体裁が悪いのはコワモテのイメージが原因
ワンカップ大関は、日本酒の中でも庶民の味方である。若い頃さんざん世話になった私が言うんだから間違いない。
アルコール度数高めで廉価。迅速にリーズナブルに酔える。
それだけにコワモテの印象があり、その空き瓶を使いまわすとなんだか体裁が悪くなるのである。
この空き瓶はサイズ的にもお茶を飲むのに最適であるのだが、例えばこれで来客にお茶を出したりすると
お客としては、京都で「お茶漬けでもどうですか?」と聞かれたのと同じ意味を感じ、自分が招かれざる客であることを察することになる。
では、少しでも空き瓶のコワモテ感を減らそうと、ワンカップのラベルを剥がしたりすると
ラベルを剥がしてもワンカップ感は丸出しで、逆に隠そうとした形跡が残る分だけ相手に余計な心配をかけることになりかねない。
ならば自分で飲む分には問題なかろうと、これで水を飲んでみても
一刻も早く何かを忘れたい人のようになり、見ている人に心配をかけることになるのである。
屋外でペットボトルと比べてみる
屋内でワンカップの空き瓶を使いまわすからよくないのであって、明るく広いところであればいいのかもしれない。
ということで、屋外でペットボトルと比較検証してみよう。
まずは水の入ったペットボトルを持って歩いてみる。
夏の日差しの中を歩く普通の人である。
これで水を飲んでも何の問題もない。仮に中身が日本酒であっても見た目的には問題ないだろう。
つづいてワンカップの空き瓶に水を入れて歩いてみよう。
ワンカップ片手の場合はなんとなくおっかない。この状態で道を聞いても、教えてくれる人は少ないだろう。
飲む時に条件反射で目をつぶってしまうのもよくない。
中身はただの水なのに見た目的には、酒の勢いで「今から一緒に、これから一緒に殴りに行こうか」とチャゲアスの歌のようなことを言いだしそうな人になってしまった。
座ってみる
フラフラ歩きながら飲むのが逆効果なのかもしれない。
だとしたら屋外で座って飲めば問題がないはずである。
まずは、ペットボトルから試してみよう。
結露で水滴がついて冷たくておいしそうである。
スポーツマンが水分補給をしているようにみえる。
どうみても休憩中の若々しい好青年にしかみえない。
つづいてワンカップではどうか?
なんとなく不穏である。
ぐいっと飲めば近寄りがたい人。つまり酒をやめる前の自分の姿である。
ポケットにスルメを忍ばせていそうだ。