

書き出し小説とは、書き出しだけで成立したきわめてミニマムな小説スタイルである。
書き出し小説大賞では、この新しい文学を広く世に普及させるべく、諸君からの作品を随時募集し、その秀作を紹介してゆく。(ロゴデザイン・外山真理子)
著書に「バカドリル」「ブッチュくんオール百科」(タナカカツキ氏と共著)「味写入門」「こどもの発想」など。最近は演劇関係のお仕事もやってます。
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当然のことながら『笑点』の公開収録も当面中止になったそうです。というわけで無観客笑点が見られるのはいまだけ!それでは今回もめくるめく書き出しの世界へご案内しましょう。
書き出し自由部門
涙のあとの汗、気持ちよさそう。
ちっちぇ~事件だな~w
かわいい。でも吉岡里帆のどん兵衛CMはイラッとする。
トロフィーネタが連続採用。テレビでたまに流れる有名アスリートのトロフィー棚が好き。
そしてエリマキトカゲで股間を隠しながら移動。
つづいては規定部門。今回のテーマは『四つの工程』でした。世界はレシピで出来てる。どうぞお試しあれ。
規定部門『四つの工程』
マドンナは転校生が持ってくけどな!
心理的シックスナイン
パスタの身にもなって!
環境がリーダーをつくる。
昭和で止まった居間にありそうな気がする。
平野レミが最終的にたどり着いた料理?!
「四つの工程」からまず連想するのは、物語の基本である「起承転結」だ。
なにかが起こり、そこから生まれたエネルギーが限界点に達したとき、事態は劇的に変化する。その結末を見届けてストーリーは終わる。
今回の応募作もほとんどその意を汲み、まるで四コママンガを見るような面白さがあった。『転校生と仲良くなる方法』はまさに少年漫画の王道『傷の舐め合い方』にはどこか官能的な雰囲気がある。『バツ2のつくり方』は起転の反復。『粗シビレ三本松の作り方』はシュール四コマ。
もちろん展開もポイントだが、今回とくにキモだったのはタイトルだったと思う。『カップヌードル定食』や『ナポリタンカレーうどんのつくり方』など、ほぼ「出オチ」と言っていいタイトルに続く、ヒネリのない内容が逆に面白かった。
まずはぶっとんだタイトルを考え、あとはアドリブ的に「起承転結」をひねり出す。自分でも思わぬストーリーを生むいい方法かもしれない。
それでは次回のモチーフを発表する。
『バカ』
次回モチーフ『バカ』
こんなご時世なので、次回は『バカ』。不安も悩みもウイルスも吹き飛ばす、バカバカしい作品を送って下さい。なるべく時事ネタとはまったく関係ない、ただくだらないだけの作品が読みたいです。
締め切りは3月27日(一週長いです)発表は3月28日を予定しています。下記の投稿フォームから部門を選んで送って下さい。力作待ってます!
最終選考通過者
インターネットウミウシ/。prefab/次郎の刺身/いずも/ばろん/トータル店舗数/寂寥/ナシハリ/たこフェリー
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