自動運転バスに実際に乗車した後は、今回のプロジェクトに参加している「群馬大学」「前橋市」「NTTデータ」「日本中央バス」による合同説明会があるということで、そちらにも伺ってきました。
※みなさん顔出しNGとのことなので、漠然としたアイコンでお送り致します。
前橋市としてはJRの前橋駅と、繁華街に近い上信電鉄・中央前橋駅というふたつの駅をどう結ぶかというのが、交通ネットワーク上の最大の課題なんです。
LRT(次世代型路面電車システム)を作ろうなどと、話が出てきては消え出てきては消え……という状態で。
LRTはなかなか予算的に折り合いが付かず、その代わりにバス路線の本数を増やしたいと考えても、各社さん慢性的にドライバー不足が続いていてなかなか難しいという状態で。
このままいくと将来的に、現状の路線の維持すら難しくなってしまうということで、自動運転バスには期待しているところです。
今のところ道路交通法でも、ジュネーブ条約という国際法でも、ドライバーが乗った状態での自動運転しか想定していないので、法律が改正されないとなかなか難しいんですよね。
日本中央バスさんの方から推薦してもらった方たちに試験を受けてもらい、それに合格した方に乗って頂いています。
ああ、国が定めた試験があるわけではなく、今回の実証実験に参加してもらう上での試験ですね。
いや、そこに関しては、はじめての実証実験なので安全第一で行こうという判断です。
ここで何か起こって「自動運転は怖い」というイメージを持たれてしまうと、このプロジェクトが進まなくなってしまいますので。
我々は、地域やルートを限定しない完全な自動運転「レベル5」はまだまだ時間がかかるだろうと考えています。
実用化が20年先になるか30年先になるか分からない「レベル5」を目指すよりは、ルートが限定されているバスや物流の自動運転の研究に注力した方がいいんじゃないかという判断ですね。
一応、2025年くらいまでに実用化されると考えていますが、政府は2020年中にいくつかの地域でサービスを開始したいと考えているようです。
工事現場を避けて走れなかったり、交通渋滞にハマッちゃうと自動運転できなかったりと、今回の実証実験でも色々と課題が出てきているので、それを解決していきながら実用化にむけて研究を進めていきたいと思っています!