特集 2021年6月24日

お世話になった人にサインをもらいにいく

元上司にサインをもらいにいきました。

先日、尊敬している芸能人の方からサインをいただく機会があった。うれしくてすぐ飾った。

サインをみるだけで「がんばるぞ」と日々気持ちが高まっていく。

こんなに気分が上がるなら、芸能人以外にもサインをもらったほうがいいんじゃないか? 

ということで、お世話になった人にサインをもらいに行きました。

1990年沖縄生まれ。営業日のお昼休みに(ほぼ)毎日更新する「今日の休憩」というブログを運営しています。

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サインはどうすごいか

芸能人の方からサインをもらったのは約1年前のことである。

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目に入る場所にかざる。見るたびに背筋がシャキッとした。

なぜかその人に見られている気がして、きちんと暮らさねば…という謎のやる気が出てくる。

ただ紙に名前を書いたもらっただけなのにだ。もっとこの効能で家を満たしたい。

いっそ芸能人以外からも貰えないだろうか。お世話になった人から貰えたら最高ではないか?

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お世話になった人=新卒の頃の部長

お世話になった人って誰だろう…と考えたらすぐ浮かんだ。新卒で入った会社の上司、N部長である。

私は新卒のころ

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希望職種に配属されず、心だけトガった絡みにくい新卒をしていた
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そんな私をやさしく育ててくれたのが、N部長率いる部署のみなさんである

特に意識高い!ギラギラ!というわけではないのに、干渉しすぎず、仕事をさっぱりこなし、困った時は部下をさらっと助けるN部長はいろんな人に信頼されていた。

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そんなN部長配下のよいチームに育てられた私は、半年後「社会人もいいな〜」と思うほどすこやかに丸くなっていた

別の部署だったら、もっとトガり散らかしてやばい人になっていたかもしれない。

会社は変わったが、いま思い出しても感謝ばかりである。

私もそろそろ中堅なので、あのちょうどいい大人の覇気を家に飾り、神のごとく毎日拝みたい。N部長にサインをもらいにいこう。

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5年ぶりに部長を呼び出す

退職してからはじめて連絡をする。「サインをいただきたいのですが」とメールに書いた。

「シカトされたらどうしよう」「性格悪くなってたらどうしよう」

などと心配していると

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100点満点中2億点の返信がきた。優しい…
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早速休みにカフェに来てもらった。退職後どうしていたか?のアイドリングトークを2分ぐらいですませ
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「家に飾って初心を思い出す装置にしたいんで、サインください…」とすぐ色紙をわたした
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「久々に会ってすぐこれ?」「サイン書いたことないのに?」と死ぬほどボヤかれる。渋々ペンを持ち
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「絶対"よざさんへ"から始めてほしい」という私の命に従って書きはじめた

ちなみにあれから、N部長はいろいろあってN役員に進化していると先輩から聞いた。知らないフリをしてお願いしていく。 

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「これ本当に恥ずかしくて嫌だな」「でもサインってあれだろ、読めないぐらいくずして書けばいいんだろ」とあきらめ混じりに書いていくN部長
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「日付いれたらそれっぽいかもな」「座右の銘とかいる?いらないか!」とだいぶノってきた

そしてついに

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完成!「お世話になった人のサイン」ゲットである。やったー!

ていうかめちゃくちゃ上手にかけている。さては練習したか?疑いがかかるが練習はしていないらしい。昇進する人はサインのセンスもある。

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せっかくなので記念撮影もしてもらうった。なんだこれは、と笑ってしまう

もらった側の体感としては、芸能人からもらう何倍も嬉しさがあった。

芸能人はたくさん書いてるかもしれないが、N部長はこれが初サインだ。貴重だし、個人的なゆかりがすごすぎてありがたみしかない。

あと知ってる人のサインを見るのもおもしろい。「こんな字書くんだ」という楽しさがある。サインっておもしろい。

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終わったあとも「俺は何をしているんだろう」「思ったよりうまくかけたけど」と混乱が続くN部長

感想を聞くと、色紙に書くので失敗してはいけない、というプレッシャーがすごかったそうだ。

ただ、色紙と太いペンのおかげでそれっぽくなってよかった…と安心していた。

最後はこちらが呼び出したのにコーヒー代をおごってくれ、さらっと去っていった。いい上司という文字が歩いているような人である。

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さっそく家に飾る

家に帰ってすぐ、サインを飾ることにした。

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場所は仕事机の真横。どうやったって目に入る位置!
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飾って早々、めちゃくちゃ「ちゃんと仕事やってるか」と言われているような気になった

N部長のよい社会人覇気はもちろん、当時の部署のみなさんに優しく育ててもらったことを思い出し「悪い事とかまじでできない……」という芸能人とはまた違った気持ちになった。親に見られている気分である。

ただ色紙一枚でこんなシャキッとするのだから、サインはやっぱりすごい。

芸能人に限らず、私たちはいろんな人からサインをもらっていいのだ。

みなさんも、お世話になった人や、ゆかりある人にサインをねだってみてください。

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おまけ:先輩にも部長のサインをあげる

サインをもらいに行く前、仲がよかった先輩に「N部長にサインもらいますけどいります?」と連絡をした。すると

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戸惑いつつもほしいとのことだったので
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N部長に先輩の分もお願いしていた。「うわーーーあいつに見られるの嫌だなーー」とまたぼやく。二人は特に仲が良かったので照れが倍らしい
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「ちょっと適当に書いちゃお」と手を抜いて書くN部長
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後日先輩から「家の前に正方形の封筒がある」と連絡がきた。それサインです!きっと喜んでくれる!と感想を聞くと
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「適当にかいちゃお」の気持ちが秒バレしていた。サインは適当に書くとバレてしまうのだ。気をつけてください
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しかし、サインをきっかけに旧部署の思い出話になり、二人であそこで新卒はじめられてよかったよねえ〜わかる〜と盛り上がった。ハートフルな一日でした。

 


100均にはサインボールまである

今回は書いてもらわなかったが、色紙を買いにいったダイソーにサインを描く用の野球ボールまであった。野球が好きな方にはボールに書いてもらう、なども楽しそうである。今後も社会的な有名、無名に限らず軽率にサインを書き、もらっていきたいです。

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自分も書きたくなったのでN部長に自分のサインも押し付けた。「有名人になった時のために(?)しっかり保管しておきます」だそうです
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