ショッピングモールでインドロボットに出会う
インド1の大都会ムンバイのショッピングモールは華やかだった。
日本よりも、オンラインショッピングで客足が減る中国よりももっとにぎやかだった。フードコートがあるからかもしれない。皆が密にご飯を食べていると、なんだか盛り上がってるようにみえる。
アパレルショップが並ぶ中に、中古スマホ屋があった。例えるならブックオフの中古スマホ売り場のようだ。店の中と外に、結構客がいて気になるスマホをチェックしていた。
ふっと店の中で、スマートなロボットを見つけた。気になって検索してみたら、なんとインド発のスマートロボットなんだとか。
レジで「あの…、あのショーウィンドウにあるロボットが欲しいんですが」というと、ブックオフで店員が対応するのと同じように、淡々とガラスの棚から商品を取り出し、保障内容を英語で説明していき、商品を梱包していく。
つまり旅先で見た「おう、チャイでも飲んでけよ!どっから来た?インドはどうだ?兄弟はいるのか?」と聞くインド人とは違い、愛想のいい日本のインド料理屋のインド人オーナーとも違う。住民のように扱ってくれる。これはこれで心地いい。
踊るインド人、だますインド人、人情味のあるインド人、インドに旅行に行くといろんなインド人と会うが、そんな感じではなく、ただただブックオフの店員のようなインド人だった。
身近に感じた。
ところでロボットの名前はMiko。スマホアプリに対応していて、スマホアプリで文字ベースで会話したり操作することができる。前後左右にけっこうキレッキレで動く。
英語で会話してくれるのがありがたいが、ヒンディー語でもなく、英語ができない人には無縁だけど、英語ができる金持ちの子供はこういうのを触って伸びるんだろうなあと思った。
また専用ゲームもいくつか用意されている。クリケットのゲームも用意されてた。ロボットでクリケットが遊べる。さすがインドだ。
あとで別の中古スマホ屋でもロボットを見つけた。
インド人が期待と興味を持って買ってみたけど、がっかりして売りに出したんだろうなと想像すると感慨深い。
インドはカレーだけでなく人の評価も辛口なのかもしれない。
商店街でおもちゃを買う
インドの都会、特にムンバイは日本の都会と同じように電車がたくさん走っていて、ちょっと電車に乗って、ぶらりと途中下車することができる。日本人にすごく向いている。
Google Mapで、繁華街がありそうな駅を見つけて、そこまでの10円20円程度の切符を買い、ふらっと歩いて、地図の示す繁華街の端から端までぶらぶらと途中の屋台で軽く飲み食いしながら歩いていく。
小さな個人商店が並ぶ商店街の中には、おもちゃ屋もあった。
「何が欲しいんだい?」
店に入るやロールプレイングゲームのように、濃い顔のお兄さんから声がかかる。「なんでもあるよ」と言わんばかりだった。
インドで忍者ハットリくんが人気と聞いて、「ドゥーユーハブ ニンジャハットリグッズ?」みたいな英語を話した。
お兄さんは首を横に振った。インド人はウソつかなかった。
買うための準備はしていた。
アマゾンインドなどインドのECサイトを見たら怪しげなロボットがあったので、サイトのおもちゃの画面をキャプチャしておいたのだ。
「これはあるか?」と聞いたらすぐに取り出してくれた!
しかもネットでは649ルピーで1000円ちょっとなのに、それより安かった。ネットより安かった。インドではネットは高いのか。インドの店員はぼったくるんじゃなかったのか。拍子抜けした。
外国人対応はあった。これもどうだ?とインドの国民的三輪タクシー「オートリキシャー」の模型も勧められたのだ。これは持ってたので買わなかった。
オートリキシャ―の模型は結構バリエーションがあるのでなかなか悩ましい。
ところで念押しでハットリくんグッズはないか、と聞いたらないと首をふった。インド人はウソつかなかった。
この「パイオニアロボット(商品名)」は、光るパトランプと、ムックの頭のプロペラのように何の役に立つかわからないプロペラがある。
スイッチをつけたらプロペラが高速回転し、爆音で英語をシャウトし銃撃音をまき散らす。
直立して歩いたかと思えば、胴体が回転する。おまけに顔のお面が外れたり外れなかったりする。
常識を突き破るおもちゃ。これを求めていた。スマートロボットととともに、爆音1つ星ロボットは我が家の接待要員として大活躍することになった。
インドは農村の集落ならいざ知らず、都市ならまあまあ英語が使えるので、気軽に会話して買い物がどうにかなる。
またふらふらと途中下車して、商店街をグダグダと歩き、思うがままに買いに行きたい。
おもちゃにも格差あり
インドの商店街を歩いていたらおばさんが切り盛りするおもちゃの屋台があった。
10円程度のすごく安い人形が売っていた。この価格帯のおもちゃを買って遊ぶ子たちもいるのだろう。そのビジュアルに吸い込まれるように、おばさんに欲しいと伝えた。
100ルピー(150円)札しかなく、申し訳なくこれを渡したらお釣りを持ってないらしく、周りの人に頼んで両替してもらって小銭を用意してくれた。いい人そうだったのが印象的だった。
インドはいろんな所得層の人が生きぬいている。上も下も受け入れて、モールからスラムまでいろんなところを歩き、いろんな価格帯のおもちゃや雑貨をコレクションしていこうと思う。