祓串を作っていこう
それでは早速、祓串を作っていこう。ほとんどは紙垂にまつわる作業になる。
慣れていても全工程で1~2時間くらいはかかるので時間の余裕があるときに奉製しよう。
はじめに、ふぁさふぁさの部分(紙垂)になる紙をカッターで切る。用意したのは改良紙という高級半紙のようなもの50枚である。紙はなんでもいいが、しなやかで丈夫なものが好ましい。
しかし「改良紙」ってなんだろうね。パピルスと比べたらぜんぶ改良紙だろうよ。
ここまできたら紙垂の作業ははいったん終了である。それぞれわけて脇に避けておく。
つぎに柄の部分に鏡をつけていく。
いろいろ調べてみたところ一般的なものは鏡をつけないようだが、私の習った作り方ではとても重要な部分なので省略せず説明する。
このまま棒を振ると固定されておらず厚紙が飛んでいってしまうので、目打ちで穴を開けてこより紐で縛っていく。
ここまできたら、さいごに紙垂を取り付けていよいよ祓串の完成である。
いま作ったこより紐の穴に紙垂を通して縛って固定する
ちなみに、鏡を用いない場合は棒の先に紙垂を直接取り付けるのが一般的なようだ。その方法なら棒の先に輪ゴムで紙垂を縛るだけなので相当簡単に作ることができる。
だいたい完成!お疲れ様でした。
…おや、なんか濡れた犬のようにほっそりしていますよね。実はあとひとつ工程があるのです。
振ったときに格好がよくなるように、4箇所についている50枚の紙垂をすべてバラして、1枚につき3箇所の折り目をつけなければならない。4×50×3で計600もの折り目を……。
そうして、できあがったものがこちらだ。
いやあ。我ながらよくできたなあ。せっかくなので紙垂の交換前のものと見比べてほしい。
きれいだなあ。
ちなみに使い古した紙垂はゴミ箱に入れるのではなく、感謝の意味も込めてお焚きあげするようにしている。
それでは、ここまでお付き合いありがとうございました。最後にイチョウの葉っぱを掃き集めて作ったトライフォースを見て帰ってください。

