特集 2024年9月30日

日本酒一升を料理酒として一食で使い切る試み

最後に豚汁

メインディッシュは豚汁だ。味噌の香りと塩分はすべてを解決するので心配はないだろう。

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余った酒の残りを鍋に入れる
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こんな感じでできましたよ

調理する分には水との違いを感じることがあまりない。狙い通り水のように使えている。これなら1日3食で日本酒3升使えるじゃないか。王の召し上がるものみたいだ。

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鼻を近づけて味を見極めるのがイッツ・マイ・スタイル
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うぎゃあ

近くで嗅いでみたら酒の匂いがきつすぎてびっくりした。

酒と同量の水を入れて調整した。どうせならうまいものを食べたいですからね。

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瓶の底に残った酒を一滴残らず飲み干す!

これで一升瓶を使い切る事自体には成功した。あとは味さえ良ければ勝ちである。みんな!この試合、勝つぞ!

日本酒一升まるまる定食

できあがったものを盛り付けてみた。

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めっちゃいいじゃん

エキセントリックな調理法とは裏腹に、見た目はふつうの定食になった。質素に見えて贅沢に日本酒を使っている。うーん、侘び寂びですな。

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米からいこうか

まずはお米から食べてみよう。顔に近づけるだけでやっぱり日本酒の匂いがする。すこし離れて嗅ぐと栗ご飯のような風味もする。不思議だ。

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甘ぇ…!!

米を噛むと甘くて美味しい。いいコメは甘みを感じる、みたいなのの最高レベルというか。過剰にあまくてついつい笑ってしまった。これはいいかもしれない。

そう思ってばくばく食べていたが……すぐ気づいてしまった。これ、やっぱりダメだ。

主食として考えたときに日本酒の香りの主張が強すぎる。くどいのだ。いい酒を使ったことの代償かもしれないが、米にそこまで甘みと風味は必要ない。

米は水で炊きましょう。

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浅漬け

次は浅漬けを食べてみよう。数時間しか漬けられていないので少し心配だけど、どうだろうか。いざ実食。

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うますぎる!

これはうますぎた。

お酒のほのかな苦味がむしろ爽やかさを演出して、今までに食べたどんな漬け物にもない印象を与えてくれる。さっぱりとして無限に食べられるやつだ。

酒はあくまで補助的に使ったのでそれもよかったのだろう。これはやったほうがいい。

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ぺろりといけてしまった

メインディッシュの豚汁はどうだろうか。

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うまそうではある

これは……!

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だめかもしれない

すべての具材に日本酒の苦味とエグみが染み込んでいて、噛めば噛むほど苦い。ふだん日本酒に苦みはあまり感じないが、しっかり苦いんだな。

特にキャベツの土臭さと酒の苦味が地獄のマリアージュ。そんなにもお互いのダメな所を引き立てなくてもいいじゃん!と仲裁に入りたくなるくらいのデスマッチ。

かろうじて、肉は柔らかくて美味しかったかもしれない。どうせならいいところ探ししないとね。

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汗が吹き出る

ずっと食べていると、アルコールの発汗効果か汗をかきはじめた。そもそもアルコールが全然飛んでないのかもしれない。

そして豚汁を飲んでから米のエグみまで気になるようになってしまった。こりゃだめだ。

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味噌汁かけご飯にしてキムチも入れてみた

米と味噌汁、どちらも甘苦さが過剰で逃げ場がないのがつらい。最終的にはキムチ、デスソース、たまご、ごま油でなんとかした。当然完食。

今回の試みは失敗に近いものだったけれども、失敗ということが分かったので人生トータルでみると大成功である。

ただ、一撃で使い切るなら入浴剤や石鹸に加工するなど、直接口に入れて摂取しない方向で考えたほうがいいかもしれない。

だれか、日本酒と焼酎のいい利用方法を教えてください。それか僕のところまでもらいに来てもいいですよ。

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さいごに厳密な話をすると、炊いた米5合を一食で食べ切るわけじゃないのでタイトルの「一食で使い切る」は誇張表現でした。
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