次はどんな料理をアブラマシマシにしてやろうか
以上、まだまだ可能性があるというか、むしろ、わりとどんな料理に加えてもうまいに違いない、豚脂汁。
偶然の発見ながら、僕の個人的な定番常備菜になりそうな予感がしています。
さてここからは、できた豚脂汁を使って思いつくままに作ってみた料理たち、つまり具体例をいくつかご紹介。
【インスタントラーメン】
まずはさっきと同じマルタイのとんこつラーメン、あれをもっとまじめに、あらためて作ってみましょう。というわけで、いつもどおりにラーメンを作るにあたり、規定量より少なめの水に、
作っていってみましょう。
あきらかに、いつもの家ラーメンとは見た目も味わいも違う、豚脂の効いた超こってりラーメンがいとも簡単に作れてしまいました。
【カップラーメン】
なんならもう、もっとお手軽なカップ麺にだって有効です。
これまた規定量よりも少し少なめのお湯で作った、
小鍋で温めなおした、おたま1杯の豚脂汁を加えてやると……
正直、気絶するほどうまかったです。
【カップ焼きそば】
当然、用途はラーメンだけに限りません。
たとえば、同じくカップ麺類で、おなじみの焼きそば「ペヤング」。
これもまた、
【カレーライス】
こちら、まだ保育園児の娘が食べやすいよう、具材を小さめにカットし、甘口のルーで作ったカレーです。もちろん美味しくないってことはないけれど、大人の僕には若干パンチが足りない。
そこで、このカレー1人前を小鍋に移し、
さらにチリペッパーなどで辛味を足しつつ温め直せば、
【もやし炒め】
シンプルな野菜炒めに加えても、そりゃあいいに決まってます。
この日は、超ストイックに、野菜はもやしひと袋ぶんのみ。そこに、
だし醤油などでてきとうに味つけすれば、
酒のつまみに、そりゃあ最高ですよ。
【豚脂メシ】
ところで、デイリーポータルZにおける、僕の新しい担当編集者さんであるところの、石川さん。たまにさらっと、とんでもないことを言ってくるところがあるんですよね。
今回もこの企画を提案したところ、「いいですね、 ぜひすすめてください!」という由のご返答をいただき、大変ありがたかったわけですが、その最後のほうに、こんな一文が添えられてたんですよ。
「脂茶漬けみたいな背徳的な食べ方もできそうですね」
豚の脂の茶漬け! そりゃあおそろしい! けど、こんな挑戦状を突きつけられてしまったらやらないわけにはいかないじゃないですか……。
豚脂汁おたま1杯ぶんに刻みにんにくをたっぷり加えて煮立たせ、だし醤油適量で味つけして、
するとこれが、当然のことながら超〜うまい! と、同時に意外だったのが、想像してたよりはぜんぜんしつこくなくて、むしろ優しい味わいですらあるんですよね。これ、新しい定番家庭料理になってもおかしくない美味しさですよ。
だけどよく考えてみたら、料理の構成としては、数枚ぶんの豚ばら薄切り肉のにんにく炒めをごはんにのせたのと同じなんですよね。というか、油を使って炒めていないぶん、よりヘルシーなのかもしれない。こんな見た目なのに。
以上、まだまだ可能性があるというか、むしろ、わりとどんな料理に加えてもうまいに違いない、豚脂汁。
偶然の発見ながら、僕の個人的な定番常備菜になりそうな予感がしています。
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