルネームで呼んじゃうな。なんでだろ。
日向:『蝶』『蛙』『チューリップ』がないねぇ。
佐伯:『東風(三春の季語。東から吹く風のこと。)』もさぁ、さっきから風吹く度に確認してるけど、
日向:めっちゃ北風だね。
そんなこんなで公園をぐるりと一周して、季語ビンゴ散歩ももう終盤。一旦公園を出て、気分転換にコンビニへ向かうことに。
佐伯:は?短歌…?
日向:…いや、二つの句が並んでるんだよ
佐伯:この二つの句をこの距離で並べるんだ
日向:あ!
日向:鳥の群れが~
佐伯:えっ!
日向:『百千鳥』ってこれのこと?
佐伯:待って待って待って撮る撮る撮る。
日向:行っちゃった。
佐伯:全然撮れなかった。
ついにビンゴ
再び駅に向かって歩く。
日向:リーチはしてるんだけどなー
佐伯:おっ!チューリップがあるよ
日向:チューリップ?!…ビンゴだ!ビンゴした~!
佐伯:えッ!すごい!
日向:花のラインが揃った。
佐伯:おー!たしかに、メジャーどころの季節の花は結構咲いてたもんね。
日向:やった~
佐伯:よかった~
日向:いっぱい歩いたし、有意義な日だったよ。
佐伯:じゃあシャボン玉(三春の季語)でもして帰ろうか。
佐伯:ーあっ!見て
佐伯:歯の表札だ。
春らしい春
今回の季語ビンゴ散歩で見つけた季語はこちら
探せばありそうな季語を選定してビンゴカードを作成した、という点を抜きにしても、結構見つけられたのではないか。
実際散歩している時は、おにぎりを見ても蜂を見ても「春らしくていいね」と思ったのだが、思い返すと言うほど春っぽくない気もしてきた。
しかし、その場の空気に流されて、蟻の巣を見ながら「春だな〜」としみじみ感じるのもまた一興である。思い込みであっても、春は春だ。
では、最後にクイズです。
このクッキーは何の形を模しているでしょう?
答え
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