結局ミューズリーはほぼそのまま残った
今回消費できたミューズリーはごくわずか。だって、オーツ麦だけ抜き出してご飯に混ぜだだけだから。それ以外の部分がそっくりそのまま残ってしまった。どうしたもんか。素直に食べるか。
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しかし素直に食べるにはやはり口に合わなすぎる。いっそ、粉にしてパンでも焼いてやろうか。そんな事を考えながら、今日もミューズリーの袋を眺めてます(いつもテーブルの上に置かれているのです)。
5月に「フルーツグラノーラを食べ比べた」という記事を書いた。あのときに買った各種フルーツグラノーラは大体食べたのだが、一つだけ食べ進めなくて余ってしまった。
ミューズリー。モッサモッサしすぎの食感で敬遠して残ってしまったのだ。話は変わるが、僕は麦飯が好きだ。とろろを掛けて食べると最高だ。
話をミューズリーに戻すと、ミューズリーには押し麦っぽいものが沢山入っていた。
※2011年6月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
カルビーをはじめ国産のフルーツグラノーラは、フルーツの多い少ないはあれ大体美味しく食べられた。が、外国産のミューズリーだけはいまいち進まなかった。食感が食べ物っぽくなくて、枯れ草か木を食べているような気になるのだ。
もちろんこれを好きな人もいるのだろうから、単に僕の口(または脳)に合わないだけでミューズリーに罪はない。にしても口に合わなすぎる。どうしたって、朝からミューズリーを食べて1日頑張ろうって気にならない。
これ、美味しく食べられないかなーと、皿に出したミューズリーを見ていたらある事に気付いた。
あれ、これ、押し麦じゃね?
押し麦とは、名前の通り平たくつぶされた麦だ。麦飯を炊くとき白米に混ぜるアレだ。麦飯にとろろを掛けた麦とろご飯は美味い。僕の好物だ。
この押し麦だけ取り出して麦飯を炊いたら美味しく食べられるんじゃないか?そう思って押し麦だけより分ける事にした。
1時間である。1時間を掛けてミューズリーに入っていた押し麦をより分けた。もちろん全部じゃない。大体必要っぽい量を分けたとこで力尽きた。1時間も細かい作業をしていたので食欲も失いかけだ。
ちゃんと普通の押し麦も買っておいたので、並べて比べた。一目で全然違うのがわかる。正規版は白くて粒が小さい。ミューズリーの麦はやや黄色がかっていて粒が大きい。あと、ブラジルの黄色いお菓子みたいな甘い匂いがある。
なんで違うのか、それぞれの原材料を見て判った。正規版の押し麦は大麦なのに対して、ミューズリーの方はオート麦(エンバクまたはオーツ麦)だったのだ。
大麦もオーツ麦も僕にとってはどっちも麦だ。麦ちゃんには違いない。白米に混ぜて炊けば麦飯ちゃんになるだろう。
麦飯を炊くときは、まずは麦ちゃんを水に浸して吸水させる。と同時に、ブラジルの黄色いお菓子みたいな甘い匂いが水に溶けて流れたらいいのだが。
30分ほど水に浸したらなんかグズッという感じになった。匂い成分が溶けたっていうか、麦が溶けかけてる。炊いちゃっていいのだろうか。
ここまで来たら炊かないわけにはいかない。炊飯器にセットして炊飯開始。キラキラ星が流れる(うちの炊飯器はスタートの時にキラキラ星を演奏するのです)。1時間ほどで炊けるので、その間に大和芋をすり下ろした。
象印の圧力炊飯器がブシュー、ブシューと音を立てながらオーツ麦飯を炊く。ブシューと蒸気が出るたびに、甘い匂いが台所を漂う。おお、お菓子作ってるみたいだ。
おお、じゃない。そこ喜ぶとこじゃない。若干の不安を感じつつ待っていると炊飯器がアマリリスの電子音を奏でて止まった。
た、炊けたのか?
やや黄色いオーツ麦ちゃんは白米の上で溶けていた。なんかお腹に優しそうな麦飯だ。消化が良さそう。お菓子っぽい匂いは健在で、別の意味で臭い飯である。
見た目はともかく食べてみたら美味しいという例もある。いただきまーす。
炊きあがりの画像ではちょっとアレな見た目だったが、混ぜて茶碗に盛ってみると案外普通になった。甘いお菓子の匂いも弱まった。なんか普通に食べられそうだ。
オーツ麦ご飯のダメなとこ(べちゃっとしてるとこと、ほのかに甘い匂いがするとこ)をとろろが覆い隠していて、決して不味くはない。でも遠くで外国が手を振っている。これは麦飯ではアーリマセーンリッヒ。
麦飯っぽいプチプチした食感はなく、全体的にドロドロしてるので噛まずに食べられる。食べるって言うか、大体飲んだ。
結論としては、「ミューズリーで麦飯は作れない」だ。不味くて食べられないという程ではないが、麦飯とは言い難い。溶けちゃったのと、最後までブラジルの黄色いお菓子っぽい匂いが消えなかったのが敗因。
ついでに折角なので、「ほぼ麦飯」も炊いてみた。普通の麦飯は麦より白米の方が多いのだが、押し麦がたくさん余ったので白米より麦を多くして炊いてみたい。通常の4倍の麦飯だ。ほとんどが麦なので「ほぼ麦飯」と名付けた。
炊飯器を開けると、ブワッと麦の蒸気が立ち上った。こんなに濃い匂いの麦飯は初めてだ。とろろを掛けて食べてみると、噛んでも噛んでも麦が滑って噛めない。
結局コレも、食べるって言うか飲み込んだ。ズルッ、ズルズル、ズズーッと飲み込んだ。麦とろご飯ってのは飲み物だったのだ。そして食べながら思いだしたのだけど、同じ事を中2の時にやった。20年間進歩無し。今後もこんな具合で斜め上に頑張ります。
今回消費できたミューズリーはごくわずか。だって、オーツ麦だけ抜き出してご飯に混ぜだだけだから。それ以外の部分がそっくりそのまま残ってしまった。どうしたもんか。素直に食べるか。
しかし素直に食べるにはやはり口に合わなすぎる。いっそ、粉にしてパンでも焼いてやろうか。そんな事を考えながら、今日もミューズリーの袋を眺めてます(いつもテーブルの上に置かれているのです)。
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