ピーマンをコップにして飲む

ピーマンコンソメスープ

次はシンプルに、ピーマンに合いそうな飲み物でやってみる。

陶器の皿に注いだコンソメスープはきれいな琥珀色だが、ピーマンに注いだ方は透明に見える。 

「っうっまいっ…！」と声が出た。

コンソメから感じられる野菜の味に、フレッシュなピーマンの味が加わってものすごく豊か。

今までの飲み物は「全然嫌じゃない。むしろ好きかも」ぐらいだったのだが、これは前のめりに「好き」と言える。グビグビ飲みたい。屋台で売っていたら買う。

そもそも味の相性が良いところに、フレッシュなピーマンというずらし方がちょうど良かったのかもしれない。おもしろさがダイレクトにおいしさに繋がっている。

最高の組み合わせじゃないか。嬉しい。もう終わってもいいが、もう１つ用意しているものがある。 

ピーマン酒

ピーマンの風味のする日本酒、おいしそうじゃないか。 

あ、おいしい。

ここまでくるとどんな味がするか予想できるようになってくるのだが、予想通りおいしい。

比較用にそのまま飲んでみるとやはり刺激が強い。「キューッ！」という感じがするのだが、ピーマンで飲むとそれがない。まろやかで飲みやすい。

最高だ。これも屋台で売ったらいい。買うぞ、わはは。なんて思っていたらインターホンが鳴って宅配便が来た。

ピーマン片手に酔った頭で家をうろうろした。

「このピーマン自立しないんだよな。持ったまま出る？　ハンコとか押せるのか？　あ、ハンコの時は持ってもらうのか？　宅配業者さんに？　酒が入ったピーマンを？」

などとグルグル考えたが、まともな人間だと思われたい気持ちが勝り、突貫でピーマンスタンドを作った。 

宅配便は発明の母、という格言が生まれた。 

かじりながら飲むとなお楽しい。ピンチを切り抜けた達成感もあり、意味もなく声を出して笑ってしまった。１人なのに。 

おすすめはピーマンコンソメスープ

今回試したものをおすすめしやすい順に並べるとこうなる。

２位以下はほとんど差はない。全部おいしいと思う。

そしてもし試す方がいたらピーマンスタンドを用意しておいた方がいい。用事って突然生まれるから。

なんの違和感もなくおいしく食べられた。コーヒーやコーラの味はしなかったが、隠し味のように作用しているかもしれない。