紅芋タルトもいいが、砂糖粉菓子もいいのだ
ということで沖縄の地味なお菓子を集めてみた。
どれも観光ガイドの表紙を飾るようなお菓子ではない。
でも、スーパーの棚に当たり前のように並び、沖縄の子どもたちが食べ、なんとなく大人になっても食べ続けている。
素朴で、パッケージを読むと面白くて、なんだかんだ美味しい。
沖縄の地味なお菓子には、そういう魅力がある。
沖縄のお菓子と言えば何を思い浮かべるだろうか。
「紅いもタルト」みたいな土産物のお菓子を思い浮かべる人もいるだろうし、「ちんすこう」「サーターアンダギー」みたいな琉球菓子を思い浮かべる人もいるだろう。
だが、皆さんは沖縄の駄菓子的なお菓子を知っているだろうか。
今回はあまり有名でもなく、スーパーなどで日常的に販売されているちょっと地味な沖縄のお菓子に光を当てたい。
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というわけでスーパーなどで沖縄で作られているお菓子を集めてみた。
独断と偏見で集めたので「これは地味じゃないよ!」というものもあるかもしれないのだが、そのあたりはご愛敬ということで…!
浦添市にある新里食品が製造・販売している「いちゃがりがり」と「粉菓子」は、そのユニークさゆえXで定期的にプチバズしているお菓子である。
まずは「いちゃがりがり」を見てほしい。パッケージには「カタイ」「かむちからでアゴを強くします」という文字が躍る。
そう、いちゃがりがりは沖縄で最高硬度を誇るお菓子である。
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見た目はかりんとうのように見えるが、味はシンプルに小麦の味とほのかな塩味。
「いちゃ」とはイカのことを指し、ものすごく固く揚げられた小麦粉製の棒にイカソーメンくらいの細さのイカが入っている。
実は何年も前に新里食品で製造工程を見せて頂きつつ話を聞いたことがあるのだが、もともとはイカのゲソ天を日持ちするよう限界まで揚げたものがこのようなお菓子になったということだった。
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パッケージに書かれている通り、ものすごく固い。
その名の通り奥歯でガリガリとかみ砕いて食べるのだが、毎回固すぎてちょっと笑ってしまう。でもなんかこの固さがクセになってしまうのだ。
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続いては砂糖粉菓子。袋に入った白い粉をストローで吸うという、TPOを誤ると職務質問されるようなお菓子である。
白い粉はグラニュー糖と粉ミルクをあわせたもの。
たしか新里食品で話を聞いたときに、以前どこか別の会社が作っていたものを継承したと言ってたのでかなり昔からあるお菓子だと思われる。
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味はまぁグラニュー糖と粉ミルクをあわせたものなので想像がつくと思うのだが、口の中の唾液とあわさってミルクセーキのような味わいが生まれ奥が深い。
このお菓子をストローで吸っている時はいつも「でもこれ、自分で作れそうだよなぁ」と思っている。
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沖縄の地味菓子の一大勢力となっているのが小麦粉を使った揚げ菓子だ。その多くを製造しているメーカーが玉木製菓。
「カレー屋さん」「チーズあられ」などは、ド直球の分かりやすいネーミングと味わいで長く愛されている。そのパッケージもまた魅力的だ。
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コック帽をかぶった坊やがなぜかローラースケートを履いてカレーのルーポットを運んでいる。危ないだろう。
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そして、「きっとお気に召すものと存じます」という日本語の美しさにハッとさせられる。
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「カレー屋さん」はちょっと硬めのあられで歯ごたえがあっておいしい。魚など3種類の色と形があってちょっと楽しいが、味はどれも同じカレー味だ。
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チーズあられは「おやつに・・・おつまみに・・・」とささやくようなキャッチコピーが奥ゆかしい。
もう見た目そのまんまの味わいなのだが、沖縄県内のセブン−イレブンでもさり気なく販売されていたりするので、けっこう人気があるのだと思われる。
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こちらは「梅小亀」。歌舞伎揚のような揚げせんべいに甘酸っぱい梅パウダーがまぶされていて、食べ始めるとやめられない止まらない危険なお菓子だ。
沖縄の地味菓子に梅味のお菓子が多いのは、スッパイマンが昔から人気だからだろうか。
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こちらは別メーカーの塩せんべい。関西圏のスーパーで見かける「満月ポン」の塩味バージョンのようなお菓子で、サクサクの軽い食感と絶妙な塩味で昔から人気だ。
唐突にパッケージに描かれた猫が謎めいていて良い(しかも同じ猫が対角線上にもう1匹いる)。
ちなみに塩せんべいには、トーストなどに塗るチョコレートジャムを塗って食べるのが子どもたちの定番となっている。塩せんべいの袋の中にチョコレートジャムが最初からセットとして入っている商品もあるほどだ。
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地味菓子というかおつまみに近いのが、こちらの「焼き大豆」。塩味とカレー味があるのだが、推したいのは断然カレー味。。
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軽い食感でサクサクポリポリとまらなくなるおいしさなのだ。しかも1袋97円と100円未満で買えるのでお財布にもやさしい。
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ピーナッツ黒糖は沖縄に来たら必ずお土産にするという人もいるぐらいの人気商品。
有名なのは伊江島の特産品ピーナッツに黒糖がコーティングされたものだが、それ以外にもいろいろなところから販売されている沖縄の伝統的な豆菓子。
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カリカリとしたピーナッツの食感と、黒糖の素朴な甘さが妙にはまる。カロリーがすごそうだが、そんな理性を超えて、手が止まらなくなる恐ろしさがある。
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最後は、はちゃ棒。
ポン菓子を棒状にしたお菓子。
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以前は丸型で「はちゃぐみ」という名前だったが、いつの間にか棒状になった。正直、丸型のまま方がよかったんではないかと思っている。
ポン菓子なので味は予想できるのだが、これはこれで良き。
ということで沖縄の地味なお菓子を集めてみた。
どれも観光ガイドの表紙を飾るようなお菓子ではない。
でも、スーパーの棚に当たり前のように並び、沖縄の子どもたちが食べ、なんとなく大人になっても食べ続けている。
素朴で、パッケージを読むと面白くて、なんだかんだ美味しい。
沖縄の地味なお菓子には、そういう魅力がある。
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