特集 2019年2月13日

ホスト1200人の新年会に行く

ホストのコメントが熱い

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上位入賞者は壇上に上がって1200人の前でコメントをするのだが、コメントが熱い。この業界で夢や希望を見つけて頑張っているのが伝わってくる。ホストによるこういう場でのコメント、「アザッス、チョリッス」みたいな感じだと思っていたからいい意味で裏切られてしまった(私のホストのイメージよ)。
2018年度売上ナンバーワンに輝いたLeoの夏稀(なつき)さんは2016年はナンバー10、2017年はナンバー4と3年連続入賞している。その熱いスピーチを一部抜粋してここに記載する。
 

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Leo所属夏稀さん


夏稀:ナンバーワンだからこそ胸張って言います。ナンバーワン以外は意味はないと。僕は「負けたくない」という気持ちだけで、少しづつ休まず努力してきた人間だと思っています。そして僕のナンバーワンを作ってくれたのはGROUP DANDY然り、Leo(夏稀さんの所属するクラブ)の従業員、内勤さん、執行部の方々です。本当にありがとうございます。

ただ、このナンバーワンもぼくにとっては通過点です。獲った瞬間に過去の栄光になるんで。今年は自分の店舗を持って、Leoに負けない・TOP DANDYに負けない店にしようと本気で思っています。ホストやっているんだったらアホみたいな夢を堂々と発言して、ドヤ顔で叶えていかなくちゃと思っている。本気で夢語れない奴は夢も叶えられないんで、僕は本当にやっていきたいと思います。
 

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応援ののぼりの数もすごいぞ


ナンバーを獲るホストたちは向上心が高かった。「どうせ私なんて」というネガティブ思考に陥りがちで、何かにおいて一位を取ってやろうという強い意志を持ったことが無い自分も頑張ろうという気持ちになった。

こうした登壇する方々の気迫にも押されてさらにビビってしまっていたが、ステージを見て「だんうえにあがる先輩すげーよなー」としゃべってるホストがいたのでそこではなんか和んでしまった。


料理がうまい

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肉美味しい


飛天の間の料理美味しい……。久々の牛ステーキに浮かれて写真撮る前に食べようとしてしまったのでよく見ると肉に切り跡がついている……。あんまりがっついて食べるのみっともないと思いつつ、なんかチーズっぽいソースのかかった魚が美味しくて2皿食べた。

現金抽選がある

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現金抽選会

式典の最後には、最大100万円が当たる特別お年玉抽選会を行う。バブリー!!
2019年のお正月に、ある企業の社長さんが現金100万円が100人に当たるキャンペーンをTwitterで行っていたが、それよりも倍率も高い。

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箱の中には出席しているホストの名前が入っている


最初は店舗ごと抽選に5000円20人分からはじまり、1万円20人分になり、個人で10万円5人、30万円2人、100万円が1人に……。100万円かあ……100万……。なにかの手違いで自分の名前も抽選に入っていて当たらないかしらと思ったけど、もし当たったとして1200人の顔がいい男たちの前に立たなければならないことを考えるとそれはそれで地獄なのでやっぱり当たらなくてよかった。


実はスーツのホストだけじゃない

あっちを見てもこっちを見てもスーツのイケメンだらけ。しかも着こなしもすごくおしゃれ。ホストといえばスーツのイメージがあったものの、実際店舗では洋服を着ている人も多いのだそう。
今回は式典ということでスーツを着ているホストが多かったがいろんなファッションの人がいた。ホストのファッションを見ているだけでも大分楽しいぞ……。ホストのファッションを見てくれ。

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会長の高見翔氏。冒頭のステージで織田信長公スタイルで歌い踊っていた人と同一人物である


オープニング後の衣裳を変えた高見翔会長にも直撃した。衣裳のこだわりを聞くと「肩パッドですかね。ギニュー特戦隊をイメージして」。ステージの織田信長公を意識した衣装もかっこよかったが、袖にはグループのロゴが入る特注の衣裳だ。

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袖にはグループロゴ


衣裳は毎回変えているそうだがその思いを伺うと、「自分が変えているからどうというわけはないんですけど、(グループを引っ張る会長として)こういう場面場面でひとつひとつ集中していくという形を見せたい」。1200人のホストを引っ張る会長としてのそんな思いが衣装に込められていたのだ。

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瞑想に入る心之♂友也さん


CANDY代表の心之♂友也(こころのともや)さん。一度聞いたら忘れないインパクトの友也さんは、ホストジャーナリスト兼アイドル研究家としても活動している。周りのホストから「神」として崇められる友也さん。カメラを向けると神は静かに瞑想に入ってしまわれた。黒い着こなしのホストが多い中、友也さんの白い神々しい衣装はよく目立つ。神の仕事のスタイルについても話を聞いた。

心之♂友也:人間の幸せってひとりで成し遂げられるものではなくて、例えば誰かの笑顔を見た時とか、幸せを感じた時に、それを共有することが一番幸せを感じるんです。自分だけがただ幸せになった時より、幸せを共有することで増幅できるというのを僕はすごく大事にしています。お客様から感謝を告げられる時、自分ひとりでは成し遂げることができない幸せを自分自身も得ることができるんです。

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きらびやかな手元。神のこの衣裳は「中東とかアジア系の貴族が着る服」らしい


――(ホストに抱いてるイメージとのギャップに困惑)。なんだろう、徳積んでそうですね。

心之♂友也:ホストクラブって大きいお金が動く場ではあるので、それに応じた幸せを与えるとなると生半可なものではないと同時に、それを達成することができた時の幸せってお客様にとっても大きいものなんですよね。なのですごく感謝もされるし、涙を流す方もいらっしゃる。そうなった時に僕は幸せなんです。
みんなに感謝とか恩返しをすることによってご飯を食べられるなら一石二鳥というか。みんなに恩返ししながら生活できるなら最高だなと。自分の仕事のためだけに働いている人が多いと思うんですけど、僕はホストという仕事を通じて両方成し遂げながら働けていると思うと素晴らしいなと。周りを幸せにすることが、自分も幸せになる近道だと思ってます。

穏やかな笑みを湛える友也さんは仲間から慕われており、インタビュー中写真を撮ってくる仲間を追い払うひとこまも。

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TOPDANDY1st所属の将暉さん


菅田将暉が大好きなホスト将暉さん。個性的なファッションが似合っていて1200人のホストの中でも存在感は唯一無二だった。思わず私が「ブドウ球菌ですか?」と聞いたポンチョ(あとでブドウ球菌調べたけど違うっぽい)は古着屋で2500円くらいだったらしい。スーツの出席者が多い中、自分を曲げない個性的な将暉さんにも話を伺った。

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個性的な将暉さん


――ファッションもメガネも個性的ですね。ホストでは珍しいタイプなような……。

将暉:同じことやっても埋もれちゃうので何かしらで突き抜けているもの、異質な部分があったほうが注目もされるし興味を持ってもらえる。服装然りメガネ然り。あとTwitterもマメに更新してる。

――意識的にその個性的なキャラクターも作ってるんでしょうか。

将暉:そういう部分もありますが、キャラクターは普段からこんな感じです。素直でいたい。思ってることは言うし、思ってないことは言わない。仕事でも同じ。正直な男でいたい。

自分に何が似合うか・何が求められているかを見極めて取り入れる感性の高さを持つホストで2018年度は組数2位を獲得している。ホストって本当にいろんな人がいるんだな。

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虫歯ポーズがあざとい


BUZZ所属MIKUさん。スーツが大多数なのに、何故かこれまで話を聞いたホストは個性派ばかりだった。そんなところで、スーツの小動物みたいで超顔が小さいホストMIKUさんを投入。MIKUさんには新人枠として話を伺った。

――先輩たちのスピーチ、いかがでしたか?

MIKU:発言にも力があって。いつかあそこに立てるようになりたいし、かっこいいこと言いたいなって常々思ってるけどまだ全然です。

――壇上で発言するのはやはりホストさんたちにとってもステータスなんですね。

MIKU:ですね。今も夏稀さん(2018年売り上げナンバーワンホスト)と一緒に写真撮ってきたんですけどパワースポットでした! ←かわいい

みんな話してみると印象が変わる……。ハッこれがホストのやり方……?(つい猜疑的になってしまう私)。


シャンパンタワーを考案したレジェンドに話を聞けた

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こちらはTOPDANDY I-OSの流星(りゅうせい)さん。実はこの方、23年前にシャンパンタワーを考案し、漫画「夜王」のモデルになったレジェンドホスト……! スーツの着こなしもこなれていて、小物使いに至るまでこだわりとセンスを感じる。流星さんには23年前に考案した「シャンパンタワー」についてなどお聞きできた。あのシャンパンタワーについても聞けるなんて!

――シャンパンタワーというものは、流星さん以前は作られてなかったんですか?

流星:もともとホストってもうちょっと暗い感じだったんです。なので、もっと明るく提供できないかなということで結婚式などから学ばせてもらってシャンパンタワーを考案しました。

――シャンパンタワーはすごく華やかなイメージです。どういう経緯であの形式になったのでしょうか。

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参考:以前TOPDANDYのイベントにて設置されたシャンパンタワー


流星:お客様に200万円ぐらい使って頂くと20本くらいのシャンパンが開くんですね。そうすると、昔はホストが一本ビンを空けるごとに場を盛り上げて、それに対してお客様も喜んでくださっていた。でも、それが3本くらい続くと、お客様の方が疲れてきてしまう。

――テンションを維持するのもお互いに大変そうですね。

流星:お客様が真剣に稼いだお金なのに、明るく使ってないのをたくさん見てきて「これは良くない」と思いました。自分自身もお金を稼ぐ苦労を知っているので、使っていただく方によりスポットライトを当てるにはどうしたらいいだろうと考えました。それで、シャンパンタワーで「あなたが今日この場を一番盛り上げた」とスポットを当てようと思ったんです。

――お客様にスポットを当てるためだったんですか!

流星:今ホストの間ではシャンパンタワーはナンバーワンを誇示するためだとか、派手さが求められていて「高さが高いものが良し」とされているんですけど、本来は女性のお客様がメインです。なので、女性が手に届く高さじゃないといけないのかな? と自分は今でも思っています。ですので、ホストというのは女性がシャンパンタワーを注ぐ時に手を添える係。派手さが求められる世界なので、23年前より大きく派手になってますけど、源流にあるのはお客様のためという思いです。

――シャンパンタワーも時代と共に変化してるんですね。

流星:変化は悪いことじゃないけど本質って大事じゃないですか。そこに要素が増えていくのも大事だけど、“なんのためのタワーか”というのは残していきたいですね。
とはいえシャンパンタワーが有名になると、結果として自分が引き合いに出していただけるのでありがたいです。こうした文化が広がることについては感謝ですね。


そして現実へ…… 

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開始から4時間ぐらい、最後に熱狂の現金のお年玉抽選会をした後に新年会は終了した。コールっぽい終演の一言を聞いてから帰路を目指す。まだ頭が現実に戻りきれなくてふわふわする。

帰り道もホストの流れにちょっと離れてついていく形で帰ったんだけど、しばらくは顔がいい男を見るとヒッとなった。「顔がいい男1200人と自分を同じ空間に置いておくとどうなる?」 に対する答えは「顔がいい男に対してアナフィラキシーショック症状を起こす」である。

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帰りの視点もこんななので……アナフィラキシーショック


例えはアレだが、人生で最初にコミケに行ったときに、歴戦の戦場(コミケ)を勝ち抜いた勇者たちの圧倒的オタク力(ぢから)に圧倒されてすごすごと帰ってきて、地元に戻ってきても萌え絵の紙バッグの人を見るたびにヒッとなった感覚と似ている。

私は、帰り道でも街の人に擬態するホストがいるとわかってしまうようになっていた。山手線で目の前に座っていた、髪色が明るくて、スーツで、ヴィトンの市松模様のバッグを持っていた男性はきっとホストだった。

ホスト新年会の名残が残る山手線から降りる瞬間、現実に戻っていくぞという強い意志で私は戻っていった。


すごい世界だった。ご利用は計画的に……

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帰りはスマホのメモ帳にひたすら今の自分の気持ちを打ち込んで、気持ちを整理しながら帰っていたが、「VRイケメン」「この世はVR」とか「帰りの電車、いろんな普通の人がいて安心した」とか書いてあった。
貴重な経験をありがとうございました。

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