特集 2025年8月18日

書き出し小説大賞 294回秀作発表

書き出し規定部門・モチーフ『怪談』 つづき 

君の背中を押してあげられるのも今日でお終いだね。
タルク石

「背中を押す」の慣用句が駅のホームでは途端に怖くなる。

肌と肌が触れ合って、はじけて、屋上から落ちてきた君と私はひとつになった。
さくさく
なんでこの地域だけ怪談がないか、教えてあげようか。
ポン酢助兵衛
その男は、切り取られた誰かの耳を自動改札に通そうとしていた。
もんぜん

サイコキャラがうまく描写できるとそれだけで怪談は成立する。

柔らかな狂気が満ちていた。夜を吸った僕の肺が黒く濁る音がした。
月野麗
廃墟のピアノを弾くと、毛髪の弦がぶちぶちと切れ、悲鳴が鳴り響いた。
ガンダーラ磯崎
胎児は壜の中から静かにこちらを見る。こぽり、と泡が立つ。
七世
ゲームの音声が突然、助けを求める自分の声に変わった。
田中えっぬー
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お兄ちゃんは大きな壺の中にいる。私は壺の前に座りお兄ちゃんに話しかけるが、お兄ちゃんは何も言ってくれない。ある日の夜、トイレに起きて壺の前を通ると壺の蓋が少しズレていた。「お兄ちゃん?」私は蓋の中を覗き込んだ。
小鳥遊
妻の実家の子供部屋には、ぬいぐるみが沢山あった。犬や猫、兎、ハムスター。ハリネズミやモモンガもある。
「可愛いでしょう。」
いつの間にか後ろに立っていた妻が言った。
「生きていた時はもっと可愛いかったのよ。」
げたのにつけ

上記の二作品はどちらもホラーの要素をちゃんと含んでるけど、書き出し小説の中ではすごく長編に見える(笑)

三本足のリカちゃんは、一本手だったから、ペットボトルの蓋をあけてあげたの。
小鳥待て

語り手が怖い系ホラー。

私はこの怪談をAIに書かされています。
たこフェリー

出るべくして出た現代の怪談。

転売されるたびに恨みは募っていた。
suzukishika

人の想いが交差さする場所に「怪」は生まれる。メルカリに然り。

家族も、友達も、取引先も、全部嘘だった。
うにねこ
校歌のとおり、今年も三人いなくなった。
いちもくれん

本当にあった怖い校歌www

果てると、ベッドの下から拍手がきこえた。
白石ポピー
その肉、いつから常温でしたか?
フェノール藤宮
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ど根性おばけやってます!
にら将軍ハルナ

昼でも見えるし、声もでかい。

「どのような死に様になさいますか?」背後の鍵がガチャリと閉まる。
木のスプーン
夜道に整然と並ぶ革靴の群れ。その先には逆さに突き刺さったサラリーマンの列。
ガンダーラ磯崎
頬の皮膚が剥がれていて、暖簾のようにひらひらさせている男が、その皮膚の裏側を見せてきた。
もんぜん

グロくて好き!

屁が臭くない。死んでる?!
Mrs. RED APPLE

うるさいよ!

二人のパズルを繋ぎ合わせていく。君と浮気相手とバラバラのままじゃかわいそうだもんね。
ぐるりん
足の速いババアを真似たジジイは大して話題にならず、ババアを逆恨みしたことからこの物語は始まる。
カズタカ
「あちらのお客様からです」カウンターの先には誰もいない。向き直るとバーテンダーは消えていた。
g-udon

誰もおらんのかい!

天井に、穴。和式便所だ。
いちもくれん

次の瞬間!茶色い柱が!

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それでは次回のモチーフを発表します!

次回モチーフ
『中学生視点』

次回は「中学生視点」中学生の一人称で書き出してください。思春期真っ只中の中学生に戻って、あの頃の感受性で世界を語り直してみてください。
とんでもなくくだらない作品、あるいはとてつもなく純粋な作品が集まりそう!締切は9月12日発表は9月16日を予定しています。下の投稿フォームからご応募ください。力作待ってます!

最終選考通過者

大原大原オンカジやったら大原 絹田なじむ 青一月 明号資産 えむけい 全美 杜太星 ガッツ中島 わかば もろみじょうゆ 弾パーリチパ ラス太 桃とペンギン いずも MCたらこ 水沢ながる 早百合 くれは prefab 寂寥 葱山紫蘇子 内野フライ聖陽を落とす ねもっ血風クン

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