伊勢神宮をご存知だろうか。
伊勢神宮は簡単にいうと尋常じゃなく昔からある神宮で、特に有名なのがすべての社を建て替える「式年遷宮」である。
遷宮はかなり大がかりな行事なので、地元では数年前からじわじわ「遷宮するための行事」が始まっている。
そのうちのひとつが「お木曳(おきひき)」。その名の通り、木をひっぱる行事である。
なぜ木をひっぱるのか。
その前にひとつ、考えてみて欲しいことがある。
昔はまじで木曽で採った木を1万本ぐらい引っ張っていたらしい。本気の労働。
木を持ってくる手段がいろいろ増えた現在でも、遷宮の前に地元民が一部の木をひっぱって神宮に奉納している。
つまりお木曳とは、地元をあげて行われる「神宮への資材納品イベント」なのだ!
私は父が伊勢の奥の方出身なので、幼い頃からちょくちょく神宮の行事に招集されており、今年も無事にお木曳に行くことになった。
僭越ながら木、引かせていただきます!
まずは朝6時に家を出る
お木曳の朝は早い。まじで早い。
![]()
「20年に一度ぐらい朝5時に起きろ」と思うかもしれないが私も同じことを思ったのでさすがに起きた。
指定のハッピとハチマキをつけて早朝の駐車場に集合。
昔はどうだったのかわからないが、いまのお木曳は「駐車場に集まって神宮まで木をひっぱる」という流れになっている。
このあたり、昔はどうしていたのか本当に知りたいところである。
お木曳にどの町が参加するかは、昔からの伝統で決まっている。
……のだが、実際はけっこう柔軟らしく、「最近できた新興住宅街」「合併で伊勢市になった町」とかも「伊勢市だし!」ということで普通にお木曳をやっている。
神宮、2000年の歴史があるわりには柔軟性がある。
クレーンで川まで木を運ぶ
お木曳には2種類あり、道路で車をひっぱる陸曳(おかびき)と、川でそりをひっぱる川曳(かわびき)がある。
清渚連は川曳をやる町なので、神宮近くを流れる川に木を浮かべていく。
駐車場に着いたときから「なんかクレーンあるな」と思っていたが、ゴリゴリ木を運ぶためのクレーンだった。
前回(20年前)までは出発前にお酒を飲んでいたらしいが、「酔っ払った大量の地元民がざぶざぶと深い川に入ってそりをひっぱる」という状況がどう考えても危なすぎて、今回から禁酒が徹底されたらしい。
この20年のコンプライアンスの進化を感じる話である。


