特集 2023年10月24日

日本の飲食店でメニューをGoogleレンズ翻訳すると海外にいるみたい

当たっても外れても楽しい

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ということでやって来たのは、こちらの居酒屋メニューも出している定食屋さん。
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友人4人にあつまってもらい、
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まずは1杯たのんでもらったところで、
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こちらのメニューから、Googleレンズ越しにおつまみを注文してもらった。
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まずは全員その分からなさに目が開き(白字はそれぞれの言葉での「メニュー」の訳)、
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お互いの分からなさを確かめあう。
(これ以降、それぞれ訳したメニューのスクリーンショットを撮って見ています)
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※このお店はテーブルからのモバイルオーダーだったので、友人が選んだメニューの日本語を筆者だけが見て注文しました。

はじめに挑戦したのは、韓国語のメニューの中から魚料理をねらうピロさん。

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この390円のメニューは、その安さから1人前の刺身なんじゃないかと予想したところ、

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やった、狙いどおり!

届いたのは焼き魚。けっこう違う料理ではあるけど、魚がきただけで十分と大喜び。

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一方ことばさんは、「ボリュームがあるもの」という希望と、ジョージア語のメニューを関係づけられる唯一の要素、「文字がでかい」という理由でこちらを選んだところ、

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運ばれてきたのは焼きホッケ
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たしかに焼き魚の中では大きいけど
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さっぱりしたいからサラダが食べたいというガンジーさん。そんなに高い値段じゃないだろうとは思いつつ、海外で安すぎるメニューは怖いという気持ちになり680円のこちらを選択したが、
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680円だったら揚げちゃうか~

自分が予想したとおりの食べものがきたらうれしいし、違っていてもその外れっぷりに笑ってしまう。どちらにしてもすごく楽しい。

そして実際の海外旅行でも、おなかが疲れてきたからさっぱりした野菜が食べたいと思ってたのに、揚げものがきちゃうことってあるだろう。

この居酒屋でも、地球の歩き方には書いてないレベルのささいな海外体験ができている。

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実はサラダはメニューのいちばん下に書いてあった。どの位置に書いてあるかもかなり参考にしているので、レイアウトがイレギュラーだとお手上げだ。
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言葉の推理が盛りあがる

一方で、アムハラ語(エチオピア)のメニューから唐揚げをねらうただけんさん。

ここまでの3人は値段や文字の大きさ、書いてある場所からメニューを選んでいたのに対して、具体的な文字に注目していた。

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これ、二番目の文字が鳥っぽいから唐揚げじゃないかな?
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ほらほら、1個目の文字も鳥の脚っぽいし

と、まるで考古学者のようなロマンあふれる推理を展開したのだけど、

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実際に届いたのは赤ウインナー炒め。考察の壮大さと出てきたもののチープさが合ってない。

しかしこれでは終われないと、引き続きどれが唐揚げなのか考えていると、

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ちょっと待って、赤ウインナー炒めの近くにさっきの鳥いっぱいいる。同じじゃない?
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ガンジー:しかもよく見ると鳥だけじゃなくて最初の5文字も同じだね

と、全くわからなかったメニューに共通点を見つけたことから、アムハラ語の解読がはじまった。

ピロ:肉っていう意味なのかな?

高瀬:あー、あり得るね

ことば:それかもしかして「焼いてある」とか「炒めた」みたいな意味?

そしてその後日本語のメニューも解禁して見くらべながら推理したところ、

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ピロ:じゃあさ、肉じゃないけど焼いてある「焼きサンマ」だとどう?

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最初の5文字がさっきのと同じ

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全員:この5文字で「焼き」だ!

知らない文字の解読。映画『インディ・ジョーンズ』ならきっと隠された秘宝を手にしているだろうけど、我々が得るのは焼きサンマ。

それでもこの瞬間、この日いちばんの一体感が生まれた。

日本語のメニューと見比べられるからこそできる、言葉の推理が楽しかった。

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がぜんアムハラ語に興味がわいてきたただけんさんは「習いにいこうかな」と言っていた。なぜか「焼き」の単語だけ知って入ってくる受講生の誕生だ。

※あとで調べたら、この5文字は「焼く」「炒める」「揚げる」といった火でジュージューやる感じの調理をすべて含んだ言葉でした。


飲み会にちょうどいい

メニューをGoogleレンズで翻訳するこの遊び、海外っぽさが味わえる楽しさに加えて、スマホさえあればできる手軽さが良かった。

友人たちとは、その後もときどき翻訳されたメニューの画像を送りあっている。

飲み会の話のひとネタとしてすごくいいので、ぜひやってみてください。

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「海外の人だったらこのつけ汁のこと絶対スープだと思うよね」と、無意識に受けいれている日本食の当たり前にも気づかされた。
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