アクセスも良いぞ、台北市立動物園
台北市立動物園は台北駅から鉄道でおよそ20分。これだけ大きな施設だというのに都心部からアクセスが良いのも魅力的だ。
台湾の鉄道は、車内はおろか駅のホームでさえも一切の飲食が禁止されており、違反者には最大7,500台湾ドル(日本円にして約35,000円)の罰金が課せられる。
と、そんなことはガイドブックで学んで分かってはいたはずなのに、道中、無意識にペットボトルのふたを開けようとしてしまい同行者に慌てて止められた。あぶない、習慣って恐ろしい。
無意識と戦いながら車窓の景色に緑が増えていく電車に揺られ、どうにか罰金を払うことなく動物園へ。
この大きさ、この動物たちの数だ。午前中から閉園の17時までみっちり歩いたけれど、展示を回りきれなかった。1日かけても時間が足りない!
すべてを紹介することはできないけれど、そんな広大さも台北市立動物園の魅力のひとつだ。もちろん、この園の面白さは広さだけではない。それら一つひとつをお伝えしていきたいなと思ったのです。
見どころ1:台湾特有の動物が見られる(運が良ければ)
園内入ってすぐ右手にあるのが、台湾で暮らす動物たちの集まった「台湾動物区」だ。
ここでぜひ会いたかったのがセンザンコウ。
哺乳類の鱗甲目に属するセンザンコウは、その「鱗甲目」の名の通り硬い鱗で身体が覆われており、丸まって外敵から身を守る。
事細かに記された説明文はある。
日本にも昨年(2025年)までは上野にいたけれど、今では見ることのできないセンザンコウ。
できたら会いたかったけどな〜。多少粘ったけれど一向に姿は現さず。まあ、そういうこともある。また今度ね。
ゆっくりと豊かな自然を眺める時間が続く。
動物園って、動物の姿が見えないことも多い。こういった巨大な動物園になればこそ1頭あたりのスペースも広くなるし、彼らにとってもストレスが少ない環境の方がうれしい。
ひとりで回る分にはおだやかに散歩の気分でいられるのだけど、今日少しそわそわとするのは同行者がいるためだ。
海外旅行という貴重な機会で動物園についてきていただいたのだ。楽しんでもらいたいじゃない。序盤の筆者はそういった勝手なホスピタリティで動物の解説やら口数が多くなっていたと思う。
そろそろ動物に会えても…という空気感のなか、すっかりその姿を見せてくれたのがツキノワグマだ。
ツキノワグマは台湾の人たちにとっても特別な存在なのらしい。空港の入り口で、地下鉄の通路で、様々な場所でツキノワグマを模したキャラクターが愛嬌を振りまいていた。
スロースタートだけど、大丈夫、ここからしっかり動物たちが現れます。
見どころ2:学びがあるぞ、子ども動物区
ここはぜひ訪れなくては、と筆者が楽しみにしていたのが台湾エリアの向かいに位置する「子ども動物区」。
”子ども〜”と聞くと、モルモットやうさぎなどが所狭しと密集したふれあいコーナーのようなイメージがあるけれど、ここではだいぶ趣が異なる。
例えば、この鶏の展示。
この鶏舎に入ると目に留まるのが「かつての養鶏の様子」のジオラマだ。
”卵を産ませる”ことに特化し、ケージに横並びにされるニワトリたちと、その下には垂れ流した糞尿が堆く積まれており、決して衛生的な環境とは言えない。さながら「卵工場」といった様相。
いわゆる平飼い(地面に放して、自由に運動できるようにした飼い方)の様子を再現しているのだ。ニワトリたちは好き勝手に動き回り卵を産むので当然回収の効率は落ち、管理にも手間がかかる。
でもそれが健全だよね、というメッセージ。
動物の福祉、いわゆるアニマルウェルフェアに着目している展示なのだ。
少し奥に進むと動物園の裏側を知ることのできる展示がたくさん。
動物園の在り方を考えさせる、これは大人にこそ見てほしいエリアかも。
動物園で暮らす動物たちは野生下と比較しても当然寿命は長くなるのだけれど、とはいえちゃんと老化もしていく。彼らの年齢にあわせた飼育をしていく必要があり、それを怠ってはならない。
「長生きできたね、よかったよかった」と手放しでいたな、その背景にはもっともっと奥がある。
中国語が堪能な唐沢さんのおかげでこれら展示内容の理解スピードが20倍になりました。
唐沢さんは台北が5〜6回目、りばすとさんも3回目。台湾リピーターのみんなのおかげでとても快適な旅になった、謝々すぎる。

