特集 2026年4月2日

研究を活用して朝食ビュッフェを完全攻略する

しらべちゃうアニマルのくまちゃんです。

「ビュッフェバイキング」をテーマにした論文が、この世にはいっぱいあるって知っていますか?

今回は、それらの研究を実際にビュッフェに活用して、最高の体験をしていきたいと思います。

身近なナゾを調べたり、探究したりしているアニマルたちです。
ふわふわだけど、調べる時はちゃんと調べるよ。図書館好き。
たくさんの巨人のいっぱいある肩に乗る。

前の記事:イグノーベル賞の先行研究ってどんなの?~ボディペイントが虫よけに!? 科学的に正しいパスタのレシピ~

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くまちゃんが行ったのは2025年11月に名古屋にオープンしたばかりの「ロイヤルホスト納屋橋店」。東海地方では初出店のビュッフェバイキングがあるロイヤルホストだよ。「味噌カツ」や「手羽先」などの名古屋めしもビュッフェメニューにあるんだって! 

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誰もがハマるワナ? 料理の並び順の意外な影響 

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ビュッフェコーナーに行くと、順路の最初にはおいしそうなサラダ、前菜などが並んでいます。

さて……くまちゃんはまず、あえてメニューの並びは無視して目当ての名古屋メシのコーナーに行きます。なぜなら、こんな研究があるからです。

研究①:「もっとも取られるビュッフェの並びに関する研究」
(Wansink & Hanks, 2013)『Slim by Design: Serving Healthy Foods First in Buffet Lines Improves Overall Meal Selection

みんなはビュッフェの前半に「ソーセージ」「ポテト」「スクランブルエッグ」「からあげ」などが並んでるのを見たことないかな?
実はその並びには理由があるんだ。

「ビュッフェは、最初に目にしたものが最も多く選ばれる」と研究で明らかになっている。
75%以上の人が最初に目にした食べ物を選び、ビュッフェで被験者たちが食べた食品全体の66%を最初の3つの食べ物が占めていた。

実験では、ビュッフェの料理の並び順を正反対に変えるだけで、どの食べ物を一番多く取ったか、に大きな違いがあったんだって。

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だから、優先的に食べたいものを一番最初に取ったり、あるいは健康のためにヘルシーなものを一番最初にお皿に盛ったりするのがおすすめです。

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最初に配置されていることが多い、高カロリー・高脂質メニューの誘惑に負けず、本当に食べたいものを取ろう! 

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くまちゃんは名古屋メシのコーナーから「手羽先」と「どて煮(モツ・こんにゃくを甘いミソで煮たやつ)」を取りました。

 

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あなたも前の人に「取らされて」いる。ビュッフェと自己認識

今回くまちゃんはあえて、他の人が取っている様子を見ないようにします。

研究②:「ビュッフェで前の人が取った料理から受ける影響の研究」
(Garcia et al., 2021)『Social modeling of food choices in real life conditions concerns specific food categories

なぜなら実は、ビュッフェで何を取るか、は列の前の人が何を取ったか、に大きく影響を受けることが研究で明らかになっているんだ。

この影響は前菜において特に明らかで、前の人が取ると、後ろの人も取る可能性が1.65倍に変化したらしい。(前の人が知り合いでも、他人でも同様の結果が見られたとのこと)

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にも関わらず被験者の大多数(91%)が「自分の食事選択は前の人に影響されなかった」と回答したんだって。実際と自己の認識にズレがあったんだね。 

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たくさん食べたいなら、カレーは後回し!?

ビュッフェの定番、欧風カレーもおいしそうだけど、今回は一旦スルーします

研究③:「カプサイシンの経口摂取は満腹感を増加させる」
(Westerterp-Plantenga et al., 2005)『Sensory and gastrointestinal satiety effects of capsaicin on food intake

被験者にカプサイシンを与えたところ、ビュッフェで摂取する炭水化物・脂質の総量が有意に少なかったそう。

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ダイエットしたい人は、最初にあえて辛い食べ物を食べる、逆にたくさん食べたい人は辛いものを避けるか、最後に食べた方がよさそう。

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くまちゃんもカレーはデザートに回すことにします。

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うなぎごはん、パンプキンサラダ、ハッシュポテト、クロワッサン、明太子をとったよ

いよいよ盛り付けが完了したので、おいしく食べていきたいと思います。

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五感を使って「幸せ」になる研究

フィンランドの研究にこんなものがあります。

研究④:「ビュッフェ中の食事環境がいいと幸福な気持ちになれる」
(Hoppu et al., 2020)『Food Consumption and Emotions at a Salad Lunch Buffet in a Multisensory Environment

良い食事環境を作るために、実験では以下のようにセッティングされたそうです。
視覚:スクリーンに森や湖の風景を投影
聴覚:鳥のさえずりの音源を再生
嗅覚:オレンジの香りのアロマデュフーザーを用意

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実験の結果、食べるスピードや量に違いはとくに見られなかったけれど、「幸せ」というポジティブな感情が、被験者に見られたとのこと。

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今回は周りの迷惑にならずに再現できる、「鳥のさえずり」をイヤホンで聞きながら、料理をいただきたいと思います。
聴いたのは「さえずり野鳥図鑑」というアルバム

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曲名に『アカショウビン(feat.Field Recording Lab)』とあるけど、「feat.青山テルマ」とか「feat.SKY-HI」みたいなことなのかな…

おいしい朝ごはん。美しい鳥のさえずり。
ああ、幸せだ……しあわせ……

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「さえずり野鳥図鑑」のトラック8『カッコウ(feat.Field Recording Lab)、カッコウすぎる!! さえずりに存在がありすぎ!

Apple Music:Wild Bird Japan/カッコウ (feat. Field Recording Lab)"を

あと、なんでか全然食べられない、と思ったら、
前日の夜にカレー(ゴールデンカレー中辛)をおなかいっぱい食べたせいでした。
もしかしてカプサイシンの満腹感、前日から続いてる……?
まあそういう時もあります。
しゃーない。しゃーないキング(シャーマンキング)

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感想のコーナー

さて、感想のコーナーです。
■よかった点

  • 普段なら漫然と取っていた、ソーセージやベーコンを一つも取らなかった
  • 周りに影響されずに、自分の本当に食べたいものを多く食べることができた
  • 知らない鳥の声が聞けた
  • プランをもって、ビュッフェに挑むことができた

■反省点

  • 割と強い味のものをたくさん食べたので、早めに満足感が来てしまった。
  • 朝から強い心が必要
  • カッコウの声がカッコウ過ぎた
  • 前日の夜にカレーをたくさん食べてしまった

以上です。

くまちゃんほど色々やらないでも、「自分が食べたい順に皿に盛る」というだけでも十分効果的だと思いました。みんなも次に朝食ビュッフェを食べる時は、是非試してみてね。

じゃあね。カゼが流行ってるから、いっぱい食べて、暖かくして過ごそう。

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おむれつ


参考文献

Wansink, B., & Hanks, A. (2013). Slim by Design: Serving Healthy Foods First in Buffet Lines Improves Overall Meal Selection. PLOS ONE, 8(10), Article e77055. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0077055

Garcia, A., Hammami, A., Mazellier, L., Lagneau, J., Darcel, N., Higgs, S., & Davidenko, O. (2021). Social modeling of food choices in real life conditions concerns specific food categories. APPETITE, 162, Article 105162. https://doi.org/10.1016/j.appet.2021.105162

Westerterp-Plantenga, M., Smeets, A., & Lejeune, M. (2005). Sensory and gastrointestinal satiety effects of capsaicin on food intake. INTERNATIONAL JOURNAL OF OBESITY, 29(6), 682-688. https://doi.org/10.1038/sj.ijo.0802862

Hoppu, U., Puputti, S., Mattila, S., Puurtinen, M., & Sandell, M. (2020). Food Consumption and Emotions at a Salad Lunch Buffet in a Multisensory Environment. FOODS, 9(10), Article 1349. https://doi.org/10.3390/foods9101349
 

この記事は読者投稿でお送りいただいた記事です。

編集部より寸評

前回に続いて二度目の記事掲載なのですが、シンプルに論文の紹介だった前作に比べ、今回は実践ありということでよりデイリーらしさのある記事でした。基本的には体を動かす記事を載せていきたいので、こういう展開は大歓迎です。
もっと大きくとらえると、別ジャンルの記事でもうまく体験に寄せていけばデイリーっぽくなるんだという好例だと思いました。(編集部・石川)

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