
書き出し小説大賞第202回秀作発表

書き出し小説とは、書き出しだけで成立したきわめてミニマムな小説スタイルである。
書き出し小説大賞では、この新しい文学を広く世に普及させるべく、諸君からの作品を随時募集し、その秀作を紹介してゆく。(ロゴデザイン・外山真理子)
著書に「バカドリル」「ブッチュくんオール百科」(タナカカツキ氏と共著)「味写入門」「こどもの発想」など。最近は演劇関係のお仕事もやってます。
前の記事:書き出し小説大賞第201回秀作発表
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今年の記憶は「多目的トイレ」と「100日後に死ぬワニ」しかない。なのに流行語にノミネートされていないのはなぜ? それでは今回もめくるめく書き出しの世界へご案内しましょう。
書き出し自由部門
串から外していちばん転がるのは砂肝。
果てしなく退屈な、果てしない物語
麺切りの際に出たあまった部分だけでつくったうどん(かな?)
じゃあ撃ってみますね、と恩師の胸に銃口を向ける。
つづいては規定部門。今回のモチーフは『ノスタルジー』でした。懐かしい記憶の扉を開ける一文。うっかり泣けてしまうかも。
規定部門・モチーフ『ノスタルジー』
プールのあとのふわふわした感じ、いつから感じなくなったんだろう。
切り刻んだキン消しをストーブでくっつけてオリジナル超人をつくったりした。
道に名前つけた(笑)名前の由来になったバカもいた。
田舎育ちだったので、夕方はいつも稲刈り後の田んぼにいた気がする。
畑畑畑畑畑畑畑
畑畑畑畑畑畑畑
山山ラブホ山山
完全にこんな感じでした(笑)お見事っ!
うれしく、懐かしく、残念な、泣きたい気持ち。
本当に幸せなときは、ふとこんなことを考えてしまったりする。
それでは次回のお題を発表します。
『私的流行語大賞2020』
次回は通常のお題ではなく、自分にとっての今年の流行語を募集します。2020年にノミネートとされた流行語は大半がコロナ関係。でもそれぞれの人にそれぞれの一年があったわけで……世間では流行らなかったけど、あなたの身の回りで(もしくはあたなの中だけで)盛り上がった言葉、フレーズを、その理由を添えて教えて下さい。
締め切りは11月27日、発表は29日を予定しています。下の投稿フォームから部門を選んで送って下さい。よろしくお願いします!
最終選考通過者
七寒六温 えむ毛 人馬一体勘 きりん子 モンゴノグノム 桜草 ながさむ ビアシン そうろう りずむ原きざむ パチリパンダ えむ毛 小説 嘘みたいな犬 坂上田村麻呂の従兄弟
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