
書き出し小説大賞198回秀作発表

書き出し小説とは、書き出しだけで成立したきわめてミニマムな小説スタイルである。
書き出し小説大賞では、この新しい文学を広く世に普及させるべく、諸君からの作品を随時募集し、その秀作を紹介してゆく。(ロゴデザイン・外山真理子)
著書に「バカドリル」「ブッチュくんオール百科」(タナカカツキ氏と共著)「味写入門」「こどもの発想」など。最近は演劇関係のお仕事もやってます。
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夏空に秋空が混じり合い、今日はアイスコーヒーより冷めたコーヒーを飲みたい気持ちです。それでは今回もめくるめく書き出しの世界へご紹介しましょう。
書き出し自由部門
いままで誰も書いたことがない雨の表現ではないだろうか。ゾウ飼育員にとってはあるあるかもしれない。
色に名前がつく前から、「きれい」はあった気がする。
分かる!秋ってこういう感じで来る。ただし休みにはならないけど。
「箸が転んでもおかしい」と言うように、転がるって本能を刺激する面白さがあるんだろうか。
歌詞中に「例年に比べ」が入ってる。
もっともらしい嘘って面白い。
一種の寝取られモノ?
つづいては規定部門。今回のお題は「まだ名前のない感情」でした。この微妙過ぎる心理に共感してください!
書き出し規定部門・モチーフ『まだ名前のない感情』
逃げ水みたいな痒みってあるよね
しまえない気持ちの方を大事にして欲しい
驚→惑→怒→仏
この作品を、他の作品のつづきとして読むと面白い。
ああ。分かる!とくに帰路の新幹線であのフィルムのように流れる電線を見るときの感傷。ぐっと来るね~
地球からの交信も途絶え……
30形態越えたあたりからどうでもいい。
「炒り胡麻」で見事一本。
輝いたまま逝きたかった。
誰しもある。そう信じたい。
それでは次回のモチーフを発表します。
『もっともらしい嘘』
今回の自由部門で採用したいずも氏の「静岡を境に、ラーメン屋の椅子が丸と四角に分かれるらしい。」が面白かったので、次回のお題は『もっともらしい嘘』にします。
一瞬で分かる嘘ではなく、素直に信じてしまいそうな嘘。さらにその嘘自体に目的はなく、だまされたところで実害はない、そんな「ただの嘘」をよろしくお願いします。締め切りは9月25日正午、発表は27日を予定しています。下記の投稿フォームから部門を選んで送って下さい。力作待ってます!
最終選考通過者
チャレンジくん/にら将軍ハルナ/yasui/轍眼鏡/TOKIOの空席スナイパー/八重樫/はらけ
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