山梨県のフルーチェ
次は「山梨県産シャインマスカット」を使ったご当地くだものフルーチェ。もちろんどこで食べても美味しいけれど、くだものが育った土地を踏み締め、同じ空気に触れる。より美味しいに決まっているのだ。
空は相変わらずの曇り空だった。今年は雨が多い気がする。気がするだけではなく実際に多い。記憶の中では晴れた空を見た覚えがない。ただ雨でもフルーチェは作れますからね、雨天決行なのだ。
シャインマスカットはブドウ安芸津21号に白南を交雑し育成した品種だ。2003年にシャインマスカットと命名された。ただ農研機構が1988年に交配を始めているので、かなりの長い時間をかけて生まれたもの。実際に食べるとめちゃくちゃ美味しい。時期になると、必ずスーパーにシャインマスカットは並んでいる。
山梨県にある「上野原駅」に到着した。中央本線で最初の山梨県の駅だ。ご当地で食べるとは、一歩でもその県に入ればご当地となる。何より商品名が「『山梨県』産シャインマスカット」。市町村の指定はないのだ。
シャインマスカットの素晴らしく甘い匂いが漂った。私が山梨県を訪れた時はちょうど、シャインマスカットが出始めた時期だったので、ご当地で旬を食べる、という付加価値まであった。最高の贅沢だ。
マジですごいと思うのだけれど、間違いなくフルーチェなのに、きちんとシャインマスカットの味わいが口の中に広がるのだ。そこに牛乳のマイルドな感じ。くだものと牛乳の素晴らしき融合。つまり美味しい、ということだ。
山中湖を水源とする桂川を見ながらご当地くだものフルーチェを食べた。美しい水が美味しいくだものを育てるのだ。そのようなことを視覚的に確認しながら食べることができるのが、ご当地に行く魅力だ。
シャインマスカットも買った。美味しかった。発明と言ってもいいほどの美味しさだ。種無しで皮も食べられる手軽さもシャインマスカットの人気に寄与していると思う。それはフルーチェも一緒。牛乳を加えるだけ。手軽という共通点だ。
栃木県のフルーチェ
次は栃木県のご当地くだものフルーチェ「栃木県産にっこり梨」だ。もう先に書いておくけれど、栃木県に入った最初の駅で食べます。理由は「『栃木県』産にっこり梨」。栃木県なのだ。一歩でも入ればそこは栃木県。ご当地なのだ。
栃木県は梨の生産量が上位の県。市町村別では宇都宮市、芳賀町、大田原市が中心地となる。にっこりは1984年に栃木県農業試験場で母親を「新高」、父親を「豊水」として交配し採種したものだ。出荷時期は10月中旬から11月上旬。肉質は緻密で軟らかく多汁という特長を持つ。
栃木県に向かう電車の窓から外を見ると珍しく晴れていた。思わず「にっこり」としてしまった。晴れるとにっこりしてしまうのだ、この梨のように。ちなみに日光と、梨の音読み「り」、また食べて「にっこり」から命名されたそうだ。
野木駅がある野木町は「小さくてもキラリと光るまち」だ。駅にあった看板にそう書いてあった。小さくても、という部分は本当のことで、栃木県で面積が一番小さな街だ。都心に出やすい街でもある。だからこそ私は野木駅を選んだわけだ。
梨特有の甘い匂いが漂った。私の好きな食べ物の上位に梨が存在する。大好きと言っても問題ない。問題は皮を剥くのが面倒なことだけれど、そう考えると皮ごと食べることができるシャインマスカットの人気がわかる気がした。もっともフルーチェなら皮を剥く必要はない。
心から美味しいと言える。間違いなく梨。私は梨味のアイスとかも好きなのだけれど、フルーチェも間違いない味だった。そこにやはり牛乳のミルキーが足されるわけだけれど、それが梨の美味しさを倍増させている。
やはりご当地で食べるとさらに美味しい気がする。風を感じるのだ。ご当地の風。ご当地でしか味わえないものだ。ご当地でないものがないのだ。風も空気も時間さえもご当地。ちなみに野木駅からはバスもないので、駅前の看板で栃木県を感じました。

